HOT!キミラノのイチオシ!
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自分を犠牲に仲間たちを救ったら――みんなの感情(おもい)が重すぎる!?
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レオン切なくて痛いのに読んでてなぜか気持ちよくなってしまう...!
ダークファンタジー漫画の世界に転生したウォルカはある時、強大な力を持つモンスターに襲われる。パーティの危機に覚醒するウォルカだけど、敵を倒す代償に片目と片足を失ってしまうんだ。
異世界に転生した時から、理想の抜刀術を実現することを夢見ていたウォルカ。独学で抜刀術を極めようとした彼は、祖父の半ば虐待のような修行に耐え、ついに理想とする技を実現したのさ。それだけに、その技が永遠に失われてしまった絶望は計り知れないよね…。
その絶望はウォルカだけでなく、仲間たちをより強く蝕んでいくんだ。かつては、彼に純粋な好意やあこがれを向けていたヒロインたち。けれど「もしあの時、依頼を受けていなかったら」、「もし罠に引っかかっていなければ」って…。後悔と自責の念から、不自由になった彼をかいがいしく世話をするんだけど、時折フラッシュバックに襲われ、取り乱してしまうんだ。パーティ病み堕ちエンドを認めないと決意するウォルカだけど、仲間に重すぎる感情を向けられ、そのたびに胃が重くなってしまうんだよね…。
見ていられないと思いながら目が離せなくなる本作は、登場人物たちの激重感情が好きな人にはたまらないハズさ。
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人生最期の七日間、あなたはどう生きますか?猫耳姿の殺し屋ミミと、彼女に殺される罪人たちの命と別れの物語。
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つむぎ第16回GA文庫大賞《金賞》受賞作! 優しい殺し屋と標的の一週間の物語です
犯罪者のもとに現れる猫耳姿の死神・ミミさんは七日間の猶予を与えた後、標的を殺めるという変わった殺し屋です。
残された最期の一週間を標的と過ごしたのち、ミミさんは「《汝の旅路に幸あらんことを(Bon Voyage)》」という言葉と共に、標的を一瞬であの世に葬ります。彼女も決して標的を殺すことを望んではいない…。優しさが滲む手向けの言葉には、胸が切なくなるんです。
麻薬運びの青年、出産を一週間後に控える妊婦、父親のために人を殺めた少女。彼女の前には様々な標的が現れては消えていきます。彼らは罪人ではありますが、罪を犯さねばならない事情があったり、大切にしていた夢や家族があったりと、悪だとは言い切れない人々なんです。だからこそ、彼らが残された時間で最後の願いをかなえようともがく様には、心を打たれてしまいました。
読みやすい短編形式で進んでいく本作ですが、短編同士が繋がりあってもつれあい、まるでひとつの大きな物語を成していきます。それは、死んでいった標的が確かにミミさんの中に痕跡を残しているのだと感じられて……切なくも温かい気持ちになるんですよ。
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目覚めるとファンタジー小説のラスボス・ユーグラムに転生していたサラリーマン男性。作中最強のキャラだけど、このままでは原作の主人公である敵国の王女・アイリスに殺されてしまう……ってな訳で、バッドエンド回避のために、敵国へ亡命しちゃうッスよ!
ユーグラムは、世界で彼だけが持つ<魔核>によって、自ら魔力を生み出せるんス。魔力で武器や身体能力を強化しつつ、あらゆる攻撃を跳ね返す<魔力障壁>を展開するなんて芸当も。どんな相手も触れることすら許さず、余裕綽々で敵を倒していく圧倒的な強さは…くぅ~たまらないッス! そして彼はこのチート級の能力を、アイリスの護衛兼指南役として振るうんスよ。本来は敵である主人公にラスボスが手を貸すなんて、すごくワクワクする展開ッスよね!
敵には確実に恐れを抱かせ、味方には絶対の安心感を与える力を持つ彼は、あくまでアイリスの協力者というスタンスは崩さないッス。それでいて次々とトラブルを解決するんで、元敵国からさえ信頼を得ていくんスよ。本当なら不利な状況を簡単に好転させる姿にシビれるッス!
カクヨムランキング1位を獲得した本作には、今回書き下ろしの特別SSもあるからファンも必読ッスよ!