残念ながら、あなたの余命は18億秒です。どうぞ有意義な人生を。
死神曰く。俺の寿命は残り18億秒で、幼馴染のアイツは今日死ぬらしい。
「私と一緒にいた時間、無駄だったでしょ」
生きる意味も好きなことも笑顔も全て失くしたまま、可愛げのないアイツのつまらない人生は幕を閉じる。
そんな終わり方、絶対に認められないだろ。
あの世発の電車に乗り込んだ俺達の終着点は、運命の通りか。それとも――
イラスト:tatsuki
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#余命18億秒
死神曰く。俺の寿命は残り18億秒で、幼馴染のアイツは今日死ぬらしい。
「私と一緒にいた時間、無駄だったでしょ」
生きる意味も好きなことも笑顔も全て失くしたまま、可愛げのないアイツのつまらない人生は幕を閉じる。
そんな終わり方、絶対に認められないだろ。
あの世発の電車に乗り込んだ俺達の終着点は、運命の通りか。それとも――
#鮫の王
鮫は進化した。かつてB級映画の常連だったトンデモな鮫たちが、紛れもない現実世界の脅威となって早数十年。
とある海上都市のスラム街で、鮫に襲われ致命傷を負った青年がいた。もはや死を待つのみとなった青年が出会ったのは、美しい軍服姿の少女・カグラ。
「――お兄さん、“鮫”になる覚悟はある?」
治療のために鮫細胞を移植され、青年は鮫人間・シロワニとなった。
シロワニに与えられた仕事は、軍に所属して鮫を倒すこと。
……これは少しだけ人間離れしてしまった青年少女と、恐ろしい変異を遂げた鮫たちが紡ぐ、前代未聞のSF(シャーク・ファンタジー)。
#クールビューティー
意思を持った水が人類に叛乱を起こして三十年。
深刻な水不足に陥った人類は、生命となった水《水精(マイム)》から水を取り返すため、そして水資源を独占するために戦いを続けている。
オトギリはそんな乱世で水を探し求める一人の少年。彼には一つ奇妙なところがあった。それは、水精の少女と行動を共にしていること。
少年と水精は、生きるためにかつて海が住んでいた《深界》を探求する。そんなある日、彼らは空中から水資源を探す探査船と遭遇し──
超本格"水"ファンタジー、開幕!
#怪盗失格
校舎の屋上から今にも飛び降りそうだった女子高生・美冬に気さくに声をかけた「秘密探偵」を名乗る少年・英詩。
違法カジノで働く彼女の過酷な境遇を救うべく、少年は大胆な行動に出る。
だけどそれは、彼の「真の秘密」が危険に晒されるもので──
#かいじゅうのせなか
SNSに依存気味の読モ女子高生、水守桃香。彼女の家は突如現れた大怪獣〈タルゴン〉の背中に引っかかり、遥か空中で孤立してしまう。自宅待機を命じられ前例のない環境でのサバイバルが始まるが、居合わせた幼馴染で変人の東条エメリは新生活にぐんぐんと適応していき――?
大怪獣の背中で繰り広げられる、元親友とのゆるくてスローなサバイバルライフ!
#少女人狼
平穏を愛する高校生の『僕』――貴村リビトは死体が転がる路地裏で『頭のオカシイ殺人鬼』四方霧ざくりと出会う。
「ジンローって……人狼?」
奇しくも半年前、リビトが通う高校では凄惨な殺人事件が起きていた。それは人間には不可能な、人外の存在の所業に見えた。
それが――人狼の仕業だと?
「ね? いーれしょぉ? 一緒に犯人を探しましょうよぉ」
不良か、ギャルか、それとも『人ならざる者』か。謎の美少女ざくりに誘われ、リビトは彼女の人狼探しに付き合うこととなるが……。
果たして、騙されたのは誰なのか? 刺激を求める貴方に贈る『暴力的』ゴシックパンク・レ・トリック!
#クー甘
誰からも愛されていた学院一のお嬢様、柏木瑠利花はある日事故で死んだ。
しかし、記憶喪失の高校生・滝村未来にだけは幽霊となった彼女の姿が見えていた。
「あなたとわたくしは恋人同士でしたのよ?」
その事実を思い出せない未来は、記憶を蘇らせるために瑠利花と恋人生活を送ることに。
ただ生前クールだったはずのお嬢様は、幽霊なのをいいことに……。
「誰にも見えていないのですから、好きなだけ甘えてもいいですわよね?」
テスト中の教室で抱きついてきたり、未来の部屋にお泊まりしにきたりして……!?
俺だけが見えて話せて触れられるJKお嬢様との、青春恋人生活ラブコメ!
#魍魎探偵
常世とこの世が完全に繋がって五年――。
人の世は姿をがらりと変え、魑魅魍魎がそこかしこにあらわれて混沌と化していた。
無論、妖怪絡みの犯罪は後を絶たず、その解決を生業とする者が出てくることは必然で。
『魍魎探偵』
そう呼ばれる男は、今宵も助手の美少女とともに妖に関する事件に向かう。
依頼人からの手紙にはこうあった。
「自分は人魚です。このままでは喰われる。助けてください」と。
しかし向かった先の旧家では、人魚はもう何年も前に食べてしまったらしく……。
魍魎探偵が騙る、事件の真相とは――?
#ぼくらのプロローグ
僕以外、クラスの誰も気に掛けていないけど、赤羽アゲハは誰ともつるまず本ばかり読んでいた。ブックカバーに刺繍されている花がライラックだってことも、僕だけが気づいてた。
そして小六の春、赤羽と初めて隣同士の席になったある日、僕が友人たちと昨日のアニメの話をしていると、なんだか少し彼女の様子がおかしくなっている……? たぶん、これは彼女と話ができる切っ掛けだ! そして僕らの物語はここから始まる。世界を股に掛け魔王を倒す、勇壮で凄絶な「物語」のプロローグなんだ。
#ハサミ女
現在も増え続ける怪奇な事件。ほとんどの人には関係ないただのニュースなのかもしれない。
でも、あの夜、僕にとっては他人事ではなくなってしまった。
『口裂け女』に出会ってしまった僕を救ってくれたのは、教育実習生のはすみ先生。
美しさと恐怖を僕に植え付けた先生に僕は恋い焦がれ、そして――。