現在放送中のTVアニメ『マジック・メイカー ~異世界魔法の作り方~』。
毎週放送後に出演者へのインタビュー記事を公開する本企画にて今回ご登場いただくのは、先週に引き続きシオン役の潘めぐみさんです。
放送直後の2話に関して潘さんの印象に残っているシーンや、次回の見どころについてなど語っていただきました!
──マリー視点の1話から一転、いよいよ本格的にシオンの物語が始まりました。2話のなかで特に潘さんの印象に残っているシーンはどこでしたか?
実は、この2話からアフレコがスタートしたんです。原作からしたら、それが順当(※1)なんですが、今回、思い切った構成というか、編成になっていて。ある種、これが1話と言っても過言ではない、そんな2話のはじまりは、印象的でしたね。
アバン(※2)で、逢坂(良太)さん演じる男性から転生後のシオンにクロスオーバーして、セリフを紡ぐシーンがあるんです。逢坂さんが渡して下さったものを受け取って、二人で一人の人間として在れたような、そんな感覚が実感としてあって、印象に残っています。
※1 アニメとは異なり、原作は転生前から物語がスタートしている。
※2 オープニング前に流れるプロローグ場面のこと。アバンタイトル。
──実はシオン自身より遥かに精神年齢が下であるマリーとの掛け合いを演じるにあたり、何か意識していたことはありますか? マリーとの告白シーンもありましたが……。
加隅さん演じるマリーが、そして脚本にあるシチュエーションとセリフが、自然とそうさせてくれたので、あえて何かを意識することはなかったです。マリーは、ローズやシオンよりも幼く感じますが、時として、誰よりも大人のように見える瞬間っていうのが、この先にあったりもしますし。そのとき、そのときで、お互いの掛け合いの中で変化していっているなと感じます。
マリーの告白に対して応えるシーンは、シオンの純粋に素直な想いを、彼女に誤解のないよう、安心してもらえるよう、伝えたって感じですね。そう思うと、シオンは天然……人たらしですね(笑)
──転生者シオンは肉体年齢こそ子どもでありながら、精神年齢は大人です。演じる際にシオンの実年齢と精神年齢の乖離を意識することはあったのでしょうか?
転生前の僕(シオン)を逢坂さんが演じて下さっていたので、受け継げるものは、継ぎたいなと思って意識はしました。魔法に対する憧れだったり、技の言い方だったり、現場で受け取ったものを、踏襲できたらと。モノローグなんかは、序盤ほど大人であることを意識していたと思いますね。
転生してからは、転生前の記憶や感性、考え方はあれど、赤ちゃんからのスタートだったこともあり、エピソードを追うごとに、シオンとしての人生を歩むようになっていきました。転生しても、姿は子供ですし、その身体で出来ることの範囲も限られているので、10年と生きてみると、シオンとしての自分が、どんどん馴染んでいくと思うんですよね。だから「同年代と比べたら聡い子」くらいに映っていたら嬉しいです。
──魔法開発がうまくいった際にシオンが「うへへへ!」と笑うシーンはかなりのインパクトがありました。あのような演じ方はご自身の発案でしょうか、それとも監督から指定があったのでしょうか?
シオンの「うへへへ!」顔は、収録時の映像で完成形のものだったと思います。テストのテイクも、それなりに(いい意味で)酷かったと思うのですが「本番では、もっとやっても大丈夫です!」とお許し……ディレクション頂いたので、思いっきり振り切ってみました。
決め台詞とは違いますが、シオンのトレードマークというか、アイコンになればいいなと思ってはいましたね。取材や上映会などでも(いい意味で)気持ち悪いと(愛を持って)言ってもらえたので、してやったりですね。チャーミングさを感じて頂けたなら、それはなにかのバフです。
──次回、3話に関して潘さん的に視聴者の方に注目してもらいたいポイントを教えてください。
シオンたちに、ある危機が訪れます。この危機に立ち向かえるのは、マリーとシオンしかいない。シオンにおいては、魔法も戦力にならない状態。そんな状況下で、いかにして、この状況を乗り越えるのか。見守って頂きたいですし、一難去って、また一難というような局面が続きます。それによって見られる登場人物たちの変化も、今後に繋がっていくターニングポイントのような気もしています。
──これから2話を見る方に向けて、潘さんが「ここに注目!」と思われる見どころを教えてください。
たくさんしゃべってます!!!(笑)
とにかく(台本の)ページをめくっても、めくっても、シオンがしゃべってましたね。掛け合う台詞に独り言、モノローグ、魔法についての授業パート、うへへへうへへ顔をするシオンと、本当にバラエティに富んでいますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。
あと逢坂さん演じる転生前の僕も出てきますし、そんな僕の魔法ノートは芸が細かいので、是非、録画や配信で一時停止して見て欲しいです。
それから、2話も、お姉ちゃん(マリー)が可愛い。
──最後に視聴者の皆様へメッセージをいただけないでしょうか。
"まほう"という、ありもしない、だけど、焦がれて止まないもの。それに対するシオンの純粋な想い、諦めない心が、今後もこの物語の揺るがない軸になっていきます。そんな彼と出会い、変わっていく登場人物たちの、世界の行く末を、温かく見守って頂けましたら幸いです。
──ありがとうございました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
次回のインタビュー記事は1月25日に公開予定です。誰が登場するかお楽しみに!
潘めぐみプロフィール
東京都出身。アトミックモンキー所属。2011年、「HUNTER×HUNTER」の主人公、ゴン=フリークス役にて声優デビュー。主な出演作に「リトルウィッチアカデミア」(アッコ役)、「ハピネスチャージプリキュア!」(白雪ひめ/キュアプリンセス役)、「ゲーマーズ!」(雨野景太役)、「【推しの子】」(有馬かな役)、「しかのこのこのここしたんたん」(鹿乃子のこ役)など。
アニメ情報
イントロダクション
リスティア国の片田舎の領地を治める下級貴族、オーンスタイン家。そこには、二人の姉弟がいた。
姉のマリーは、父から剣術の稽古を受けるのが大好きな活発な女の子。
弟のシオンは、部屋に籠もって本を読むのが大好きな内気な男の子。
性格は正反対の二人だが、優しい両親に見守られながら、仲睦まじく暮らしていた。
そんなある日、シオンは『まほう』というものがこの世界に存在するか、父に尋ねる。
しかし、貴族としてそれなりの教養がある父でも、『まほう』という言葉自体を知らなかった。
ましてや、シオンが言う「火とか水とか風とか光とか、何もないところからいろんなものを出したりする」現象など、この世には存在するはずもなく……。
その日から、シオンは目に見えて落ち込んでしまう。
シオンを励ましたいと、幼馴染みで農家の娘のローズに話すマリー。
すると、湖で不思議な現象を目の当たりにして──
この異世界、魔法がない!?
そんな世界に転生した主人公の少年シオンが紡いでいく、
ロマン求める魔法開発ファンタジースタート。
キャスト
シオン:潘めぐみ
マリー:加隈亜衣
ローズ:雨宮天
ラフィーナ:芹澤優
ブリジット:古賀葵
コール:宮瀬尚也
ガウェイン:宮本充
エマ:豊口めぐみ
グラスト:赤坂征之
スタッフ
原作:鏑木カヅキ「マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-」(MFブックス)
キャラクター原案:転
監督:古賀一臣
オープニング主題歌:XIIX「煌めき」
エンディング主題歌:ハンブレッダーズ「夜明けの歌」
アニメーション制作:スタジオディーン
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マジック・メイカー 異世界魔法の作り方 1
著者: 鏑木カヅキ イラスト: 転
魔法がないなら作るまで。目指すは異世界魔法のパイオニア!!
魔法への憧れを抱いたまま死んだ男は、気づくと異世界でシオンという名の赤ん坊に生まれ変わっていた。異世界ならば魔法が使えるかもしれないと期待に胸膨らませつつ成長した彼は、期待に反してその世界には魔法が存在しないと知る。
絶望するシオンだったが、ある日姉のマリーと訪れた湖で彼は“まるで魔法のような”不可思議な現象を目撃して――。
「諦めるにはまだ早い。魔法がないなら、自分で作ればいい!」
シオンは魔法の研究を始め、周囲を巻き込みながら着実に前進していく。飛び出す炎、走る稲妻――すべては前世からの夢である『魔法』を使うために!
目指すは異世界魔法のパイオニア!? 浪漫を求めて、少年は異世界を生きる! -
マジック・メイカー 異世界魔法の作り方 2
著者: 鏑木カヅキ イラスト: 転
見えない魔物、謎の病――「魔法」の力で大切な人を守れるか!?
魔法のない異世界に転生したシオン。彼は魔法を現実のものとするべく研究を続け、その成長の中で様々な魔法を生み出すことに成功した。
ある日、姉のマリーが王国各地で流行する謎の病『怠惰病』によって倒れてしまう。原因不明の病で治療法も確立されておらず、憔悴するシオン。だが彼はマリーの様子を見て、『魔力』と『怠惰病』には関連があるのではと気づく。
シオンは医師見習い、魔物学者、護衛騎士の三人と協力し、魔力を使った治療法の研究を進めることになるが――。
「みんな心配しないで。安心して。僕が姉さんを救うから」
見えない魔物、謎の病――変わりゆく世界でシオンは『魔法』で大切な人を守れるか。激動の第二弾、開幕! -
マジック・メイカー 異世界魔法の作り方 3
著者: 鏑木カヅキ イラスト: 転
シオンの魔力は、王国の希望の光となるか――!?
魔法がない世界で、一から魔法を生み出すことに成功したシオン。彼は世界を襲った『怠惰病』蔓延の災厄に対しても、魔力を使い治療法を確立したのだった。
その功績をもって王都に招聘されたシオンは、女王ラクシュアに治療法を候補者へ教え広めるよう命じられる。しかし、選ばれた候補者は周辺各国から集められた貴族階級の若者ばかり。平民出自のシオンにとって、身分や文化に差がある候補者たちの教師役を務めるのは簡単なことではなく……。『魔力』という聞いたこともない力を懐疑的な彼らに、シオンが最初に教えるのは――!?
「皆さん――これが魔力です」
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