2021年新作ラブコメ10選
僕だって伝奇バトルとか異世界ファンタジーとかSFとかミステリとか大好きなんですよ!
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ここがオススメ!
『聖なる騎士の暗黒道』や『影の英雄の日常譚』などの厨二バトル物に定評のある坂石遊作先生であるが、王道ラブコメを書かせても一級品であった。
ヒロインは可愛く、主人公はかっこよく。そして身分差物として障害もしっかり描写する。まさに王道。
(良い悪いは別として)シチュエーション先行の物が多く、かつ無駄なシリアスが嫌われやすいの昨今のラブコメ事情の中で、ここまで古き良き形のラブコメを高いクオリティで書くことのできる実力はもはや疑うまでもないだろう。
(ちなみに天王寺美麗さんが推しヒロインです!) -
ここがオススメ!
本作は面倒臭い主人公と面倒臭いヒロインの二人の関係性にのみ焦点を絞った、最高に面倒臭いラブコメである。
この手の面倒臭い女の子が大好きな私のようなオタクにはこれ以上なく刺さる一冊であること間違いなしだ。
面倒臭いは誉め言葉!!!!!(丸戸作品で義務教育を終えたので) -
ここがオススメ!
ラブコメというよりヒューマンドラマ。
文体も淡々としており、いい意味でタイトル詐欺な作品である。
優等生な主人公と問題児なヒロイン、一見正反対でありながら、過去に傷を抱えた似た者同士な二人の紡ぐ物語は、とても温かい。
長文タイトルで敬遠せずに、ぜひとも2巻の終盤まで一気に読んでもらいたい。 -
ここがオススメ!
人生ヘタクソ選手権会場。
英雄と魔女が人生上手い訳ないだろいい加減にしろ!
かつて異世界で敵対していた二人が現代日本に転生してラブコメするとしたら……?という、ある意味でシチュエーションラブコメとも呼べる本作だが、根が深すぎて全然ラブコメしねぇ!
面倒臭い主人公と面倒臭いヒロインがクッッッソ回り道した末にごくごく普遍的な答えに辿り着きようやくスタートラインに立つ。そんな不器用な二人が愛おしい一作である。 -
ここがオススメ!
お前が令和のWHITE ALBUM2だ……。
最近流行りの背徳ラブコメであるが個人的な好みを言わせてもらうと、誰か一人が悪いわけじゃない、皆が皆真剣だからこそ、本気だったからこそ、どんどん拗れていく……そんなどうしようもなく馬鹿で愚かな物語こそ、胸が痛くて、そして、尊いのだ。
本作はまさにそれなのだ。背徳だなんて一言で済ませてほしくない。
ここからが本番の恋物語、続きが楽しみである。 -
ここがオススメ!
フィクションにおけるリアリティとは実際に現実的かどうかではなく、説得力があるかどうかという意味である。
その点、本作は素晴らしい。
主人公とヒロイン、互いの価値観をしっかり提示した上で、互いが惹かれるに足る積み重ねを2冊かけて丁寧に描写しているのだ。
ところでちょいちょい主人公が早口になって変態性がにじみ出るのがめちゃくちゃ好きです。 -
ここがオススメ!
まさに青春。もはやラブコメはおまけ。てかラブコメか?
思春期の切実で泥臭い叫びが胸に深く刺さる、粗削りながらもどこか清々しい青春群像劇である。
クセの強い筆致は取っ付きにくさがあるかもしれないが、中盤以降はグイグイ引き込まれること間違いなしだ。 -
ここがオススメ!
先日所用で静岡県へ出かけた際、折角だからということでかの有名なハンバーグ屋『さわやか』へ行ったのだが、これがもう美味いこと美味いこと。
本作はまさにその静岡県が舞台となっており、更にはさわやかまで登場するのだから個人的にタイムリーすぎて、その事実だけでも本作の評価に色を付けてしまうまである。
さて、本作はそんな知っていればニヤリとできるご当地ネタも魅力なのだが、頑なであったヒロインの心を旅を通して解きほぐしていくラブコメとしても非常にクオリティが高い。
1冊で良くまとまっているので手に取りやすい点でもオススメしたい。 -
ここがオススメ!
本業で18歳以上しか書けない(建前)からか、ラノベ仕事ではJCヒロインを書きまくることに定評のある保住圭先生の新作は、やはりJCヒロインであった。しかもJITSUMAI。
イチャラブ描写に定評のある保住圭先生なだけあり(当人はイチャラブという概念そのものに疑問を呈し、もはや哲学の域に足を踏み入れているようだが……)、最初から最後までノンストップである。禁忌なんて何のその、二人のラブコメのスパイスでしかないのだ。 -
ここがオススメ!
グイグイ来る後輩ヒロインはホラーである。(断定)
しかも、たった500円の借金のカタとかいう意味不明な建前でもってして押し掛けてくるともなれば! これはもう! 紛れもなく! ホラー以外の何物でもない!(断定)
だからこそ、ラストにその謎が明かされることでホラーはラブコメへと昇華し、絶大なカタルシスを得ることができるのだ。(ラブコメの楽しみ方ってこんなだっけ……?)