夏要素を探して
作中の時期が「夏」なこと以外にも、改めて読み返すといろいろな夏要素が見つかりました。
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ここがオススメ!
フラワーアクセサリーの製作者とそのモデルとして夢を共有する主人公とヒロインは相手に恋愛感情を持たない「親友」でいる約束をしています。でも、主人公の初恋相手と偶然再会したことで、その関係にも揺らぎがでてきて…
元々主人公の名字は「夏目」だし、ヒロイン「日葵」の名前も向日葵ににちなんだもののようで、もう一人のヒロイン榎本凜音の名字に入っている「榎の花」は夏の季語と夏ずくし。
アクセサリーに使う花は主人公達が育てているので、作中に季節の花々も出てきます。
2巻は夏休み前の5〜7月で、表紙の通り制服の夏服・私服のノースリーブ・浴衣に温泉!?と夏ならではのシチュエーションも登場します! -
ここがオススメ!
日本の「出会いと別れの季節」は春ですが、九月入学の欧米は夏になるようです。
日本からイギリスのブリストル大学に留学していた主人公ヨシが帰国する日が近づく7月、ブリストルのグラフィティ界には新たな問題が発生。
その中心人物であるブーディシアは不調だし、日本からはバンド仲間のネリナが『メジャーデビューするから早く帰ってこい』とせっついてくるし、ブリストルの仲間は大変なことになるしで、今回も苦労人ヨシはあちこちから板挟みに。
アートと犯罪、天才と凡人、伝統と革新…様々な対立軸が交錯する中、新たな出会いと別れが主人公達だけでなくブリストルという街全体をオーバーライト(上書き)する3巻です! -
ここがオススメ!
ゴシックミステリー『GOSICK』の短編集第二弾のタイトルは「夏から遠ざかる列車」
日本からヨーロッパの小国ソヴュール王国に留学してきた主人公久城一弥は、学園から出ることのできない人形のように美しく天才的な頭脳を持つヴィクトリカの為に、学園に残って二人だけの夏休みを過ごします。退屈でたまらないヴィクトリカは謎を所望し、一弥は各地からの手紙などで舞い込む謎を彼女に提供します。
特別な場所に行くわけではないけれど、二人で過ごす夏休みだからこそ、かけがえのない日々だと思える短編集です。
普段はもっとフリルに取り巻かれているヴィクトリカですが、表紙の夏仕様のドレスが涼しげで爽やかです。 -
ここがオススメ!
この作品はタイトル通り、神様から四季を顕現する力を授かった代行者とその護衛官が主役の物語です。
夏の代行者の葉桜瑠璃は動物を使役し、心を通わせることができる能力を持っています。瑠璃を守る護衛官は姉のあやめで、夏の一族は親族の結束が固いのですが、その結びつきの強さが安定を齎すこともあれば、時として葛藤やしがらみを生むこともあります。
運命の悪戯で異なる立場になってしまった姉妹の葛藤はこの作品のテーマの一つだと思います。
この巻での作中の季節は春ですが、続編発売も決定しているので夏を過ごす代行者達の話も読みたいです。
気長に、楽しみに待ちたいと思います。