【全文公開】同棲から始まるオタク彼女の作りかた 1巻

6-1

「はあ……」

 翌日の日曜。

 俺は自宅のリビングで、ソファーにころびながらなんとも言えないきよ感におそわれていた。

 昨日はなんだかんだ言って楽しかったけど……これでまた、振り出しにもどってしまった。

 正直、かなり期待していた。『Kさん』こそが、理想の女性だと。このままもうすぐ理想の彼女ができると。

 それが、すべて白紙に戻ってしまったのだ。

 ぶっちゃけ、もうあのアプリでがんる気力を失ってしまった。

 どちらにせよ、俺は『Kさん』……というかしなとしかやり取りしていなかったので、活動を再開するには、また新しく良さげな会員を見つけてイイネしなければいけないが、それもまためんどうくさいのだ。

 あのアプリ以外で、新しい出会いの場を見つけるべきだろうか。

 げんかんから二科が帰って来る音が聞こえてくる。確か今日は、友達と遊びに行くとか言っていた。

「ただいまー」

「ああ、おかえり……」

 二科は買い物をしてきたようで、大量のかみぶくろを両手につるしていた。

「やばー、めっちゃ買っちゃった! 今月は節約しないとなー」

 二科は、生活費や学費のほかに、づかいも両親にり込んでもらっているようだ。それも、二科の金の遣いっぷりを見るに、結構な額に思える。

 俺は生活費から余った分をオタク活動費に回しており、それも大した額ではないので、うらやましいことこの上ない。

「これやっぱめっちゃかわいー! しかも絶対私に似合うー!」

 気付けば、二科は全身鏡の前で服を広げて自分の胸に当てていた。

「おい、なんでここで……」

「だって仕方ないじゃん、リビングにしか全身鏡ないんだもん」

「そうだけど……」

 二科は三着ほど袋から出し、自分の身体からだに当てて鏡を見ていた。

 しかし、いつも思うが……。

「ほんとお前が好きな服って、オタク男ウケしないような服ばっかだな」

「……え!?」

 今二科が着ているのは、かたが出た黒のトップスに、赤のチェックのミニタイトスカート。オシャレなのかもしれんが、オタク男目線からしたら『ギャル』『ビッチ』『こわい』という印象が強い。

 そして今広げている服も、色は黒や赤などのいめの色が多く、はだしゆつも高いものばかりで、とにかくビッチしゆうはんない。

 昨日は散々俺の服装をディスってくれたが、こいつの服装だって、『オタク男子からモテる』という観点で見たらダメダメだ。

「なっ……!? そんなこと言ったらねえ、あんたの服装だってクソダサすぎるし……いや、それより何よりあんたの場合、根本的なところがダメだから!」

 俺の言葉に二科が逆ギレし始める。ちょっとダメだししてやっただけなのに、どんだけふつてんが低いのだろうか。

「根本的なところ……ってどうせ、顔とか言うんだろ? そんなの俺の努力じゃどうにもならな……」

「ちっがぁぁぁぁう! ほんっとそういうとこだよ! 考え方からしてダメ! 全く努力してないうちからそういうこと言うとこ!」

「なっ……!? じゃ、じゃあ一体なんだって言うんだよ?」

「清潔感っ! あんたにはその一番大事なものがけつじよしてんの!」

 二科は俺にビシッと指を差して、力強く言い切った。

 せ、清潔感……?

「いや、お前も知ってると思うけど、俺これでも毎日には入ってるけど……」

「それは『本当に清潔かどうか』でしょ!? そうじゃなくて、清潔感! あのね、これは大事なことだから絶対覚えて欲しいんだけど……とにかく好印象を持ってもらうには、一に清潔感二に清潔感、三四がなくて五に清潔感だからっ!」

「せいけつかん……」

 思わずオウム返しした。二科の力強いセリフが、脳内に直接ひびいてくる。

「まずかみがボサボサ! まゆもボサボサ! つめびてる! 清潔感がない!」

「……!」

 確かにそんなところ、あまり気にしていなかった……。

「それにかししてるからなのか分かんないけど、肌もくちびるれてる!」

「そ……そういうところって、そんなに大事なのか?」

「あったり前でしょ!? 顔より服よりも、清潔感がまず一番大切だから! しかも、清潔感って努力だいでどうにでもなるんだから、そこが足りてないのはモテるための努力を全くしてないってことだから!」

「顔より、服より重要……? いや、それはさすがに言い過ぎじゃ……」

「いやいやいやいや! ほとんどの女子が私と同じ意見だと思う!」

 マジで……? そしたら、モテるために一番大切なところは努力でどうにでもなるってことなのか……?

「じゃ、どうすりゃいいんだよ」

「あー、分かったわ、今後、実際に出会いの場に行くこともあるだろうから、今日はあんたに、ちよう大事なことを教えてあげる! 一つずつ挙げるから、ありがたくメモでもとりなさいよ!」

「わ……分かった!」

 上から目線の二科の言葉に腹が立ったが、もうこの際背に腹はえられない。俺はスマホのメモ機能を開いた。

「まずは、そうね……清潔かどうかじゃない、って言ったけど……大前提として、実際に清潔かどうかは確かに大事。できれば毎日朝にお風呂に入って、身体も頭も清潔になること。朝風呂の方があせとか流せて清潔な状態で出かけられるから」

「ふーん……」

 朝風呂か……朝はできればギリギリまで寝てたいんだが……。

 まあ、毎日じゃなくても、出会いの場へ行くときやデートの日だけでも朝風呂にしてみるか。

 次に俺にデートなんて日がおとずれるのか、激しくなぞだけどな……。

「それから、次は肌。男女ともに、肌がれいな人ってそれだけで清潔感があるし、印象いいと思う。毎日ちゃんと顔を洗って顔を清潔にした上で、お風呂から出たら男子でもしよう水をつけること。あとは、規則正しい生活をする。十分にすいみんを取って、栄養のバランスがとれた食事をすること! それでも、はだれがひどかったら、に行くこと! 保険内りようで、そんなにお金かからずにいい薬を出してもらえるから。実際私もニキビできたらすぐ皮膚科行ってるし」

「皮膚科か……ニキビだけでそこまですんのか」

「皮膚科に行くだけで千円前後でニキビ治るんだから、めっちゃいいでしょ!」

 とりあえず、規則正しい生活を心がけることと、化粧水を薬局で買うか……。確かにまんせい的にオタ活で寝不足気味だったからな。

「それから次! 鼻毛と眉毛は、ひんぱんに手入れをすること!」

「鼻毛と眉毛……」

「あんたもしかして、手入れしたことないんじゃない?」

「……っ!」

 図星だった。

うそでしょ、信じらんない! どっちも、専用のハサミとかきがあるから買って手入れして! 眉毛は、まず周りのな毛を抜いてから、形を整えるの。それから、あんたの眉だったら……」

 二科はスマホで何かをけんさくして、俺に画面を見せた。

 そこにはイケメン俳優のアップの写真がある。

「後でこの画像送るから、これを参考に眉毛整えて。あんたの顔の形だったら、この眉毛の形が似合うと思うから」

「まじか。なんかすげえなお前……」

「本当はこんくらい自分でできるようになってよ! それから、次、かみがた! あんたそれ、とこで髪切ってるでしょ? それに、いつも何もセットしてないでしょ?」

「あ、ああ……」

「ちゃんと美容院でカットしてもらうこと! 私がいつも行ってる美容院教えてあげるから。ちょっと高いけど、めっちゃ上手うまいから! 今長くて清潔感ないから、さわやかでお洒落しやれな髪形にして下さい、とか言えばいい感じにやってくれるはず! それから、大事なのはヘアセット!」

 すべてメモっているので、内容が多くなってきたが、必死にメモった。

「お風呂入った後の髪のかわかし方でその後のセットはほぼ決まるから。慣れてくれば前髪を上げたりくせをつけたりすることができるけど、あんたの場合は……とにかく自然かんそうさせないこと、髪の流れに沿ってていねいに乾かすこと、それから髪を乾かし終わったら、ワックスで整えること! ……ちょっとこっち来て!」

 二科が洗面所へと移動するので、あわてて俺もそれについていく。

「ほんとは髪らして乾かしてからの方がいいけど、とりあえず今日はこのままでやるから。ちょっと、何してんの。早くかがんで!」

「え!?」

「まずかたいワックスを軽く付けてボリュームを出してから……」

 二科が俺を鏡の前で屈ませて、後ろからヘアセットをし始める。俺の髪を弄りながら指導するなんて思っていなかったので、おどろいた。よ、よくいやじゃないなこいつ……? 鏡で顔が見えるので、必死でどうようを表に出さないようにする。

「お、お前……なんで男の髪までセットできるんだよ?」

「自分でもいつもワックスとかでヘアセットしてるから、髪の長さがちがっても大体分かるわよ」

「そういうもんか……」

「ちょっと、ちゃんとやり方見てる!?」

「え、あ、ああ!」

 やばい、二科に髪をさわられているということにドキドキしすぎて、ちゃんとやり方見てなかった。もうじやしんは捨てて、必死に二科の手つきを見る。

「硬めのワックスで全体のボリュームが出せたら、やわらかめのワックスで毛先を整えるの」

「うん、なるほど……」

 二科の手元を見つつ、スマホにメモを取るのを再開する。

「ほら、今のあんたのダサい髪形でも、セットしただけでもマシになったでしょ」

「……! す、すげえ……。リアじゆうっぽい髪形じゃん!」

 鏡を見て、感動する。

 髪形を整えただけでも、こんなに印象変わるもんなのか……!

「こんくらい自力でできるようになりなよ」

「あ、ああ……練習してみるわ」

「それから、次はー……歯とこうしゆう!」

「口臭……?」

 自分の口臭って、気にしたことなかったな……。

「口臭はマジで一番ちようぜつ大事だから! どんなにイケメンでやさしくても、口臭がしたら一発アウトだから!」

「マ、マジか……」

 でも確かに、どんなに可愛かわいい子でも口臭がしたら……。想像したら、かなり嫌だな……。

「ど、どうすりゃいいんだよ」

「まず、歯は朝昼晩丁寧にみがくこと。歯といつしよに、口臭予防に舌も磨くこと。虫歯とか問題があったらすぐに歯医者へ行き治すこと。虫歯や歯周病は口臭の原因になるから」

「虫歯、か……とりあえず前回の歯科けんしんではだいじようだったし、特に歯が痛むこともないから大丈夫だと思うけど……」

「口臭は常に気にしすぎるほど気にすべし! 口の中を清潔に保ちつつ、口内の乾燥、空腹、胃が悪いとかが主な口臭の原因だから、口臭の根本の原因を治すこと。その上でブレスケアも常に持ち歩くこと!」

 今まで正直、口臭なんてほとんど気にしたことなかったけど……乾燥とか空腹が口臭の原因になるのか。

「じゃ、常に口がかわかないよう注意しつつ、ブレスケアを持ち歩けばおっけーってことか?」

「ま、とりあえずそこだけ気をつけておけば大丈夫じゃない? 今のところあんたの口が特別くさいって思ったことないし」

 二科に面と向かってずばっと言われて、内心ほっとした。

「それからあとは、口臭以外にも、においは気にしすぎるほど気にすべし! 身体を清潔にした上で、清潔な衣服を身に着けて、せいかんざいも使用すること! せんたくは私がお母さんに、匂わない乾かし方とか教わったし、いい匂いのじゆうなんざいも使ってるから、問題ないと思うけど……」

「な、なるほど……」

 二科、そこまで気をつかって洗濯してたのか……。

「とりあえず、もうすぐ夏だし男性用の制汗剤買っときなさいよね。あと、足! 男性は特にれるらしいから……足も清潔に保ちくつの消臭にも気を遣うこと!」

「あ、はい……それにしてもお前、彼氏できたことないっつーのになんでそこまで分かるんだよ?」

「パパが毎日やってるから。パパの場合、夏は毎日帰ってきたら足だけおで洗ってるし」

 あの年でも、ちゃんと気を遣ってるのかあのオッサン……。

 確かに、ちょっとこわそうだけど、オヤジにしてはかなり若いしかっこよかったな。うちの親父おやじと同年代とは思えないほどに……。

 元々美形な一家なんだろうが、それに加えて努力してるってことか。

「そういえば、こうすいとかも付けた方がいいのか? なんか、ドンキとかで売ってるの見たことあるけど……」

 たまにドン・キホーテに買い物に行ったとき、香水が売られているのを目にしたことがあるのをとうとつに思い出した。

「香水は……いいものを選べるならいいけど、まだやめた方がいいかも。あんたの場合、変な匂いの買ったり付けすぎたりとか絶対失敗しそうだし……。香水つけて臭いって言われるくらいなら、無臭の方が全然いいから! 買うとしても、ドンキで買おうとしてる時点で絶対失敗しそう。もっとちゃんとした店で買いなさいよね」

「な、なるほど……」

 なつとくしながらスマホにメモる。


「とりあえず……こんなもんかな」

 メモをざっと見返す。長かった……。こんなにたくさんのことに気をつけなければならないなんて、モテるってなんて大変なのだろうか。

 つねごろの生活から気をつけなければならないこともたくさんあるし、これから出会いの場に行くとき、毎回事前にこんなに準備しなければならないなんて……。

 しかし、これだけ大変だからこそ、本当にモテる男って限られているのかもしれない。元の素材に関係なく、最低限これだけの努力をしなければならないのか……。

「とりあえずまずは、美容院に行くのと、あとはドラッグストアでしよう水、鼻毛とまゆ用の毛抜きとハサミ、ヘアセット用の硬いワックスと柔らかいワックス、制汗剤、ブレスケアを買いに行くか……。かなりの額になるな……次のイベントでのガチャどのくらいまんすればいいんだ……?」

 メモを見返しながら、気が遠くなる。

「課金しなくたってガチャ引けるでしょ! あんた、彼女がしいんでしょ!? これは、そのための最初の一歩なんだからね!? 最初の努力もできなくてどうすんの!」

「うっ……」

 二科の言葉に納得して、近々必要な物を買いに行くことを決意した。

「で……あんたさっき、私の服がオタク男子ウケしないとかって言ってたけど……」

 洗面所からリビングにもどったところで、二科に言われて、改めて二科の服装を見る。

「ああ、全くしないな」

「な、なんで!? どこが!?」

 今まで散々言われっぱなしだったが、やっと言い返せるチャンスがやってきた。

「お前の持ってる服は全部、ギャルっぽい、ビッチっぽい、怖いって印象の服ばっかなんだよ!」

「えっど、どの辺が!? 全部可愛いじゃん!」

 二科が今日買ってきた服がソファーに広げられているのを改めて見る。

「まず色が、黒とか、グレーとか、い赤とかばっかりだし……。男は多分、もっとうすくて明るい色の服が好きなんだよ。白とか、薄いピンクとか、パステルカラーとか……」

 男は、というか俺の意見だが、他の男も大体同じ意見だと思う。

 俺はその場でスマホに『どうていを殺す服』と打ち込んで、画像けんさくした。

「で、大体のオタク男が好きな服装は……これだ!」

 フリルがあしらわれた白いブラウスと、コルセット付きのハイウエストスカートのセットの画像が表示されたので、それを二科に見せる。

「へ、へー……」

「あとは……まあ、こんな感じ?」

『童貞を殺す服 ブランド一覧』というページを開き、二科に見せる。

 せいでフェミニンな、ふんだんにフリルやレースが使われた可愛らしい服装が、たくさん表示されている。

 オタク男子に好かれる服装といったら、これで間違いない。俺も例にれず、こういった服装が死ぬほど好きだ。

「マ、マジか。フリフリしすぎててダサくない?」

「そこがいいんだろ! こういう服着てて、くろかみストレートで可愛い子がいたら、もうほとんどのオタク男は間違いなくひとれするね!」

「それはさすがに盛りすぎでしょ。にしても、マジでこんな服装がオタク受けいいんだ……」

 二科は俺のスマホ画面をじっくりながめていた。

「黒髪ストレートって、そんなにオタクウケいいの?」

「間違いない」

「さすがにそれはちょっとなー……いきなりそんな髪形にしたらクラスの友達に色々言われそうだし、私黒髪好きじゃないし」

「髪形を変えるのが無理なら、せめて服装はオタク男子好みに寄せていかないと」

「超絶ダサいあんたに服装のことを指南されるとかすごい腹立つけど、でも……」

 二科は俺のけいたいうばい取り、画面の『童貞を殺す服 ブランド一覧』をじっくり見ている。

「今日たくさん服買っちゃったから、しばらく買えないけど……次に仕送り入ったら買ってみよっかな。少なくとも、出会いの場に行く前までには」

「ああ、それがいいな。あとそれから、メイクが濃くて、そこもビッチ感はんないな……」

「え!?」

 俺の言葉に、二科がおどろく。

うそでしょ!? 私なんてメイクめっちゃ薄い方だと思うんだけど!」

だれと比べてだよ!? めちゃくちゃ濃いよ! まつも自分の睫毛じゃないだろ、それ……。前にも言ったけど、オタク男子はすっぴんに見えるくらいナチュラルメイクが好きなんだよ!」

 二科の睫毛は常に不自然に量が多い。

「それって、すっぴんでも可愛い子が好きってだけなんじゃないの!?」

 二科が不服そうに言う。

 いやお前、お前自身がメイク後よりすっぴんの方がめちゃくちゃ可愛いけど!? 自分でそれを分かってないのか、こいつ……?

 でも、それを本人に言うのはかなりずかしいので、やめておく。

「と、とにかく、分かったわ。学校にそんなんで行くのは恥ずかしくて無理だけど、ちゃんとナチュラルメイクとかその……童貞を殺す服? とか、勉強しとくから」

「ああ。んでお前……あれからアプリ続けてんのか?」

「ああ、退会した」

「え!? なんでまた……」

「……あ、あんたが言ったんじゃん。危ないことはすんな、って……」

 二科はばつが悪そうに俺から目をらして答えた。こいつ、俺がああ言ったから……?

「私自身も、メールでのやり取りまではいいけど、実際会うのは怖かったから……」

「そ、そうか……まあ、その方がいいんじゃね?」

 女子高生にとっては、あのアプリをきっかけに知らない人と会うなんて、やっぱり危ないこうだろう。しかしこいつ、俺の言うことなおに聞くこともあるんだな……。

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