【アプローチ】
「
「おはよう、
「ウフフ♪」
(彼と
安藤くんって、いつもお昼休みは
でも、問題は彼が私の誘いに乗るか……よね。いやいや、弱気になったらダメよ! ここは強気にアプローチを仕掛けるのよ!)
「あ、安藤くん!」
「え、何? 朝倉さん」
「えーと……」
(はうぅ……
「あ、
「アハハ、何だそんなことかぁ~……」
(や、
ぼぼぼぼぼ、ぼっちにそれを聞くんじゃない!
そんなこと、朝倉さんに言えるわけないだろぉおおおおお!)
「え、えっと……コンビニとか外に出てブラブラしてる──かな?」
「へぇ、そうなのね。でも、どうして教室で食べないの?」
「だ、だって……お昼休みになると
「なんか……ゴメンなさい」
「……うん」
(クッソォオオ──ッ! だから、この話題は嫌だったんだよ! 何でクラスのリア充は人の机を無許可で借りていくの!? レンタル料払えよな!)
「そうだわ! そ、それなら~」
「ん?」
「次に、安藤くんの机が無くなった時は……わ、私が安藤くんに机を貸してあげるわ!」
「……へ? そ、それは?」
「か、勘違いしないでよね! 私は安藤くんが本をくれたお礼をしたいだけで……べ、別に特別な理由とかはないんだからね!?」
「そ、そうだよね! あの朝倉さんが俺みたいなクラスの『ぼっち』にどうこうなんてありえないよね!」
「そ、そうよ! そうに決まっているでしょう!」
(キャァアアアアアアア! 私ったら、また何てテンプレなツンデレなセリフを言っているのよぉぉおおお! これじゃあ、私の気持ちが
(あっぶねぇええええええ! 危うく
「……え、えへへ」
「……あ、あはは」
「………………」
(二人のやり取りを見てたけど……何あれ? 爆発すればいいと思うわ)
「委員長、先生が次の授業で使うプリント配っておいてだって」
「ええ、ありがとう。今やるわ……」