気になる「ライトノベル大好き!」なラノベインフルエンサーへインタビュー! 「はじまりとキッカケ」をテーマに、好きなライトノベルから自身の発信について伺ってみました。
第5回は、ラノベ感想ブログ「本達は荒野に眠る」の管理人「夏鎖」さんです。
ライトノベルブログのはじまりとキッカケは?
──ブログをはじめるきっかけになった出来事や本を教えてください。
10年前になりますが、私が大好きだったライトノベルのまとめブログ(掲示板などからコメントを拾ってきてまとめたブログ)が炎上してしまいました。それを見て、「自分ならもっとうまくやれる!」と思いまして、ライトノベルに関する情報をまとめるブログを始めることにしました。
それから徐々にライトノベルそのものに関する記事が増え、今の「ライトノベル作品の魅力を伝える感想ブログ」の形態にシフトしました。完全に感想ブログにシフトしたのは8年前です。
──投稿するにあたって「こだわり」を教えてください。
基本的にネタバレをしないこと、感想を書いた作品が未読の方でも既読の方でも読める感想を書くこと、正直な感想を書くことを大切にして感想を投稿しています。
特に正直な感想を書くことを心掛けていて、面白かった作品は自分以外に面白いと言っている人がいなくても面白いと言うし、自分に合わなかった作品は周りがいくら面白いと言っていても正直に合わなかったと言っています。自分が抱いた感想を正直に書かなければ感想ではないですし、自信を持って誰かに薦めることはできません。これだけは絶対に譲れないこだわりです。
ライトノベルを好きになったはじまりとキッカケは?
──初めて読んだ本や、今までで一番印象に残っている本などを教えてください。
初めて読んだライトノベルは、中学二年生の頃に読んだ『とある魔術の禁書目録』(電撃文庫)です。当時アニメで話題になっていたので手に取りやすかったです。
ライトノベルに本格的にハマるきっかけになったのは、中学三年生の頃に読んだ『神様のメモ帳』(電撃文庫)です。当時はライトノベルといえば『とある魔術の禁書目録』のようなバトルものをイメージしていたので、現代日本を舞台にしたミステリ要素を含んだシリアスな物語にハマりました。この作品を読まなければライトノベルを今日まで読んでいなかったと思います。
今までで一番印象に残っている作品は『月とライカと吸血姫』(ガガガ文庫)です。この作品のブログは、10年間の活動の中で一番面白さを伝えることができる感想を書けたと思います。この作品の感想を書かなければ、ここまでライトノベルの感想ブログを続けることができなかったと思います。
──今注目するイチオシの作品は何ですか?その作品を好きになったキッカケと、推しポイントを教えてください。
『家で知らない娘が家事をしているっぽい。でも可愛かったから様子を見てる』(角川スニーカー文庫)
ストーカーヒロインが登場するラブコメです。主人公の遥斗は自分にストーカーがいて、家に侵入していることにも気づいているのですが、家事をやってくれるからと徹底的に無視し続けるのが新感覚でした。ラブコメで序盤100ページも主人公とヒロインが会話しないという奇抜さが推せます。中盤以降はストーカーヒロインとのこの作品ならではのラブコメを楽しめます。
『異世界エルフと京大生』(星海社FICTIONS)
タイトルの通り異世界からやってきたエルフの少女と京大生の、京都での生活を描いた作品です。小説家を目指す京都大学二回生の真中英勝と、突然日本に召喚されてしまったエルフのアスラの日常や、京都の名所めぐりを中心に物語が描かれます。解像度の高い京都描写、英勝とアスラさんの何気ない関係が推しポイントです。日々の忙しさで忘れてしまうモラトリアムと非日常が楽しい作品です。
『シャンティ』GA文庫
禁酒法時代のアメリカのチャイナタウンを舞台にした物語です。マフィアのせいで最愛の妹を失った少年・サンガが復讐のためにチャイニーズマフィアの世界に足を踏み入れ、過酷な世界を経験していきます。禁酒法時代のアメリカという独特の雰囲気とマフィアたちが魅せる容赦のない展開が推しポイントです。同名楽曲のノベライズ作品ですが、楽曲を知らなくても楽しめますし読んだ後で楽曲を聴くのもオススメです。
夏鎖さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました! いつも素敵な作品に出会えるキッカケをありがとうございます。これからも応援しています!
■夏鎖
ラノベ感想ブログ「本達は荒野に眠る」の管理人。百合が大好きということで、【百合好きによる、百合ラノベ座談会!】にも参加してもらっています!
ブログ:本達は荒野に眠る
X:@natusa_meu