「次にくるライトノベル大賞2023」文庫部門1位『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』たかた先生スペシャルインタビュー!

つぎラノ2023 文庫部門1位
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「次にくるライトノベル大賞2023」文庫部門1位『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』たかた先生スペシャルインタビュー!

次にくるライトノベル大賞2023」で文庫部門1位に輝いたのは、角川スニーカー文庫刊『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』! 今回はこちらを記念して、著者であるたかた先生へのインタビューをお届けします。日陰男子と1番にはなれない女子の友人関係から始まる甘々なラブコメ、通称『クラにか』はどのようにして生まれたのか? 物語誕生のきっかけから、恋愛描写へのこだわり、お気に入りのキャラクターにいたるまでたっぷり語っていただきました! 

<第1巻のあらすじ>
顔見知りすらまともにいなかった俺・前原真樹に、初めてできた友だち・朝凪海。 男子から『クラスで2番目に可愛い』と噂され、天真爛漫なNo.1美少女・天海さんを面倒見良くフォローする朝凪さんは――
金曜日の放課後だけ、こっそり俺の家に遊びに来る。
映画にゲーム、漫画の趣味も合う彼女との楽しいひととき。 無邪気で甘えたがりな素顔は、普段のしっかり者の姿からは想像できないな。
「早く隣に座りなよー、一緒に漫画読むんだから」
「ここ俺のベッド……」
「今だけは私のベッドなの。ほら、おいで?」
距離近くないか、朝凪さん?
日陰男子と2番目ヒロイン、等身大の“友だち”ラブコメ!

――「次にくるライトノベル大賞2023」文庫部門1位おめでとうございます! まずは今の感想をお聞かせください。

たかた:ありがとうございます。私自身、これまでこういった賞とは縁遠い立ち位置にいたこともあり、結果に関してはそれほど意識していなかったのですが、こうして多くの読者の皆様から投票いただけたことは光栄です。読者の皆様はじめ、作品の出版に際して尽力いただいたスニーカー文庫編集部、その他作品を盛り上げるため色々な施策をうっていただいた関係各所の皆様全員の力があっての結果ですので、まずは素直に喜びたいと思います。

――タイトルにもある通り、クラスで2番目というヒロインの立ち位置が印象的ですが、本作を書こうと思ったきっかけを教えてください。

たかた:現代を舞台にしたラブコメをやろうというのは前々から決めていましたが、初めから『2番目』をテーマにしていたわけではありませんでした。一部登場人物だけはしっかりと頭にあり、それを基にまったく違うタイトル、ストーリーで企画を考えていたのですが、個人的にあまり納得いくものではなく、最初からやり直して現在の形へ少しずつもっていた記憶があります。
まず自分がやってみたいことがあり、それだけでは商業作品としてやっていけないので、多くの読者の方に受け入れられるにはどうしたらいいかと自分なりに考え、作品を更新しながらストーリーの道筋を決めていって……そうして今に至ります。
もちろん、単純にサブヒロイン推しの傾向が強いから、というのもありますが。

――本作以外にもWEB上でラブコメを多く発表されていますが、元々ラブコメというジャンルが好きだったのでしょうか?

たかた:中高生年代の多感な時期に色んな作品に触れていたので、もちろん好きですし、今は自分で書いてしまうほどになってしまいました。好きな作品はたくさんありますが、ラノベや少年誌でおなじみの、お色気描写のあるラブコメ作品は個人的にかなり影響を受けたのではないかと思います。学生時代は漫画雑誌ばかり読んで、友人との会話もそれがほとんどだったかもしれません。

――お気に入りのラブコメ作品を一つ挙げるとすればどれでしょうか?

たかた:個人的に今一番好きな作品は週刊少年ジャンプで連載中の『アオのハコ』です。もちろんラノベのラブコメ作品も読みますが、正直なところ、この仕事を始めてからは中々素直に楽しめない自分がいたりします。

――本作は可愛らしいヒロインが多数登場しますが、女性キャラクターを書く上でどういった部分を意識していますか?

たかた:これについては特に性別は意識しておらず、一人一人、個人として自分なりの考えを持っていることが重要なのかなと思っています。小説という媒体である関係上、キャラごとに喋り方を分けたり、容姿を目立つものに設定したりなどもしますが、それだけではキャラの魅力を引き出すには足りないのではないかと。
素直じゃなかったり、お調子者だったり、流されやすい性格だったりと、そういったキャラクターの内面部分を普段の行動や言動に反映させ、できるだけ読者の方に人間的魅力を感じていただけるよう、自分なりに頑張っています。
外見も大事ですが、それ以上に中身も大事なのは、創作でも重要視される要素の一つだと個人的には考えています。


くらにか

――本作では、気の置けない距離感の朝凪海に、無邪気で天真爛漫な天海夕、ある意味一番普通の女子高生らしい新田新奈など数々のタイプのヒロインが登場しますが、たかた先生から見て、彼女たちはどのような人物でしょうか?

たかた:3人とも作品の中のヒロイン枠(新奈は微妙な立ち位置をふらふらとしていますが……)なのもあり、それぞれに違った魅力があるのではないでしょうか。普段は優等生でクラスのまとめ役ながら、実は寂しがりやで嫉妬深い海。性格に裏表がなく、誰とでも分け隔てなく接することができるけれど、直情的で危なっかしいところもある夕。そしてそんな二人の陰に隠れつつも、場の空気が悪くならないよう気配りができて友達想いの新奈……というイメージです。

――なるほど……ではこの3人の中で一番付き合ってみたい、あるいは友人になってみたいのは誰でしょう?

たかた:3人ともいい子であることは言うまでもありませんが、作者個人として、もし誰か一人を選ぶとしたら新奈になるかもしれません。
普段はドライな言動や行動が多い彼女ですが、誰かが辛い思いをしている時はきちんと寄り添ってくれる優しさも持ち合わせています。友達でも恋人でも、いい距離感を保ってくれそうです。
サブヒロイン推しの傾向が強いので、こうなってしまうのは必然でした。

――たかた先生らしいお答えありがとうございます。本編ではメインヒロインの海と主人公の真樹が1巻でのおうちデートから5巻では温泉旅行まで、多彩なシチュエーションでイチャイチャしていますが、これらの場面の描写で特にこだわっているところはありますか?

たかた:二人の性格上、特にスキンシップに関する描写は細かく入れるようにしています。手の肌触りや体温だったり、お互いの匂いなどの他、イチャイチャしている際のそれぞれの反応(表情や視線、その際の会話など)を少々しつこいぐらい書くことで、それだけ二人がお互いのことに夢中になっている様子を示せるのではないかと思っています。


くらにか

――毎巻二人が様々な場所でデートをしていますが、デートスポットはどのように決めているのでしょうか? また今後書いてみたいシチュエーションなどがありましたら教えてください。

たかた:まず、作中に出てくる街や観光地にどんな施設やスポットがあるのかをなんとなく決めておき、次にその場所を訪れた際に、彼らならどんな行動をとるのかと考えます。繁華街であれば買い物やゲーセン、カラオケなどで遊びますし、温泉地であれば温泉だったり、その周辺の観光施設や宿泊施設の近所をのんびり散策したり……といった具合ですね。
場所さえ最初に指定しておけば、あとは二人で勝手にデートコースを決めてくれる、ぐらいのイメージでやっています。
そういうこともあり、今後やってみたいシチュエーション等は今のところ特に浮かびません。真樹と海の二人にはいつもの部屋で幸せにバカップルをやってもらえれば、個人的にはそれで十分ではないかと思います。

――二人とも良い子ですのでぜひ幸せになってほしいですね。本作ではそうした主人公の真樹が、少しずつ成長していくのも大きな魅力です。真樹という主人公と、その変化を書く上で気を付けている部分などはありますでしょうか?

たかた:真樹の内面的な成長は、基本的に誰かとの出会いにより成り立っています。1巻であれば海、2巻であれば海の両親との対話や教えによって学び、そこから自分なりの答えを出して、都度自身の問題や悩みを解決して少しずつ成長していくといった流れです。
家庭環境や自身の内向的な性格もあり、コミュニケーション能力という面でいえば、真樹は高校生であるにもかかわらず、よちよち歩きのような状態でした。ですが、先述のとおり、海との出会いをきっかけに人間関係が広がっていく中で、そこから少しずつ他人の良い所を見習い、自分の中に取り入れながら精神的に強くなっていく過程を少しでもわかりやすくみせるように試行錯誤しています。
真樹のことは、生まれたてのアヒルやカモのようなイメージをもって見守ってくださればと思います。

――可愛らしいイメージですね……(笑)。そうした真樹くんの成長を書く上で物語ではシリアスな展開も多く見られます。こうしたシリアスなシーンとラブコメらしい描写を並行して書く上で気を付けていることを教えてください。

たかた:ストーリーが進む上で、どうしてもそういった場面を書く必要は出てくるのですが、あくまで作品のメインはラブコメなので、シリアスなシーンにはなるべくページを割かないように気を付けています。
ただ、個人的な考えとして、甘さを引き立てるためには多少のシリアスはあったほうがいいと思っているので、ページを割かないようにしつつも、そういったシーンを丸々無しにすることはないのではないかと思います。
1巻の作者コメントにも書かせていただきましたが、割合的には全体通して7:3ぐらいに収まってくれればと思いながら日々執筆しております。

――少し前のラブコメは、主人公とヒロインが付き合って物語が一区切りするというものが多かったと思います。ですが、本作は二人がかなり早い段階で正式な恋人同士になりました。では物語の着地点をどこにするかなどは考えられているのでしょうか? 近頃の夕を見ると、ひと波乱起きそうな気もしますが……。

たかた:恋人になったらそれで一段落、とはならないのが『クラにか』です。真樹と海の二人だけであれば、恋人になった時点であとは消化試合みたいなものですが、二人の側に夕がいることで、幸せまで一直線とはいかない話になっています。
着地点については大まかに決まっていますので、もうしばらくは3人がどういう答えを出すのかを見守っていただければと思います。

――現在はアニメ化企画も進行中ということで、今後の展開もとても気になります! 最後にアニメ化も楽しみにしているこれまで応援してくれた読者のみなさま、そして今回のランキングを機に本作を知った読者の皆様へメッセージをお願いします。

たかた:こうしてアニメ企画をやらせていただけるまでに『クラにか』が成長したのは、読者の皆様がいつも応援していただいているおかげです。中には書籍やコミックだけでなく、タペストリーやアクリルスタンドなどのグッズを揃えていただいたり、さらには作者である私やイラスト担当の日向先生宛てにファンレターを送ってくださる方もおり、改めて、多くの皆様に『クラにか』は愛されているのだなと、制作チーム全員実感し、励みにしております。これからもよろしくお願いいたします。
また、今回のランキングで初めて『クラにか』のことを知った、もしくはタイトルだけは聞いたことはあったけれど、作品自体にはまだ触れていない方もまだまだ多くいらっしゃるはずですので、少しでも興味があればぜひ手に取っていただければと思います。
書籍、コミカライズ、そして放送の実現に向けて企画を進めているアニメなど、間口を広げて、新しい読者の皆様をお待ちしております。

――今後の展開にもぜひ期待しております! 本日はありがとうございました。

作品紹介

  • クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった【電子版】

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    著者: たかた   カバーイラスト: 日向あずり   口絵・本文イラスト: 長部トム

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  • クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 2

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    著者: たかた   イラスト: 日向あずり

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  • クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 3

    クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 3

    著者: たかた   イラスト: 日向あずり

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  • クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 4

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    著者: たかた   イラスト: 日向あずり

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  • クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 5

    クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 5

    著者: たかた   イラスト: 日向あずり

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