ネットが普及した現代だからこそ読んでほしい作品【激推しラノベまとめ賞】
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ここがオススメ!
第27回電撃小説大賞、銀賞受賞作。
SNSでストーカー被害に遭ってしまった女装配信者「神村まゆ」こと中村真雪。SNSの研究を専門とする山吹大学の教授・玲華とその助手・日葵の手を借り事件に立ち向かっていく物語。
SNSによる人々の意識の変化、メインヒロイン(ここ大事)である真雪の成長もしっかりと描かれていて良かった。
ラノベという比較的手の取りやすい媒体で、ネットが普及した現代が抱える問題を俯瞰的に考えることできる素晴らしい作品。あなたもこの問題《インシデント》に向き合ってみませんか? 全3巻で完結。 -
ここがオススメ!
家を追い出され路頭に迷った青年・阿久津零。彼の叔母にスカウトされ彼女の経営するVTuber事務所【CRE8】所属VTuberタレント『蛇道 枢』としてデビューすることに。しかし、他の所属タレントが全て女性であることから即炎上。アンチに耐えながらも、生きていくためにVTuber活動を進めていく物語。
誹謗中傷による配信者の苦悩が、何よりその被害が自分以外にも及ぶことが良く理解できるお話で良かった。また、枢のスッカっとする対応が最高です。
自分の正義感による行動が簡単に人を傷つける刃に代わるのが今のネット社会。好きな配信者がいる人、SNSを利用する人に読んでほしい作品です。 現在1巻が発売中。 -
ここがオススメ!
第35回ファンタジア大賞、大賞受賞作。
VTuber・夢叶乃亜を推すことに青春の全てを捧げ、V界隈でも名を馳せていた高校生の苅部業。しかし、推しが炎上したことで彼の人生は一変。高校を休学し炎上ネタを扱うブロガーになった彼の元に「自分を炎上させてほしい」という依頼が届く。これは『推し』の最後をプロデュースする救済の物語。
配信者ではなく視聴者、ファン側からの視点で描かれる炎上の物語。そこにあるのは悪意だけではないことを実感できます。炎上によって広がる悪意は引退という大波に飲まれ、そこには正しきファンだけが残る。「ノアの箱舟」とも掛け合わせたストーリーは見ていて涙が出るほどに最高でした。