あらすじ紹介
VTuberアイドルグループ『星ヶ丘ハイスクール』所属の
VTuber――夢叶乃亜。
彼女を推すことに青春の全てを捧げ、V界隈でも名を馳せていた高校生の苅部業は、乃亜の魂の醜態がネット上に晒され、大炎上したことで人生が一変する。
「おれはあの夜に死んだ……」
運営から推しの臨終を告げられ絶望した業は、高校を休学し一年後VTuberの炎上ネタを扱うブロガーとして日々を過ごしていた。
そんな業の元に『自分のVTuberを炎上させてほしい』という依頼を持ち込む美少女、小鴉海那が現れ――。
「これは人助け……いえ、VTuber助けみたいなものです」
『推し』の最期をプロデュースする救済と再生の物語。
第35回ファンタジア大賞〈大賞〉受賞作!
みんなからのレビュー
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海月
80友達との次回読書会の課題本のため読了。 角川から出てるラノベレーベル4社の対象を読むと言うことで第三弾。 一冊で上手くまとめたなぁと言う感想が第一なんだけど、正直可もなく不可もなくない展開で、おじさんにはちょっと画面の中でしか会えないアイドルとかに疎いためV-Tuber言われても…って言うのが本音であまり引っかかりもなかったです。正直課題本じゃなかったら読まなかったジャンルで大賞と言う箔付きなのもちょっとわからなかったですね…。 もちろん個人的な見解や年齢はあると思いますが…。 続きを読む…
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よっち
38VTuber乃亜を推すことに青春の全てを捧げ、界隈でも一目置かれていた高校生の苅部業。大炎上した推しの引退に絶望した彼が推しの最期をプロデュースする救済と再生の物語。高校を休学して一年後、VTuber炎上ネタブロガーとして日々を過ごす業。そんな彼のもとに自分のVTuberを炎上させてほしいと依頼する元推し友の海那、同じく炎上したその友人・彩音、かつての推しの後継者として扱われることに悩む菜乃。苦悩する彼女たちの真摯に向き合い、そんな彼女たちに助けられて自らもまた救われてゆく展開は心に響くものがありました。 続きを読む…
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オセロ
37推しのVTuberが炎上した事でVTuberの炎上ネタを扱うブロガーになった苅部業。そんな業の元にVTuber・鏡モアとして活躍する小鴉海那が現れ、モアを炎上させて欲しいと依頼されて始まる物語。 イラストレーターにパワハラを受ける鏡モア、不用意な発言をしてしまった綾小路ねいこ、乃亜の生まれ変わりと噂される六翼なこる。そんな3人に業がしてあげられることは限られているけれど、業の秘めたる思いがあるからこその結末はドラマがありました。 続きを読む…
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わたー
31★★★★★先行試し読みにて全編読了。これは推し活をしている全ての人に読んでもらいたい作品。Vtuber夢叶乃亜のトップオタである苅部業は、彼女の記念すべきファーストライブ終了直後に、彼女の魂の醜態によって推しが焼かれる様を目の当たりにした。それから1年。Vtuberの炎上を扱うアフィブロガーとなった彼の元に、自分を炎上させてほしいと、とあるVtuberの魂である少女が訪れることから始まる物語。私自身、推し活をしているせいか、正直、読み進めるのがかなりつらかった。推す対象こそ違えど、 続きを読む…
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まっさん
28★★★★☆ これはとても刺さりました。 ファンタジア大賞大賞受賞作品。 人気Vtuberへの階段を着実に登っていた夢叶乃亜。そんな彼女を推す事に青春の全てを捧げ、彼女の想いの元同志を集い、V界隈でも有名なファンとして名を馳せていた青年・苅部業は、ある日最愛の推しの大炎上を経験する事に。事態の鎮火を目論み手を尽くすも、いつしか彼の周りにはかつての同志は一人もいなくなって…一年後、彼はVtuberの炎上ネタを扱う一介のブロガーとして細々と生活をしていた。そんな中、ある日彼の元に自身のVtuberを炎上させ→ 続きを読む…
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みんなのラノベまとめ
製品情報
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レーベル
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発売日2023/01/20
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784040748474
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
第35回ファンタジア大賞〈大賞〉受賞作! テーマは「推しの炎上」です
ですがそんな業さんだからこそ、やむを得ない理由で活動を続けられなくなった彼女達がただ切り捨てられるのを良しとせず、本人やファンにとって最高の形で引退させようという考えに至れたのですよ。
理想の活動終了という名のエンディングを迎えるためには、ネット炎上すら利用するのが業さん流です。悪質な運営の炎上ネタを吟味して、時には海外の動画投稿者の力を借りての燃料を投下。SNSの知識を駆使してトラブルを次々と解決していく業さんには、驚かされてばかりでした!
配信活動の裏側や炎上等、身近な問題がテーマとして描かれているからこそのリアリティ。まるでドキュメンタリーを観ている感覚で物語に入り込める一冊ですね!
かつての「推し」のような最期を迎えないために…
やがて活動を辞めることを決意した彼女は、プロデューサーとの縁を完全に断ち切るため、自分自身を炎上させて引退に追い込んで欲しいと業くんに頼むんだよ! それには、自分だけでなく他の配信者が「夢叶乃亜」のような末路を歩まないように……っていう想いも込められていて、海那ちゃんの強い決意が伝わってくるの。
海那ちゃんとの一件で、VTuberの引退に関わるようになった業くん。なかには、「失言が原因で荒らされるようになった」という事例もあるよ。熱い情熱があるからこそ、業くんはその失敗を厳しく諭すの。この界隈に対して真摯に向き合ってるのが分かるから、彼の言葉に説得力を感じるんだよね。
愛憎入り混じった重い感情を抱える業くんだけど、ファン心理的には共感することもあって…。推しやそのファンの心を第一に考え、行動する業くんの姿はきっと応援したくなるはずだよ!