【#3】山城桐紗は断らない(2)

『闇の帳が降りる時──電脳に血が満ちる時──Welcomeウェルカム toトゥー myマイ Galaxyギャラクシー。妾こそ星読みの吸血姫、シリウス・ラヴ・ベリルポッピンだ!』


「こんな挨拶してたっけか?」

「最近考えたらしいわ。可愛いわよね」

 きりひめの娘兼推しであるところのシリウスちゃんの声が一瞬だけ聞こえてきて、しかし俺はそれ以上配信内容や厨二病チックな配信開始時の挨拶には触れず、右下でぴょこぴょこ動いているシリウスちゃん自身──ガワの動きに注目するよう指示した。

「モデリングができて、その精度も見ての通り。このシリウスちゃんもそうだし、きりひめ自身のLive2Dの動きはナチュラルでスムーズで、企業勢にすら引けを取ってない」

「え……これも全部、山城さんが一人でやったの?」

「ま、あくまで興味本位の勉強の延長線上──ほとんど趣味みたいなもんだけどね」

「いやいや、軽々と言えるクオリティじゃないでしょ、これ……ほんと、すごいよ!」

「わかってくれたようで何よりだ」


『※モデリング担当は、これからインターネットで探して誰かしらに外注する予定です』


 海ヶ瀬が見せてきた企画書に書かれていた内容の中で、俺にとっては唯一、そこだけが明確に許容できない箇所だった。

 モデリングについては専門外のため聞きかじった知識しかないが、それでも、誰でも良いわけじゃないことくらいは知っている。ワガママ言ってるとは思うが、俺も一枚噛むことを決めた以上はクオリティで手を抜くのは嫌だった。よって、既にきりひめとシリウスちゃん、二つの素晴らしいポートフォリオを有している桐紗を誘わない手は無い。

「そんで、きりひめは俺たちがやろうとしていることの先輩だからこそ、協力してもらおうって話でもある。個人Vの中じゃ、かなりの人気者だからな」

 要は人気にあやかろう、人気になるためのノウハウを教えてもらおうと、そういう意味。

「目標チャンネル登録者数、十万人って書いてただろ? 意気込みとしては褒められるべきものだろうし、俺だって、お前には人気になってほしい。それは間違いなく、今後のアトリエの活動において、プラスになるだろうしな」

 そう、考えれば考えるほど、きりひめはまさに、今の俺たちに必要な人材だった。

 ……唯一にして最大の問題は、きりひめがやってくれるかどうか。この一点に尽きる。

「頼まれてくれないか? もちろん報酬だって用意するし、これまでと同じように、これから桐紗に何かあったときは俺が協力する。面倒かけるが──お願いだ」

 屋上の時と違って今度は頭をぶつけない程度に、俺は座りながらも深々と頭を下げる。

「……あたしの優しさにつけ込んでいる自覚、ちゃんとあるのよね?」

「ああ。絶対に借りは返すし、報酬だってちゃんと用意する」

「じゃあ、次にあたしが困った時は、ちゃんと助けてくれる?」

「今まで通り、粉骨砕身のつもりだ」

「……他の女の子にデッサンモデル頼まないって約束、ちゃんと守れる?」

「そ、その辺の女子にむやみやたらに声かけないってのは、約束できる」

 嘘は言っていない。海ヶ瀬の場合は、自分から売り込んできたし。

「…………」しばらくの沈黙。俺は少しだけ頭を持ち上げて、感触を確かめる。

 呆れたような、ただ、気のせいかもしれないが、それほど嫌じゃなさそうな。

 そんな顔で、俺と海ヶ瀬とを交互に見て、桐紗は──。

「……しょうがないわね、もう」

 今までの付き合いの中で何十回と聞いてきた言葉を、今回もまた、与えてくれた。

 正直、真剣に頼めば桐紗がやってくれることは予想できていた。協力の約束を結んだ間柄だってのもそうだし、そもそも、俺に説教をしてくれる程度にはお節介な桐紗なら、色よい返事をしてくれるはず。その手の打算がまったく無かったとは言えない。

 ……良い奴だよな、本当に。恥ずかしいから、本人には言わないけど。

「助かる、本当にありがとう……ほら、海ヶ瀬も感謝しろ」

 勝手に決めたくせにと思われても仕方ない強引さだったが、それでもこれは、プロジェクトを進めるうえで避けては通れない部分だ。海ヶ瀬にも割り切ってもらうしかない。

「……えーと。それじゃあよろしくね、山城さん」

「ええ、よろしく」

 握手でもすれば一件落着、となる場面。

「……その前に」ただ、桐紗にはどうしても確認したいことがあるようで。

「VTuberやりたいってのは、本気で言ってるのよね?」

「うん。じゃなかったら、わざわざアトリエ先生に直接言ったりしないよ」

「……そうね。本気じゃなかったら、どうかしてるわね」

 額に手を当て、瞼を閉じる桐紗。冷静に考えると海ヶ瀬の行動はリスキー、どころか、無謀に片足突っ込んでるんだよな。俺に脅し返される可能性とか、少しは考えなかったんだろうか? お前がVTuberやってること、いずれバラしてやるからな! ……みたいな。可能性だけで言うなら、その世界線だってあったはず。

「けど、覚悟はできてるの? 当然だけど、楽しいことばかりじゃないわよ? 腹立つこととか、うんざりすることだってあるんだから」

「具体的に言えば、どういうこと?」

「ぱっと思いつくところで言うなら、そうね……Tmitterですごい嫌なこと書かれてるの見つけちゃったり、コメント欄に文句とか嫌味とか、後は度を超したセクハラとか書かれたり、だけど……」

「なんで俺を見てくる? 言っとくが、俺は初対面の相手とかそこまで親しくない相手には、下ネタと身内ネタは口にしないからな? そういうのこそ、棲み分け大事なんだから」

「でも亜鳥くん、ほぼ初対面の私にサキュバスについて語ってきたよね」

「う、海ヶ瀬のは例外だ、ノーカン」

「とにかく! その辺のノイズ、気にしないで割り切れる?」

 どうにも不服さを押し潰した様子の桐紗だった。

 いやにリアルな話だからこそ、事実なんだろう。

 なんならこれはVTuberだけに限った話ではなく、イラストレーターでもそう。

 不特定多数相手に活動する人間には必ず付いて回る問題で、それが原因で、自分がまったく意図していない方向から攻撃される可能性もある。有名税として割り切るにはひどすぎる悪意をぶつけられることも、あるかもしれない。

 そして、もしもそんなことになった時、俺や桐紗のようにメンタルが強い──というより、こういったケースに直面しすぎたせいで感覚が麻痺している人間なら、それぞれに粛々と対応していけるだろうが、その点、海ヶ瀬はどうだろうか?

 これでも桐紗は、海ヶ瀬のことを心配してるんだろう。

「それに……どうしてVTuberなの?」

 俺が聞くべきことや聞きそびれていたことを、桐紗はどれもこれも回収してくれる。

 仮に人気者になってちやほやされたいからVTuberをやるという理屈ならば、そのまま顔出し配信でもやった方が、よほど話が早い。

 配信サイトにおいて、何かが突出している人間には需要が発生する。

 頭が良い人間や話が面白い人間はもちろん、言動が尖っている人間や、世間一般的に見ればダメ人間とされるような人間も、生放送というコンテンツでは輝くことができる。

 そして当然、海ヶ瀬のように容姿に恵まれた女子高生も、また然り。下世話な話、海ヶ瀬なら画面の前に映っているだけでチャンネル登録者数、十万は超える気がする。

 ……もちろん、プライバシーとかネットリテラシーの問題で難しいのはわかっている。

 つまり、キャラクターを介する必要性ってなんだ? と、そういう話だろう。

「もしお金が必要だって理由でやるつもりならそんなに甘くはないし、それに……海ヶ瀬さんならモデルとか、そういう選択肢だってあるだろうし」

「ああ、確かにな。女優とかの事務所に売り込めば……」

「ごめん、千景はちょっと黙ってて」

 マジ顔で咎められてしまった……今の、そんなに横槍だったか?

「お金じゃないよ。私は、そうだなあ……アニメとか漫画とかが好きで、そこから擬似的にキャラクターになって配信してみたいって思ったから。そういうのに興味があるから、だからVTuberになりたいの。それだけじゃ、ダメかな?」

 変身願望。来世は何々になりたいとか、そういった類いの話だろうか?

 わからなくはないな。俺も生まれ変われるならくっそ可愛い二次元美少女になりたいって、小学校の作文で書いたことあるし──担任の先生が絶句してたの、今でも意味わかんないんだよな。なれるかなれないかで言ったら、どう考えてもなった方が楽しそうだろ。

「……別に、ダメじゃないわね」

「だよね。きっと山城さんも、少なからずそういう願望があるからこそ、VTuberやってるんじゃないかな?」

 桐紗に心当たりがあったのか、滞りなく続いていた会話はそこで止まった。

「ああ、それとも、私がVTuberやるってこと、まだ信じられなかったりする? らしくないって、そう思ってる?」

 問いかける、というよりは、どこか問い詰めるような口調に聞こえた。まだ信じきれないでいる桐紗の気持ちも、そんな桐紗をなんとかして納得させたい海ヶ瀬の気持ちも、俺にはどちらも理解できるが──だからこそ、安易に口を出すのも難しい。

「……いいえ。海ヶ瀬さんがやりたいって思って、煩わしいことも全部自分で受け入れるって言うなら、あたしからは何もないわ。その点に関しては、文句なんてない」

「うん。じゃあ、そうするね」

 微妙な面持ちの二人。どうにもまだ、距離感を測りかねているらしい。

 さらに言えば。桐紗の用事もまた、まだ終わってないようで。

「なら、そっちは良いわ。だったらもう一つ──海ヶ瀬さん、千景と距離近くない?」

 唐突に話が変わったからか、それともVTuberの話じゃなかったからか、どちらにせよ、海ヶ瀬は困惑していた。

「……そう? 別に、普通じゃない?」

「ううん。今座っている席だって……四人のテーブル席に男一、女二で座るってなったら普通、女子が固まるはずでしょ? なのに……」

 言われて俺は、当然のように隣に座っている海ヶ瀬の横顔を見る。

 目が合ってしまった。これ、そんな気にすること? とでも言いたげ。

 実際その通りでどうでもいいっちゃどうでもいい話だが、風紀委員気質で何より、俺という人間の行いを日頃から問題視している桐紗にとっては、目につくことなんだろう。

「あー……言ってなかったけど、ほら。私、アトリエ先生のファンなんだよ」

「へえ……それで?」

「だからかもね。山城さんだって、憧れの人とは一緒にいたいんじゃない?」

「あたしは推しとか好きな相手には、むしろ距離を置きたいタイプよ。全然わからない」

 冷たいわけではないものの、桐紗の言い回しは妙にツンとしていた。

「言っておくけど、アトリエは──千景は、たいした人間じゃないからね。とにかく変態だし頭の中ではエッチなイラストを描くことしか考えてないような、どうしようもない人間。褒めるところなんて、ちょっとシュッとしてるところくらい」

「な、流れ弾で俺の悪口言うのやめませんか」

 しかも海ヶ瀬と同じこと言ってるんだけど、え、皆botなん? それとも、俺の長所ってガチでそこだけなの? 人だけじゃなく風景も描けるとか、そういうのくれよ。

「……ねえ。そうやって印象だけで決めつけるのって、良くないと思うな。山城さんがまだ知らない亜鳥くんの良いところ、あるかもしれないじゃん」

 なぜだか海ヶ瀬も不満げだったせいで、二人の間にバチバチとした火花を空目してしまう。でもその言い方だと、ない可能性が出てきますよね? トドメ刺そうとしてない?

「決めつけてるんじゃなくて、これまでの積み重ねから判断してるの。千景から迷惑を被ったり、逆に助けてもらったり。そういう経験があるあたしだからこそ、断言できるの」

「……あたしだからこそ、ね」

 聞いた海ヶ瀬は小首を傾げて、しばらくして「あ」と何かに気づいたような声を出した。

「嫉妬してる? なら、心配しなくていいよ。私、

「は、はあ? 何に? このやり取りで、どうしてそう思ったのかしらね」

「だって、露骨に亜鳥くんのこと下げてたし。貶せば亜鳥くんに悪い虫が──むぐぐ」

 即座に立ち上がった桐紗が、おしぼりを海ヶ瀬の口に押し付けていた。小声で「どうしてまあ、高校生は他人のそういう話題に敏感なの……?」とかなんとかとも言ってる。

「海ヶ瀬。俺からも言っとくが、桐紗と俺は単なる仕事仲間──」

「千景は黙ってなさい」

「えぇ……」凄む桐紗の表情は、般若を彷彿とさせるそれだった。目の前に鬼が出現していた。同感だったから援護射撃しようと思ったのに、なんも言えない。

「……だいたい、モデルが必要なら、もっと頼みやすい相手にすればよかったのよ。面識の少ない女子に声かけたり許可無く描いたりする度胸があるなら、そっちの方が絶対楽だったはず。こんな面倒くさい状況にだって、なってなかったのよ!」

 怒りが治まらないうちに、別の怒りが湧き上がったらしい。急に話がすり替わる。

「具体的に言えば誰だよ」

「そりゃ、その……と、隣の席の、相手とか……」

「海ヶ瀬か」「私だね」

「違う、あたしよあたし! どこの誰だかもわからないような他人に迷惑かけるくらいなら、あたしがやってあげても良かったって、そう言ってんのよ!」

「……桐紗があ?」

「ちょっと、何よその態度。あたしじゃ不服なの?」

「いや、別にそういうわけじゃないが、なんというか……」

 桐紗との専属契約を結んだ場合、必然的に巨乳キャラしか描けなくなるというか、喩えるなら、一度カレーが入ってしまうと、その後何を入れてもカレー味が拭い去れなくなる、というか……でもまあ、それ言い出すと海ヶ瀬が専属になっても同じ……。

 あ、そうだ。そういや桐紗に、海ヶ瀬からデッサンモデル打診されたって件、言わないとな。何言われるかわかったもんじゃないが、黙ってて後で露呈する方が印象悪そうだし。

「……どうだろうね。山城さんに、亜鳥くんからの要求が呑めるのかな?」

 なんて、俺が肝心な話を思い出したタイミングで、女子二人もその話題を広げていた。

「どういう意味よ」

「そりゃもう、そのままだよ。アトリエ先生ほどの人のデッサンモデルをするってなったら、とんでもない衣装とか体勢をさせられるんだよ? 山城さんに、できるの?」

「と、とんでもない衣装って、例えば?」

「そうだなあ……マイクロビキニが、初級レベルってところかな」

「ま、まいくろびきに……」

「これが上級とかになったら、どうなっちゃうんだろ。気になるよね」

「⌇⌇⌇っ!!」

 桐紗の顔は、耳まで真っ赤になっていた。

 改めて言うと、桐紗はセンシティブ──要は、エロを思わせる話題が苦手だ。

 俺が少しでもその手の冗談を言うとすかさずツッコんでくるし、俺以外の他の奴との会話の中で下ネタが話題に上ったら、何も言わずに愛想笑いだけする。アトリエと違ってきりひめは極めて健全な絵しか描かないあたりからも、性格が出ているなあ、とは思う。

 ちなみに。

「な、何よ?」「……ん、何でもない」

 ちらと一瞬だけ、桐紗の顔から下へ視線を送って、すぐさま戻す。

 中でも特に禁句なのは、桐紗の豊満なボディについて言及することだ。

 乳や尻、太ももなどの話は一発アウト。俺からすれば充分魅力的な長所だと思うが、本人的にはコンプレックスらしい。言わないでと随分前から釘を刺されているので、さっき思いついた時も口にはしなかった。

 ……でもなあ。だったら、癖の腕組みもやめてほしい。それ、胸に視線が誘導されるんだよ。理性云々じゃなくて、全体的な構図として、どうしても気になっちゃうんだよ。

「あ、そうだ。亜鳥くんのデッサンモデルの件なんだけど……今後は私がやることにしたから、だから、その辺の女の子にちょっかいかける、みたいなことにはならないよ」

 安心して、みたいな表情の海ヶ瀬。素晴らしい気遣いだった。

「は?」言われた桐紗は全然安心していないであろうことを抜かせば、完璧だろう。

「さっき禁止にしたの、聞いてたでしょ? それにそもそも、誰の許可取って、そんなことやろうって言うの?」

「こ、これって許可制なのかな……それに、私が先に約束しちゃったもん。ママになってくれる代わりにモデルに協力するって。一方的に施しを受けてばっかりじゃ、悪いからね」

「……ほんとにもう、油断も隙もないわね」

 今日は桐紗に険しい顔をされてばっかりなわけだが、本日一の渋い表情が出ていた。

「わかったわ。それじゃ、この件については帰り道、当事者のあたしたち二人で、きっちり話し合いましょうか……ほら海ヶ瀬さん、出るわよ」

 ぷるぷると震えながら立ち上がった桐紗は、海ヶ瀬の手を引いた。

「えっ……その、まさかだけど、一緒に帰ろうって言おうとしてる?」

「それ以外ないでしょ。もうほとんど夜だし……それにあんたら二人にしてると何するかわかったもんじゃないし。とんでもない間違いが起きる可能性だってゼロじゃないわ」

「間違いってのは具体的にどういう行為のことを言って──あ、ごめんなさい謝るから腕を引っ張らないで、後、私の腕が山城さんの胸に当たってるんだけど痛い痛い痛いっ」

 地雷原の上でタップダンスを踊った海ヶ瀬は、そのまま強制連行されていく。

 去り際に桐紗からご馳走様、とだけ言われて、二人は去っていった。

「……嵐みたいだったな」

 自分のカップに残っていたコーヒーを飲み干し、おもむろに店の天井へ視線を送る。

 どっと疲れた。イベントが多すぎる。これが何もない時ならば既に家に帰っていて、仕事絵やったりキャラデザ練ったりしていたはずだったのに。慌ただしさに酔いそうだ。

 ……明日以降も、こんな感じなんだろうな。

 すると、Digcordデイグコードの──そういう名前のチャットツールからの通知で、『VTuber制作』というグループに加入させられていることが伝えられた。あまりにも迅速な行動。きっと帰りの道すがら、桐紗がやってくれたんだろう。メンバーの欄には二次元黒髪少女のイラスト、ゴマフアザラシのキャラクター、醤油ラーメンの写真、三つのアイコンが並んでいる。俺、海ヶ瀬、桐紗の三人だ。


『チカ、今日の夕飯はお寿司が良いデス。出前Plzプリーズ!』


 ……Digcordだけでなく、Limeライムからも通知が来ていたことに気づいた。

 呑気なもんだが、さて……今から頼んだら、何時くらいに届くんだろうか。

 出前アプリを開きながら、俺は桶寿司のラインナップを確認していった──。

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