TVアニメ『マジック・メイカー ~異世界魔法の作り方~』の放送後に出演者へインタビューを行う本企画、今回ご登場いただくのはシオンの父親・ガウェイン役の宮本充さんです。
4話で印象に残っているシーンや、役に関するお話などをたくさん語っていただきました。

──いよいよ魔法研究が家族にも認められ、ガウェインも協力する姿が描かれた4話でした。宮本さんの印象に残っているシーンを教えてください。
シオンとガウェインが魔法の実験をしている時の掛け合いです。「どっせい!」「まだまだ!」と、まるで臼と杵でお餅をついているような、なんだか関西系の漫才のような。息子が燃えているのにいいのか~? と。ちょっとシュールで、とぼけた雰囲気が好きです。





──宮本さんにとって、今回のガウェインという人物を「父親」という観点から見たとき、どのような印象をお持ちになられましたか?
僕は母子家庭に育ち、父親がいません。父親とはどうあるべきなのか、手本になる人もいませんでした。自分の子どもが生まれた時、ちゃんとした父親になれるのか不安でしたが、そんな心配は無用でした。子どもの為に一所懸命になり、叱る時は叱り、ともに遊び、笑い、大事な時は必死になって支える。それが父親なんだと分かりました。ガウェインは、そんな父親像とピッタリ重なります。自然と無理なく役に入ることが出来ました。
──シオンやマリーとの掛け合いを演じるにあたって、意識されたことなどはありましたか?
特に意識することはありません。台本のセリフに全てが込められているので、それをしっかりと演じることだけを考えていました。そうして思ったのは、ガウェインは本当に家族を大事にしているのだということ。言葉にはあまり出さないけど、いつも子ども達のことを心配している。昔、僕の母が「親は心配するのが仕事や」と言っていましたが、その通りだと思います。ガウェインは理想の父親、理想の夫ではないでしょうか。

──もし宮本さんが魔法を開発するとしたらどのような魔法を作ってみたいですか?
「魔法」と聞くと、別の人に変身したり、透明人間になったりなんてことを思い浮かべます。小学生の頃にテレビで見ていた「奥さまは魔女」や「魔法使いサリー」の影響でしょうか。子どもの時は、そんな魔法を使ってイタズラしたり空を飛んだりすることを夢想していました。でも歳をとった今では、そうですね……満員電車に乗らずにスタジオまでワープする魔法とか、囲碁の仙人を呼び出して必勝手をこっそり教えてもらうとか。
──次回、5話に関して宮本さん的に視聴者の方に注目してもらいたいポイントを教えてください。
まず最初のシオンとマリーの場面が注目です。ホッコリします。マリーが可愛い! それから三日三晩寝ずに作業をした後のグラストの顔。そしてラストシーン。ガウェインが衝撃発言をします。どうぞお楽しみに!

──最後に視聴者の皆様へメッセージをいただけないでしょうか
「マジック・メイカー」をご覧頂き有難うございます。物語はこれから思わぬ方向に展開して行きます。今までが「静」なら、これかからは「動」。恐ろしい敵も現れます。激しい戦いが始まります。ガウェインも闘います。ハラハラドキドキの連続!ご期待ください!
──ありがとうございました。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇
次回のインタビュー記事は2月8日に公開予定です。誰が登場するかお楽しみに!
宮本充プロフィール
大阪府出身。劇団昴所属。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(中川圭一役)、「血界戦線」(スティーブン・A・スターフェイズ役)、「文豪ストレイドッグス」(森鴎外役)といったアニメ作品から、映画におけるキアヌ・リーブス、ブラッド・ピット、エイドリアン・ブロディなどの吹き替えのほか、舞台やドラマへの出演など、幅広いジャンルで活動中。
アニメ情報

イントロダクション
リスティア国の片田舎の領地を治める下級貴族、オーンスタイン家。そこには、二人の姉弟がいた。
姉のマリーは、父から剣術の稽古を受けるのが大好きな活発な女の子。
弟のシオンは、部屋に籠もって本を読むのが大好きな内気な男の子。
性格は正反対の二人だが、優しい両親に見守られながら、仲睦まじく暮らしていた。
そんなある日、シオンは『まほう』というものがこの世界に存在するか、父に尋ねる。
しかし、貴族としてそれなりの教養がある父でも、『まほう』という言葉自体を知らなかった。
ましてや、シオンが言う「火とか水とか風とか光とか、何もないところからいろんなものを出したりする」現象など、この世には存在するはずもなく……。
その日から、シオンは目に見えて落ち込んでしまう。
シオンを励ましたいと、幼馴染みで農家の娘のローズに話すマリー。
すると、湖で不思議な現象を目の当たりにして──
この異世界、魔法がない!?
そんな世界に転生した主人公の少年シオンが紡いでいく、
ロマン求める魔法開発ファンタジースタート。
キャスト
シオン:潘めぐみ
マリー:加隈亜衣
ローズ:雨宮天
ラフィーナ:芹澤優
ブリジット:古賀葵
コール:宮瀬尚也
ガウェイン:宮本充
エマ:豊口めぐみ
グラスト:赤坂征之
スタッフ
原作:鏑木カヅキ「マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-」(MFブックス)
キャラクター原案:転
監督:古賀一臣
オープニング主題歌:XIIX「煌めき」
エンディング主題歌:ハンブレッダーズ「夜明けの歌」
アニメーション制作:スタジオディーン
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マジック・メイカー 異世界魔法の作り方 1
著者: 鏑木カヅキ イラスト: 転
魔法がないなら作るまで。目指すは異世界魔法のパイオニア!!
魔法への憧れを抱いたまま死んだ男は、気づくと異世界でシオンという名の赤ん坊に生まれ変わっていた。異世界ならば魔法が使えるかもしれないと期待に胸膨らませつつ成長した彼は、期待に反してその世界には魔法が存在しないと知る。
絶望するシオンだったが、ある日姉のマリーと訪れた湖で彼は“まるで魔法のような”不可思議な現象を目撃して――。
「諦めるにはまだ早い。魔法がないなら、自分で作ればいい!」
シオンは魔法の研究を始め、周囲を巻き込みながら着実に前進していく。飛び出す炎、走る稲妻――すべては前世からの夢である『魔法』を使うために!
目指すは異世界魔法のパイオニア!? 浪漫を求めて、少年は異世界を生きる! -
マジック・メイカー 異世界魔法の作り方 2
著者: 鏑木カヅキ イラスト: 転
見えない魔物、謎の病――「魔法」の力で大切な人を守れるか!?
魔法のない異世界に転生したシオン。彼は魔法を現実のものとするべく研究を続け、その成長の中で様々な魔法を生み出すことに成功した。
ある日、姉のマリーが王国各地で流行する謎の病『怠惰病』によって倒れてしまう。原因不明の病で治療法も確立されておらず、憔悴するシオン。だが彼はマリーの様子を見て、『魔力』と『怠惰病』には関連があるのではと気づく。
シオンは医師見習い、魔物学者、護衛騎士の三人と協力し、魔力を使った治療法の研究を進めることになるが――。
「みんな心配しないで。安心して。僕が姉さんを救うから」
見えない魔物、謎の病――変わりゆく世界でシオンは『魔法』で大切な人を守れるか。激動の第二弾、開幕! -
マジック・メイカー 異世界魔法の作り方 3
著者: 鏑木カヅキ イラスト: 転
シオンの魔力は、王国の希望の光となるか――!?
魔法がない世界で、一から魔法を生み出すことに成功したシオン。彼は世界を襲った『怠惰病』蔓延の災厄に対しても、魔力を使い治療法を確立したのだった。
その功績をもって王都に招聘されたシオンは、女王ラクシュアに治療法を候補者へ教え広めるよう命じられる。しかし、選ばれた候補者は周辺各国から集められた貴族階級の若者ばかり。平民出自のシオンにとって、身分や文化に差がある候補者たちの教師役を務めるのは簡単なことではなく……。『魔力』という聞いたこともない力を懐疑的な彼らに、シオンが最初に教えるのは――!?
「皆さん――これが魔力です」
一癖ある問題児たち、国政を見据える女王、そしてシオン付きとなった引っ込み思案の侍女……シオンは人々に希望の光を示せるか!? 転換の第三弾、開幕!