「少年少女の、ちょっと不思議で、突飛で、でも確かに幸福で、最高に楽しい日常」の物語から離れられない。配信者・シノミヤユウさん【第8回 ラノベインフルエンサーインタビュー】

配信者・シノミヤユウさん

気になる「ライトノベル大好き!」なラノベインフルエンサーへインタビュー! 「はじまりとキッカケ」をテーマに、好きなライトノベルから自身の発信について伺ってみました。

第8回は、配信者の「シノミヤユウ」さんです。

配信者としてのはじまりとキッカケは?

──動画やSNSを投稿するキッカケになった出来事を教えてください

好きな作品が、立て続けに(おそらく)打ち切りになったことです。大好きな作品をもっと多くの方に読んでほしい……! と強く感じ、そのために自分ができることとして「好きな作品の魅力を伝える」活動を始めました。X(当時のTwitter)で感想を投稿し、noteで詳細な推しポイント語りを投稿していました。後者は続かなかったんですが、ファンタジア文庫さんの『冴えない彼女の育てかた』で主人公の安芸倫也くんがやっていたようなことができればと……(笑) 今思うと、大それた野望ですね。

──投稿するにあたって「こだわり」を教えてください。

作中で自分が好きだった箇所を、「なぜ」「どういうところが」「面白いと思ったのか」を中心に言語化することです。特にXにおけるレビューでは、具体的でたくさんの方に伝わりやすい表現を意識しています。逆にYouTubeで感想を話すときは、個人的な推しポイントを全力で訴えて、その作品が大好きだ~という熱意が伝わるようにお話ししています。

──ご自身の動画で、おすすめの動画を教えてください。

「デスゲーム」をテーマにした話題のラノベ3作品を取り上げ、各作品におけるデスゲームの特徴や理不尽度をゆるっと分析した配信のアーカイブです(登場人物の生死など物語の核心に迫るネタバレはありませんが、作中のエピソードに触れていることがあるのでご注意を)。

デスゲームものは、主人公たちが難局を乗り越えるにあたっての強烈なエネルギー……強い感情や関係性、気持ちのいいロジックなどを味わうのに絶好のジャンル。配信当時MF文庫Jさんから『スタァ・ミライプロジェクト 歌姫編』、ファンタジア文庫さんから『正しい勇者の作り方』と立て続けにデスゲームものが刊行されて、ブームが来ているのでは……!? とウキウキで企画しました。
私個人がデスゲームものが大好きなので、作品へのパッションも個々の作品の魅力も伝わる配信になっているのではないかなと思います。


ライトノベルを好きになったはじまりとキッカケは?

──初めて読んだ本や、今までで一番印象に残っている本などを教えてください。

配信では何度か話しているのですが、初めて読んだラノベは富士見ファンタジア文庫の『生徒会の一存』でした。小学三年生の頃、父に「角川つばさ文庫の本がほしい」と言ったら、ラノベのレーベルだと勘違いした父がラノベコーナーに連れていってくれて(笑)。知っている背表紙がないなと不審がりながらも、なんとなく表紙の女の子が可愛い小説を選んだんです。それが『一存』でした。

そして、高校生のお兄さんお姉さんの日常に憧れとロマンを抱くようになりまして、そこからはもう急転直下。実はラノベも好きだった父が「これも面白いよ」と角川スニーカー文庫さんの『涼宮ハルヒ』シリーズetcを「布教」してきて、気づいた時には「少年少女の、ちょっと不思議で、突飛で、でも確かに幸福で、最高に楽しい日常」の物語から離れられなくなっていました。

私が普段ダークファンタジーを好んでいるのを知っている方々は意外かもしれませんが、実はダクファンでもその日常の断片が描かれる、あるいはその日常を掴み取るまでの物語が好きになっていたりします。

生徒会の一存


──今注目するイチオシの作品は何ですか?その作品を好きになったキッカケと、推しポイントを教えてください。

今注目しているのはKADOKAWAさんの『捕食者系魔法少女』

捕食者系魔法少女

地球の魔法少女が異界から来る怪物と戦っている、滅びかけの世界に転生した主人公・東蓮花。魔法少女シルバーロータスに変身する彼女は、使い魔である蟲たちの軍を率いて敵を殲滅していく……というダークファンタジーです。

この作品を好きになったきっかけは、シルバーロータスの執念/信念に魅せられたこと。純粋な正義ではなく、残酷な世界への暗く燃ゆる感情を貫く彼女のあまりのカッコよさに沼落ちしました。だからこそ、推しポイントは主人公が最高にカッコいいこと! 淡白にして苛烈なシルバーロータス。ただ魔物の殲滅を見据え、淡々と暗躍する彼女のえげつない戦略にはゾクゾクしますし、その根底にある前世の倫理観……少女たちが搾取・蹂躙される今の世界に憤りを覚えるしっかりとした人柄には好感が持てます。

それに加えて、目の前で傷ついている存在を放っておけない不器用な優しさも兼ね備えているのが、ヒロイックで素敵なんです。日々魔物の殲滅に邁進するだけだった彼女が、彼女のファンや世界中の魔法少女と邂逅し、それをきっかけに予測できない方向へ世界が動いていくワクワク感を是非とも味わってほしい!


シノミヤユウさん、インタビューにお答えいただきありがとうございました! いつも素敵な作品に出会えるキッカケをありがとうございます。これからも応援しています!

シノミヤユウさん【第8回 ラノベインフルエンサーインタビュー】

■シノミヤユウ
YouTubeやXでラノベの感想を投稿している、魔法少女と美少年をこよなく愛するラノベ読みの配信者。 

YouTube:@Yu_Shinomiya
X:@Yu_Shinomiya

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