◆二首目 一〇〇〇分の一秒の想い出・上
小学三年の春、桜舞う季節。
桃亜が転校してくる直前のクラスでは、一部でこんな噂が囁かれていた。
「ねえねえ。明日うちのクラスに転校してくる子、かるたがすっごく強いんだって」
「かるた? 何それ? うーん……よくわかんないけど、どれくらい強いの?」
「なんかね、全国大会女子の部で史上最年少で一位になるくらい強いらしいよ。今年の一月に二度目の防衛に成功して三年連続クイーンって称号をとってるみたい」
「その話、私も聞いた。大の大人相手に無敵の強さを誇ってるから、怪物って呼ばれてるみたいだよ。でも……今年防衛を果たして少し経った後、なぜか急に引退宣言出したから軽くメディアの間でも騒がれてたっぽいね」
「メディアってすごっ。でも引退か。私、普通の女の子に戻ります! 的な?」
「ふふ、それってかなり昔の芸人さんのネタだっけ? ……あ、それより見て見て。有名人だから、ぐぐったら写真出てきた。なんか、男の子っぽい見た目だぁ」
「怪物なんだし、そんなこと言ってたら食べられちゃうかもよ~」
「きゃーっ、こわーい。でも正直さ、かるたとか地味だしよくわかんないよね」
「わかるー。いまいちすごさもわかんないし、全然興味ないっすわー」
当時の俺はそんな小話を耳に挟み、転校生が自分と同じでかるたをやっていることを知っていた。だけど、誰が転校してきたって自分の立場が変わるわけじゃない。そう思っていたからこそ、ほとんど興味を示さなかったんだ。
その興味のなさを象徴するように、俺は桃亜が転校してくる日に風邪で学校を欠席してしまい、そして翌日学校に来ると、なぜかあいつは既に孤立していたのだった。
それから数日が経ち、やはり俺は変わらない日々を送っていた。
「やめろ……! くそ、返せっ!!」
俺はクラスのガキ大将グループにひょんなことで目をつけられ、ランドセルを回されていた。校庭の隅にある雑木林の近くなので教師の助けなど得られない状況だった。
「うわー、臣守のランドセルぼっれー。さすが近所の兄ちゃんのおさがりなだけあるぜ!」
「ぎゃははっ。眼鏡ザルにはお似合いだな! にしてもきったねー。ほれよっと」
「ほらほらどんどん回せ! さっさとしないと貧乏菌がうつっちまうぞ~!」
俺の実家は時代と共に需要が減って経営が傾いたしがない畳屋だ。
親父で五代目で老舗だったが生活は苦しく、同じ服を着る日も多かった。
そのせいで俺は一年の頃からよく虐められた。
おまけにごつい黒縁眼鏡でガリ勉で無口で根暗。そんなやつを助けてくれる友人なんておらず、最初は辛かったがもうこの頃には慣れて、ほとんど何も感じなくなっていた。
今思えば心が死んでいたのかもしれない。だからこそ反撃するのも怖くなかった。
「っ……返せって、言ってるだろ!」
「ぐあっ!?」
仕切っていた体格のいいガキ大将に体当たりすると、相手は尻餅をついてひっくり返る。
「っ……こんの、やろぉ。おいお前ら! こいつ取り押さえろ。ぶんなぐってやる!」
俺は瞬く間に羽交い絞めにされ、暴れないよう手足も拘束されてしまう。
経験則的に早くも観念する俺は無駄に暴れたりはしなかった。
余計な力を使えば腹が減ってひもじい思いをするだけなのだから……。
「へへ、貧乏人が人間さまに逆らうとどうなるか教えてやる。歯食い縛れ、眼鏡ザル!」
(……はぁ)
怖いというより、親に迷惑をかけるのは嫌なので眼鏡だけはやめて欲しい──
当時の冷めた俺はそんなことを考えており、はなから助けなんて期待していなかった。
弱者は虐げられることが宿命で堪えるしかないと諦めていたんだ。
そこへ──あいつは颯爽と現れたんだ。
「へえ、何だよお前ら。面白そうなことしてんじゃん。ボクも交ぜろよ?」
「……あ~? って、誰かと思えば転校してきたばっかのオトコ女かよ。てめー、邪魔するなら容赦しねえぞ。女なら手は出さないけど、お前は違うからな。うははははっ!」
オトコ女だなんて明らかにバカにした言い方……普通なら許せないし傷つくだろうに、あいつは何ともない様子で笑っていた。
「ふーん、でもそのオトコ女のボクにお前らじゃ敵わないと思うけどなー。ほら、集団で一人をいじめるやつらが強いわけないし? ぷふーっ」
「こいつ、俺らが手出せないと思ってなめてやがる……。お前ら、先にこいつやるぞ!」
「おーきたきた~! 最近むしゃくしゃしてたし、ちょうどいいや。たまにはかるた以外の遊びもやらないとね。ほらこいよ、十秒で終わらしてやる。しゅっ、しゅっしゅ!」
「……ぁぁ」
それまで正直俺は、数日前に転校してきた巴桃亜にこんな明るいイメージはなかった。
見た目が男子にしか見えない巴は教室では常に寝ており、誰かに話しかけられても机にだるそうに突っ伏したまま適当に返事をするだけなので、既に孤立している変なやつという印象だった。
だからこんなに活発で明るい表情を浮かべられて面食らったし、何より助けが来るなんて思ってなかった俺は状況がすぐには呑みこめず止めることさえできなかった。
だけど俺は今でもはっきりと覚えている。
この時の桃亜が、暗い世界に気まぐれに顔を覗かせた太陽に見えたことを。
そして十秒後。
男子六人は地面に突っ伏して呻いており、俺は解放されていた。
巴は短パンTシャツ姿で胸を張り、自慢げに言う。
「へへーん、どーんなもんだいっ。アトミックレオパンチの使い手のボクが、弱いものいじめする卑怯なやつらに負けるかよ。正義は必ず勝───つ! わははははーっ!!」
「……つ、強い」
眼鏡がずれた状態で感心する俺は、ただ呆然と立ち尽くす。
巴はサッカー少年のような見た目なので運動神経は良さそうな気がしていたが、予想以上に動きがよくてまるでヒーローのような戦いぶりだった。
「……あ、あれ? なんで俺……」
なぜか急に目頭が熱くなって視界がぼやける。
今になって思うと、当時の俺はずっとヒーローが来るのを待っていたのかもしれない。
きっと自分に辛くないと必死に言い聞かせながら、そこから救ってくれる誰かを、もう長いこと待ち望んでいたんだろう。
だが、その時は感傷に浸ってる暇なんてなかった。
「……──すっ!!」
「ふぇ?」
巴が後ろで聞こえた声に反応して振り返る。
その一秒前に俺は飛び出しており、起き上がって巴に殴り掛かろうとしていたガキ大将との間に割って入っていた。
そして──バキッと嫌な音が聞こえると共に俺の意識は飛んだ。
次に目覚めた時、後頭部に何か柔らかい感触を覚えていた。
「あ、ようやく起きた! 大丈夫かよお前っ……!? すっげー鼻血出てたんだぜ。ていうか……ボクのために悪かったなぁ」
「ぐ、ううぅ……俺、気を失ってたのか」
起き上がろうとしたけど、若干まだ視界が揺れており無理そうだった。
巴の心配げな顔が真上にあるので、どうやら膝枕されている状況だと分かる。
「っ……巴……、ありがとな……。それに、ハンカチまで」
俺の鼻にあてがわれたハンカチは真っ赤に染まっていた。
きっとこれだけ鼻血で汚れていたら洗っても落ちないだろうし罪悪感を覚えてしまう。
すると巴は苦笑して頭をかき、
「あー、悪い。今日ボク、ハンカチ持ち歩いてなかったから、それお前のなんだよね。ポケット漁ったら入ってたんだっ」
「って俺のかよ!? ……本当だ、真っ赤だから気づかなかったけど俺のじゃん!」
思わず起き上がりツッコんでいた。
巴がそんな俺を見て目を丸くした後に笑う。
「へえ、いつも教室で勉強ばかりして暗そうなやつって思ってたけど、ちゃんと大きな声出るんじゃん。その調子でもっと他のやつらと仲良くしたらいいのに」
「う、うるさい……俺はそういうキャラじゃないんだよ。たくさん勉強して学費免除で高校と大学にいって、いい会社に入って親を助けてあげるって目標があるんだ。そのためなら……別に一人でいることくらい、何でもない」
「ふーん……。その割にはいつも寂しそうだけど。なんかお前、強いのか弱いのかよく分かんないやつだな」
「はっきり言うよなお前!」
「えへへ~、よく言われる」
「……別に褒めちゃいねーよ。ったく」
さっきは巴が『忍者ライダーZOO』という俺が好きな特撮ヒーロー作品に出てくるアトミックレオのようにかっこよく映ったのに、バカっぽいせいで何だか台無しだった。
俺はずれた黒縁眼鏡をなおして、傍に落ちてるランドセルを拾う。
巴が立ち上がって砂埃を払いながら訊ねてくる。
「ところでお前さ、何でこんなとこでボコられてたわけ?」
言われて俺はハッとしていた。
「そうだった。……えーっと、確かこの辺りで…………いた!」
「え? 何だよ急に木登り始めて。──っ!? ま、まさかお前っ……ボクの代わりに殴られたせいで、自分が猿だと勘違いしちゃってるとか!?」
「おバカっ、ちげーよ! つか巴、それ素で言ってるだろっ」
マジ顔で青ざめている巴を見下ろし、またしても俺はツッコんでしまう。
「あーもう、いいからちょっと黙っててくれ。集中しないと危ないんだから」
俺は目標地点まで登り、枝先に向けて慎重に這う。
「やっぱり、あいつらが蹴ってたせいで落ちかけてたか……。っと……よし、これで元通りだ。悪かったな、お前ら」
木の葉の毛布から落下しかけていた鳥の巣には何羽か雛がおり、お礼を言うようにぴーぴーと鳴く。わざわざいじめっ子たちと奮闘した甲斐あって俺は笑顔が零れてしまう。
巴が唖然とした様子で言う。
「もしかしてお前、雛たちを助けようとしてあんな目に……?」
「ははは、まあな。何やってるか分かって見過ごすのは寝覚め悪いし、面倒だったけど仕方なくって感じだ。ハンカチはダメになったから母ちゃんには怒られるだろうけど、助けに入ってよかったよ」
「──………。……………かい」
「え、何か言ったか?」
巴が急に俯いて何か呟くので聞き返すと、次の瞬間、あいつは勢いよく面を上げた。
俺に向けられたのは、これでもかというくらいに眩しい笑顔だった。
「前言撤回! お前、すっげー強いじゃん! あ、喧嘩は弱いけど、ハートが強いって意味なっっ!」
「言い直さんでもわかるわっ! 巴は本当ズバズバ言い過ぎだっつの。お前、前の学校でも絶対友達いなかっただろ?」
「あはは、ばれた~? でも、いいなお前っ。さっきのボクと同じで、弱きを助けて強きをくじく正義のヒーローじゃん!」
「俺が……正義のヒーロー?」
「そうさ! 自分が敵わない相手にも、弱いやつを助けるために立ち向かっていくヒーロー。まるで忍者ライダーZOOのナックルタイガーみたいで超かっこいいぜ♪」
ナックルタイガーは戦闘能力は低いが正義感は人一倍強い俺の憧れのヒーローだ。
好きなキャラに似ていると言われた俺は、無性に嬉しくなってしまう。
「俺、そんなこと初めて言われたよっ。巴はさっきアトミックレオパンチとか言ってたし、レオ推しなのか!?」
「そうそう、ボクはレオ派だ! 剛腕に科学の力も合わさって余計に強いからマジかっこいいんだよね~。まあレオは頭は悪いけど」
「でも、おかげで賢いタイガーと組んで、一人じゃ倒せない強敵と戦う流れになったじゃないか。最近はどんどん友情を育んでいるし、熱い展開が止まらなくて日曜を待ってられなくて困るんだよなっ」
「わかる! 最強の幕府ライダー・ドラゴンゾールも出てきたし、とにかく来週が待ち遠しくて──……あ」
巴が固まった瞬間の出来事だった。
「えっ? ちょ!? ……なんだ、やめろこら!」
俺は巣に戻ってきた親鳥に雛泥棒と勘違いされたらしく襲撃されていた。
そんな俺の間抜けな様子を見て、巴はこっちを指差しながら腹を抱えて下品に笑う。
「ぎゃははははっ! お前、雛を助けたのに襲われてやんの、うける! わは、わはは!」
「巴てめー! 他人事だと思いやがって! 少しは心配をだな……うおおおおっ!?」
「んぁ……? うごぉっ!?」
足を滑らせたせいで、俺は巴の上に落下して折り重なるように倒れてしまっていた。
「「痛てて」」
互いに額を押さえて唸った後、馬乗りになっていた俺はふと下敷きにしている巴を見る。
(本当に男にしか見えないやつだ。女子だっていうのに全く何も感じない……はは)
こういう展開は漫画なんかによくあるが、ときめいたりなどは一切なかった。
「あーもー……落ちるなら落ちるって言えよなぁ。……ん? ボクの顔見てどうしたよ? あ、もしかしてお前、ボクが女っぽくなくてドキドキしないとか思ってるなっ」
「べ、別に思ってねえよ」
あいつは出会った頃から勘が鋭くて、俺をじと目で睨んでいた。けど、意外にもすぐに笑顔になって。
「ウソってのがばればれだし。こんにゃろー。女に失礼なやつはこうだ! くらえっ。アトミック忍法──昼夜逆転の術~!」
飛び起きた巴はレスラーのような俊敏な動作で背後に回った。
その瞬間、俺の顔は何かに覆われて完全に視界が奪われてしまう。
「うわ、何だよこれ!?」
「わはは! どうだボクのシャツの中は!? 視界ゼロで何もできないだろ~」
「あー、なるほど巴のシャツの中か~。…………って、シャツの中?」
とんでもない事実を知った俺は、すかさず暴れて脱出していた。
したり顔の巴に向けて、さすがに俺は顔を熱くした状態で叫ぶ。
「と、巴お前っ! バカなのか!? いや、薄々そうなのは勘づいてたけど、バカの中のバカだろ!? 男子相手になんてことしてんだよ。まさか、前の学校でもこんなアホなことやってたんじゃないだろうなっ」
「…………」
途端に巴が黙り込んでいた。
(あ、やべっ。もしかして俺……地雷踏んだか?)
巴はむすっとした表情で視線を逸らし、つまらなそうに語る。
「こんなことする友達なんていなかったよ。女子はおしゃれとか恋バナばっかでよくわかんなかったし、男子は男子でボクが遊びでスポーツに交ざると活躍しすぎて面白くないのかオトコ女とか言ってハブるしさ……」
「そうか……。巴も俺と同じで一人だったんだな」
「うん、まあね。でも、きっとこれからは違う! だってボク、お前とは仲良くなれそうな気がするんだ。なあ、またあいつらに何かやられたら一緒に撃退しようぜ♪」
今までずっと一人だった俺にとって、願ってもない申し出のはずだった。
けど俺は一人でいた時間が長かったせいもあってか、あいつの真っ直ぐな誘いが何だか無性にむずがゆくてすんなり受け止めることができなかった。
俺は再びランドセルを背負いながら、よそよそしく言う。
「……巴、今日は助かったよ。でも、あんまり調子に乗って男子と喧嘩はしない方がいい。もう少し大人になれば、女は力で男には敵わなくなるんだ。無駄に恨みを買うと、後が怖いぞ。……じゃあな」
本当は友達になりたかったけど、経験がないだけに対応の仕方がわからなかった。
要するにかなりこじらせてしまっていたわけだが、あいつは俺が長年かけて築いたつまらない壁を真正面からぶっ壊してくれたんだ。
「……あの人と、同じこと言ってる。……っ! やっぱりこいつ、面白いっ♪ あははっ、そういえばお前の名前、なんて言うんだっ!?」
「うっ、顔がちけーよ……」
帰りかけていた俺の正面に回って至近距離で訊ねられるも、やっぱり俺は巴に対してドキドキはしなかった。
「……はぁ、臣守奏治だ。大臣の臣に守備の守。奏でるに治療の治」
「へえ、漢字はよく分かんないけど、じゃあ奏治だな! よろしく奏治!」
(え、俺今……下の名前で呼ばれた? 呼ばれたよなっ!?)
「ボクの名前は巴桃亜、まあ適当に呼んでよ。あーそうそう、あと気になってたんだけど、奏治はさっき何であのガキ大将の攻撃に素早く反応できたのさ?」
「あー……あれか。微かにだけど『殺す』って聞こえたんだよ。出だしのK、半音の段階で言葉にすごい殺気めいたものを感じたし、気づいたら体が反応してたんだ」
俺はクールに答えながらも、内心では同級生に下の名前で呼ばれるという快挙を成し遂げて喜んでいた。しかし逆に、なぜか巴は今までと打って変わって急に黙り込んで──
「………………半音で?」
「っ」
草木が鳴りやむ静けさの中、一陣の風が吹きつけ、巴の底冷えのする声に寒気を覚える。
息苦しさを覚える程の張りつめた空気を感じ、俺は喉を鳴らしていた。
「あ、ああ……。ほら、さっきお前、かるたがどうとか言ってたけど、俺もやるんだよ、競技かるた。だからその……半音で、飛び出してたんだ」
巴の言っていたかるたが絵札を用いるものではなく、小倉百人一首を使った競技かるただと分かっていたのは事前にクラスのやつらの立ち話を聞いていたからだ。
俺は爺ちゃんに無理やりやらされる過程で、競技かるたの人口が最近人気のかるた漫画の影響で百万人に達したと知っていたが、世界一競技人口の多いバレーボールだと五億人もいるらしいので、全国一位というのがあまりすごいことには思えず聞き流して終わっていた。
当時の俺は競技かるたに対してせいぜいその程度の認識であり、あくまで嫌々やらされているものだったので、この後に桃亜が見せた反応が本当に理解できなかった。
「う……っ…………く!」
「巴? おい、どうしたぷるぷる震えて……まさかさっき倒れた拍子に頭を──」
「奏治! お前最っっ高だよっ!!」
俺はキラキラの笑顔を浮かべる巴に、がしっと手を握られていた。
「は? な、何だよ急に……!?」
「ボク、身近にいる同年代でかるたやるやつは初めてなんだ! それにボクが油断してたとはいえ、拾えなかった半音を聞いて動けるとかかなり期待できるじゃん。よし、そうと分かれば、早速今からかるたやろうぜ!」
「えっ!? ちょっと待て。こら、勝手に手をひっぱるな! そもそもやるって、道具とか場所はどうするんだよっ」
「大丈夫だから気にするなって。ボクに全部任せとけっ!」
俺は巴の勢いに押され、されるがままに学校の中へと連れていかれた。