【レビュー】「ざまぁ」展開だけじゃない! 予想外のラブコメ豪速球が飛び込んでくる、爽やかな一作です

前世がアレだったB級冒険者のおっさんは、勇者に追放された雑用係と暮らすことになりました

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は4月17日に刊行される『前世がアレだったB級冒険者のおっさんは、勇者に追放された雑用係と暮らすことになりました』です。みなさんの感想も聞かせてください!


勇者のパーティーから追放された人が実はとても強かった……という展開のファンタジー小説が近年、多数出版されています。その魅力といえばなんといっても「ざまぁ」展開。勇者パーティーを支えていたのは実はその追放された人。追放してから彼/彼女がパーティーの根幹を担っていたことに気付き、追いかけてくるももう遅い! という展開がたまらなくスカッとするのです。

本作もそんな流れに添いつつ──追放されたのは低い声をしたり、サラシを巻いたりして、男だと偽っていた女の子。しかも勇者パーティーでは常にやいのやいの言われていたわけで、自己肯定感も低いときた。そんな女の子を励ましながら、徐々に距離が縮まっていく主人公とヒロイン……! こう来るともはやラブコメです。追放ものファンタジーという味付けがされたラブコメですよ、これは!

そう考えると、とにかくユーリちゃんが可愛くてなりません。ちょっとオドオドしているけれど、能力は最強だし、ふとした仕草が可愛い僕っ娘。もう一挙手一投足が可愛い。可愛すぎる!

『前世がアレだったB級冒険者のおっさんは、勇者に追放された雑用係と暮らすことになりました』より

また、周囲のキャラクターたちもどんどんラブコメアシストをしているところもたまりません。結婚を意識させるセリフを言ったり、お互いのことをより好きにさせる言動を取ったり……。こんなのもう付き合うほかありませんよね!!!!

──と思ったら、この二人は予想の上をいくところまで進んでいくわけで。えっ、1巻でそこまで行くんですか、本当に!? 追放ものと思って心構えなく読み始めると、予想外のラブコメ豪速球が飛び込んでくる、爽やかな一作でした。あ、もちろん「ざまぁ」展開も素晴らしくて美味です。

文:太田祥暉

ざっくり言うとこんな作品

・勇者パーティーを追放された雑用係の少年を助けた……と思ったら、彼の正体は”女の子”だった!? という意外性のある導入が面白い!

・ボーイッシュな自己肯定感低め少女と冒険をしているうちに、年齢差が一回り以上もある主人公は彼女に惹かれていって……!?

・万年B級として揶揄されている主人公・ロイには、実は前世の記憶があった。ただ、人間ではないとある存在から転生してきたようで……!?

主要キャラ紹介

ロイ
何やら前世があるらしい、万年B級冒険者のおっさん。B級ではあるが、その実力はSS級以上。これまでソロで冒険を続けてきたが、ひょんなことからユーリと冒険を始める。

ユーリ
勇者パーティーで補助魔法を使ったり、料理をしたりと雑用係を担っていた少女。勇者パーティー時代は男のふりをしていた。孤児で、戻る場所もなく、ロイの家へ身を寄せる。

作品情報
    • 試し読み
    • BookWalkerで購入する

    前世がアレだったB級冒険者のおっさんは、勇者に追放された雑用係と暮らすことになりました

    著者: 秋作   イラスト: 星らすく

    モブのおっさんと追放された娘。英雄になるよりも、幸せな日常がある。

     派手な活躍をする上級冒険者たちを尻目に、淡々と地味な仕事を地味にこなし、地味な生活を満喫するしがないB級冒険者・ロイロット=ブレイク。
     そんなある日、彼は一人の少年が勇者のパーティーを追放される現場に居合わす。思わず首を突っ込んでしまったロイは、成り行きで彼の面倒を見ることになったのだが……風呂から出た少年の姿を見たロイは、彼の真の姿を見て驚く。

    ――――え!? まさか女の子!?
     
     少年──と思っていた少女の名前はユーリ=クロードベル。彼女の名前に「何か」を感じたロイはそれを思い出せないまま、彼女が自分へのお金を返す当てがつくまで一緒に暮らすことになり……?
     実力を隠した元「アレ」なおっさんと、追放された天才少女。二人はともに過ごすうちに互いに惹かれていき──。穏やかで幸せな同棲ファンタジーライフが始まる。

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