編集部のおすすめポイント！

本作はタイトルの通り「海」を目指す主人公の物語！

経済問題で滅亡が確定している悪役令嬢へと転生した主人公は、海の向こうのまだ見ぬ新大陸に希望を求め、自領の大改造計画を始動！　一発逆転を狙う少女の無双劇をお楽しみください！

作品レビュー

　破滅の運命が待っている悪役令嬢が、知識チートで大逆転……というのはみんな大好きですが、本作はそのスケールがデカい！　なにせ破滅を避ける手段が、領地を豊かにするために海の向こうの新大陸を発見することなんだから！

　当然、普通のペースじゃ破滅の日までに間に合わないので、マリーは４歳の内から父の仕事をお手伝い。新型帆船の開発はもちろん、船員育成学校の開校や、六分儀による測量の見直しなんて渋いところまであらゆる方面に手をつけるその姿はまさに海洋無双！

　そんなスーパー幼女なのに、初めて見る船に大興奮して海に落ちそうになるあざと可愛い一面も。悪役令嬢好きや現代知識による無双好きな人にもですが、特に海洋小説が好きという人には自信を持ってオススメです！

編集部のおすすめポイント！

夏最大のイベントといえば、コミケ!!

本作の主人公・ローザは、BLの概念すらない世界に生まれた伯爵令嬢。
しかし、「男性同士への恋愛」に萌え、みずからを「貴腐人」と名乗るローザは、己の信念を布教するため、時に小説の執筆を検討して、それを季節ごとに流布するコミュニティを思いつくことも。
そう、夏コミ、冬コミの概念すら生み出すローザ。
妄想を次々とふくらませ「萌え」のためならどんな犠牲も厭わないローザの精神はコミケを直前に控えた夏に読むに楽しい１冊です。

作品レビュー

　BLという概念が存在しないファンタジー世界で、ただ一人BLに目覚めた伯爵令嬢のローザのキャラがめっちゃ尖ってます！

　男性が二人でいる場面を見れば、どちらが『攻め』で『受け』なのか妄想し、女性と話せばどうにかしてBLの沼に引きずり込めないか画策する腐りっぷりはまさに貴腐人。
　なのに他人の悪意や欠点すらも萌え属性として受け止める寛大さ（？）によって、周囲からはとても器の大きな聖女だと勘違いされてしまうのが面白い。本当は周囲の人間で妄想カップリングを作っているだけなのに……。

　直接的な描写があるわけではなくローザがただただ勝手に腐ってるだけなので、BL好きな人は共感できるし、BLが苦手な人もローザの空回りっぷりに笑ってしまうこと請け合いです！

編集部のおすすめポイント！

大人気映画「君の名は。」スピンオフとして、四葉、テッシー、三葉の父・俊樹など他の登場人物の視点から本編を掘り下げた作品で、飛騨の夏の空気をより感じられる作品です。

読み終わった後もう一度映画が見たくなること間違いなし！

作品レビュー

　映画本編の主人公二人ではなく、周辺の人々にスポットを当てるコンセプトが秀逸です。

　三葉の身体で瀧君が映画外で行った数々の奇行が明かされ、それに対する同級生や妹の心情が率直に描かれているのが大変面白い！
　まだ小学生なのに実はすごく聡明で、突然豹変する三葉を心配する妹・四葉の姿が大変可愛らしい。

　また注目すべきは映画の中ではずっと三葉と対立していた父・俊樹の物語。そこでは彼と三葉の母・二葉とのドラマチックな恋物語が描かれ、堅物に思われていた彼の印象が大きく変わります！

　映画では語り切れなかった作中設定を補完する部分も多く、原作ファンなら間違いなく楽しめるし、これを読んだ後映画を見ると、本編がより味わい深くなりますよ。

編集部のおすすめポイント！

本作は異世界に転生した主人公アルメが生まれ持った氷魔法の才能を活用して、アイス屋さんを開くお話となります。

アルメが作る、暑い夏にぴったりの美味しいアイスを思い浮かべながらご堪能いただける作品になりますので、夏ラノベに推させていただければと存じます。

作品レビュー

　もはや、体温以上の気温になる事が珍しくなくなってきた、日本の夏。心も体もとろけそうになる、そんな暑い日ほどおいしくなる食べ物とは？　そう、アイスです。

　転生者のアルメが作るアイスは、彼女が暮らす異世界では画期的な食べ物。その冷たさ、甘さ、おいしさを初めて体験するお客さんたちの反応が、実に初々しい。特に、暑がりなファルクの反応は、イケメンで人気の神官という普段とのギャップもあって、アルメどころか、読者までほっこりとさせてくれます。

　お互い、婚約が破談になった経験を持つ、ふたりの恋模様も気になるところ。せっかくなので、アイスでも食べながら物語を楽しみましょう。暑い夏の日に最適な、読む清涼剤となってくれるはずです。

編集部のおすすめポイント！

「夏」といえば「怪談」。「怪談」といえば「幽霊」。

本作の主人公は「死者の魂を呼び戻せる葬送師」。死の直前何があったのか、死者の魂に直接聞くことで事件の裏側を暴きます。身分差バディにも注目です。

作品レビュー

　探偵と助手の組み合わせというバディものが好きな人は多いですが、本作もそんなバディ同士の関係性が好きな人には見逃せない一作です。

　探偵役の青流は、自分の美貌を自覚して捜査のためなら他人を平気で利用する冷徹な貴族。一方、死者の魂を呼び戻す術を見込まれて相棒となった卓明は、養護院育ちのお人よしな平民。普段は青流に振り回されっぱなしなのに、青流のやり方に納得いかないと堂々と反発する卓明が実に良くて、身分も性格も正反対なのに事件を通じて少しずつ友情を深めていく様子が非常にグッと来ます！

　青流の推理に足りていなかったパーツを、死者の声を聞いて埋めていくという捜査方法も面白く、ミステリや中華風ファンタジーが好きな人もぜひぜひ！

編集部のおすすめポイント！

これは夏の暑さとともに始まった戦いの物語。 不思議なチカラを持った子犬、生き残った高校の同級生たちとともに、失ったものを取り戻すため立ち上がる。 大人気シリーズ「ハイスクールD×D」の前日譚にして、夏に読みたいホラー×ファンタジーの傑作です！

作品レビュー

　ごく平凡な高校生・幾瀬鳶雄の身に起こる惨劇！　体内に宿していた「黒刃の狗神」を覚醒させた鳶雄は、無数の刃で敵を斬り裂く「刃」を相棒とし、自分たちの力を利用しようとする闇の組織と戦う！

　背筋が思わず凍り付きそうなホラー風味満載のハードなバトルは、暑気払いにぴったりだ！　さらに、天真爛漫な元気娘や学校一の不良、中二病な自称魔王など個性あふれる仲間たちとの友情物語に加え、最愛の幼馴染を救うために鳶雄の想いがほとばしる場面は、涙なくしては読めない！

　もちろん「ハイスクールD×D」の作者だけに、お得意のお色気場面もしっかり収録されているてんこ盛りの一冊。この夏、読み応えのあるラノベをじっくり楽しみたい人にお勧め！
　

編集部のおすすめポイント！

キミと一緒に見たあの日の花火は『特別』を俺に教えてくれた。

夏のデートの定番といえば花火！　大切な人と一緒に見ることで少し大人に近づける。
甘酸っぱくも少しビター。そんなひと夏の青春をぜひお楽しみください！

作品レビュー

　ボカロPであるChinozo氏の、同名楽曲を元に執筆された小説シリーズの4作目という、ちょっと変わった出自の本作。

「特別」に憧れ、そうでない自分に劣等感を抱く小川優輝と、同じ容姿でありながら、彼が望む「特別」を具現化したような存在の小川昴希が入れ替わるというのは、まるでキツネにつままれたかのような、不思議な感覚。現実的で、思春期の少年少女には少々重めのテーマかも知れませんが、ほどよいファンタジーのおかげで、すんなりと、それでいてしっかりと結末が心に刺さります。

　鬱屈した思いを乗せて、祭りの夜空に咲く大輪の花火。本作だけでも充分に楽しめますが、元になった楽曲とあわせれば、より深く、幻想的な世界観を楽しめるでしょう。

編集部のおすすめポイント！

田舎を舞台にしたスローライフな物語！　2巻から夏のエピソードが始まるので、この夏、帰省のおともにいかがでしょうか？

魔法とモフモフのにぎやかな古民家シェアハウスに、皆さんも足を運んでみませんか？

作品レビュー

　新型の流行病のせいで、仕事も生活も立ちゆかなくなった、4人の男女（と、猫1匹）。明日をも知れず、途方に暮れる彼らが選んだのは、美沙の亡くなった祖父母が暮らしていたという、田舎の古民家での共同生活でした。

　劇的な生活の変化は不安でしょうが、気心の知れた仲間との、すべてが手探りの新生活は、実はかなりのワクワク感。田舎の古民家というロケーションのおかげもあってか、子どもの頃に誰もが夢見たであろう、秘密基地で過ごす夏休みのような雰囲気を感じます。

　そのうえ、ダンジョンでの冒険と、そこで得た特殊スキルが加われば、もう楽しいしかない。2巻では季節も夏となり、グランピングに夏祭りと大はしゃぎ。こんな夏、体験してみたかった……！

編集部のおすすめポイント！

終末×青春！

世界の終わりでも、少年少女は抗うように夏を謳歌する。
夏らしい青のパッケージの青春ストーリーでありながら、切なくノスタルジックな世界観も楽しめる一冊です。

作品レビュー

　もしも今日、「来年の春に世界は滅亡します」なんて言われたら、あなたはこの夏をどう過ごしますか？

　この、最後の夏を。絶望で、生きる気力を失う人もいるでしょう。しかし、本作で主人公を務める数名の少年少女は、誰ひとりとして「きらめき」を失いません。なぜなら、世界が本当に滅亡しようとも、これまで通り続こうとも、彼らが青春を謳歌する「この夏」は、一度きりなのだから。

「コバヤシ映画堂」を中心につながる、彼らの縁。いつ途絶えてもおかしくないその縁を見事にまとめてくれたのは、小林凜映の情熱と、数々の名作映画たちでした。本作を読んで感銘を受けたなら、次は凜映たちが感銘を受けた、名作映画を鑑賞してみるのもいいかも知れません。

編集部のおすすめポイント！

大人気コミック『光が死んだ夏』ノベライズ。
まとわりつくように耳に残る蝉の声が印象的な作品。
少年少女たちが体験するひと夏の怪異を、読者のみなさんにも楽しんでもらいたいです。
忘れられない夏になること間違いなしです。

作品レビュー

　事故で親友の光を失った佳紀と、その光の姿をした化け物のヒカルの間に結ばれる奇妙な関係が凄く魅力的！
　顔も一緒で、声も一緒。だけど中身は明らかに別物。それなのにこちらを好きと言ってくる。このヒカルを素直に受け入れられないけれど、拒みきれない佳紀の心情がリアルで生々しい……。
　またこのヒカルの身体の中に佳紀が手を差し込むシーンは、その感触や心情をひどく具体的に描かれており、小説ならではの迫力に満ち溢れています。佳紀がヒカルとの関係で悩む一方で、村では様々な異変は起こり、不穏な言い伝えも漏れ聞こえ始め、ホラー要素もたっぷり。
　思春期男子の友情が好きな方や、夏にはやっぱりホラーを読みたいという方には絶対おすすめな傑作です。

編集部のおすすめポイント！

灼熱の地で助けてくれたのは――まさかの隣国の王弟!?

皇女の嫉妬により処刑されそうになっていたヒロインが、平穏な生活を求め夜逃げをするもなぜか隣国王弟に気に入られ契約結婚を迫られるというファンタジーラブコメ！
王弟の一途な愛にキュンとして皇女へのざまぁにスカッと爽快な気分になれる夏にぴったりな物語です♪

作品レビュー

　なんといっても本作の素晴らしさはエミリアを保護する王弟・ディオンのダダ甘っぷりですよ！

　契約結婚のはずだったのに、デートでは優しくエスコートしてくれて、ピンチの時には身体を張って助けてくれて、それでいてエミリアの隠し事には一切触れない。溺愛されるエミリアもただ守られるだけでなく、聖女としての芯の強さを秘めていて魅力的。実はこの二人に互いに秘密を持っているのですが、その内容が明らかになると作品の甘さが一気に増すという展開も素晴らしい！

　ただ甘いだけでなく、エミリアを追放した皇女・カサンドラに対してしっかり逆襲するのも良いところ。恋愛好きだけでなく、追放からのざまあ展開が好きな人もこの甘さを味わってみてはいかかでしょうか？

編集部のおすすめポイント！

夏休みが始まった日「兄が借金を返すまで、私は喜んで先輩の物になります!」と、嬉しそうに押しかけ宣言してきた高校生の朱莉！
最初はぎこちない2人も、海水浴に花火大会とイベントを重ねるにつれて仲を深めてゆき……

期間限定、ひと夏のワンルームどきどき同棲シリーズです！

作品レビュー

　「借金のカタ」なんて聞くと、悪漢に連れ去られて泣き叫ぶ町娘が目に浮かびますが、本作のヒロイン・朱莉は、そんなヤワな子じゃありません。むしろ、奉公先（？）の求にグイグイいく、アグレッシブな美少女なのです。

　わずか500円の借金のカタ、なんていう理由が強引なのは、本人だって承知のうえ。しかも、受験を控えた大事な時期だというのに、それでもこのチャンスに賭け、意中の彼に思いを伝えたい。朱莉のけなげな思いを知れば、ちょっとくらい欲望に忠実過ぎても、愛おしく感じられるはず。……まあ、求は、ただひたすらに困惑するでしょうが。

　2巻は海水浴、3巻は花火大会。夏の日差しよりもまっすぐで熱いラブコメを一気に楽しむなら、今が旬です！