あらすじ紹介
「生きていると大切なものが増えるのだな」
この世界では十二歳までに〈神の恩恵〉と呼ばれる特殊能力が人々に与えられる。
ポルカ村のルカは、自身がめずらしい〈恩恵〉を授かっていることを隠し、狩人として村で平凡に生きていくつもりだった。
しかし、弟・リヒトが稀少な〈恩恵・魔術使い〉であることが判明し、思いがけず「従者枠」として一緒に魔術学校に行くことに!
新しい魔術具を次々と作り、入学前から天才ぶりを発揮するリヒト。
そしてルカの名もまた、王都の「白い狩人」として広まっていく――。
弓の名手であり、ある特殊能力を持った兄と、天才的頭脳に恵まれた魔術使いの弟が織りなす冒険譚!
書き下ろしエピソード「魔術学校にて」も収録!
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みんなからのレビュー
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よっち
37十二歳までに〈神の恩恵〉が人々に与えられる世界。授かった珍しい恩恵を隠していた狩人のルカが、魔術使いと判明した弟リヒトの従者枠として一緒に魔術学校に行く学園ファンタジー。天才的頭脳に恵まれて新しい魔術具を次々と作り、入学前から天才ぶりを発揮する魔術使いの弟リヒト。一方、兄のルカもまた珍しい特殊能力を持つ弓の名手で、密かに王都の「白い狩人」として有名になっていく展開で、兄弟と様々な人々との出会いや、丁寧に構築された世界観もなかなか良かったですけど、何よりも深い絆で結ばれた兄弟の仲の良さが際立っていました。 続きを読む…
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alleine05
9面白かった……のだけど、こんなタイトルのわりにはやはり兄の方がチートな気が(笑) 弟は貴重な<魔術使い>であり、その中でも特に優秀とはいえ、<魔術使い>は他にもいるのに対して、兄の方の<恩恵>は今のところ同じものを持っている人物は誰一人いないレベルだし、それに加えて弓の実力も素の実力で<恩恵>持ちと疑われるレベルなわけだし。その<恩恵>だけど、書き下ろしからすると何やら裏がありそうでどんな秘密があるのか気になるところ。この一巻では貴族連中との接触も全然無かったし、王族は<恩恵>を五つも持っているそうだし、 続きを読む…
ネタバレあり -
なぎ
8十二歳までに神の恩恵と呼ばれる特殊能力が与えられる世界で、平民でありながら希少な能力を与えられた弟の付き添いで主人公・ルカも魔術学校に向かうが···。児童文学を読んでいるような読み心地でした。ルカは優秀な能力・相互移動を与えられつつも平穏を求めてそれを隠すが、リヒトと共に村を出て王都に行って段々と周囲から認められていく展開が嬉しかったです。外見のせいで村人からは差別されていたので余計に。ルカのブラコンっぷりも凄いですが、リヒトは更にヤンデレが入っていて草。あらすじの通り正に本格ファンタジーだった。 続きを読む…
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新大宮
42022年に小説家になろうで話題になったファンタジー作品。ランキングに打ち上がった当時は商業作家の何名かが「これがデビュー作か」と唸っていた。それほどの完成度。 麗しき兄弟愛、友情といったヒューマンドラマ的な要素、世界観や魔術の探究などファンタジー的な要素、見どころは随所にあるが、何と言っても異世界に住まう人々の息遣いさえ感じられる描写力こそ、この作品の真骨頂だと思う。 その世界にどっぷりと浸かってしまったら、もうその先は沼だ。2024年秋に発売される2巻も買う以外の選択肢は無い。 続きを読む…
ネタバレあり -
zwei
3ネットで既読。でも、手元におきたいand書き下ろし目当てです。ホホグロジカの件は何度読んでも怒りしかない! 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/03/29
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784047378247
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
まるで自分が二人の母親にでもなったかのような温かい気持ちになれます。
お互いを大切に思い合うあまり、ルカさんとリヒトさんは他人にはあまり関心がありません。淡々とした性格で、自分に懐く弟を守り、可愛がるルカさん。差別にもめげず狩人としての手腕を伸ばし続ける兄を、心配するとともに尊敬し、真っ直ぐに慕うリヒトさん。彼らの純粋で何の混じりけもない絆が、綺麗で眩しくなってしまうんですよ。
そんな二人も、魔術学校へ入学したことで少しずつ変化していきます。〈治癒魔法〉の恩恵を授かった、勝気な性格のスカーレットさんや、いつも仮面を被っている謎めいたエイプリル先生。たくさんの魅力的な人々と出会い、二人の世界が広がっていくのを見ると、まるでひな鳥が飛び立つのを見守るような温かい気持ちになれますよ!
魅力的で不思議な魔術具たちにワクワクが止まらないよぉ~!
さらに事務棟に行くと、カウンターの小窓からにゅっと「木の手」が出てきて案内をしてくれるよ。木でできた彫刻なのに、すごく自然に動くの。どんな仕組みなのか、すっごく 気になっちゃう! 天才魔術師のリヒトにも仕組みがわからないくらいだから、かなり複雑なことは間違いないの!
どうやらこの世界、魔術がとっても進んでいるみたい! 誰かと連絡を取る時も、手紙を鳥の形に変形させて飛ばすらしいの。郵便に出さなくてもすぐに相手に届くから、とっても便利じゃない?
こんなふうに次々と登場する個性的で不思議な魔術具たちが、魔術学校の世界観をとってもカラフルに彩ってくれるんだよ。「いつかこんな魔法学校に通ってみたい!」って思えるような楽しいお話になっているの!