
あらすじ紹介
それはあまりにも突然だった。
全てを無に帰する、咆哮、閃光、衝撃。
〈レギオン〉の攻勢に人類全てが後退を余儀なくされる中、シンとレーナたちに命じられたのは絶望的な撤退作戦だった。
そして共和国へと再び足を踏み入れた彼らが目にするのは、確実な滅びを前にしても変わらぬ、変われない、かの国の姿。
それでも、作戦は始まる。
諸国を転戦し、帰る場所を知った彼らは暗闇の中を一歩ずつ進むが、しかし――。
眼前に立ちはだかる亡霊の群れ。
洞のように空虚な銀色の双眸。
なぜ助ける。赦すな。鏖せ。復讐を。
なぜ助けない。薄汚い色付きどもめ。
憎悪と怨嗟の絶叫が響き渡る、Ep.11。
”鋼鉄の軍靴は血塗られたマグノリアを踏みつけ、受難の火が彼らを焼く。”
みんなからのレビュー
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ばたやん@かみがた
84《お前たちなぞに関わってやれるか!》幾つかある本シリーズのメインテーマ、すなわち恋の成就、戦争の行方等と並ぶ「かつて隷従を強いた者達との関わり」が一応の終結見る。86達の結論は見出しの通りで「復讐も憎悪もあんた達に捕らわれることだから割に合わない。俺らの前進の邪魔にならないよう、あんた達だけでこれからやっていきな。」本巻の見せ場は、そのように86達が結論づけるのをサポートするため、我が身を擲つ者達の振舞いである。言うまでもなく殿を務めた少将リヒャルトがまず上げられる。そして、レーナだ。(1/2) 続きを読む…
ネタバレあり
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なっぱaaua
50物語の終盤は近いと思われた矢先にレギオンが大攻勢に出るという。今まで着々と人間の領域を奪還していたはずが一気にひっくり返される。しかし共和国はどこまで腐っているのか。早々に逃げ出す軍人たち。エイティシックスを罵倒する市民。こんな状況でも置かれた状況が理解できない共和国民ども。レーナの心情を想うと泣けてくる。復讐をするのか、しないのかエイティシックスはどちらを選択したのか、それが問われる巻でもあった。過去を振り返り今の彼等に繋がる話でもある。~続く~ 続きを読む…
ネタバレあり
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如水
48やられた…9巻で『反撃に転ずる』で終わったので怒涛の逆襲が始まる!と思ってたら…全てを覆して来るのが『86』だと分かっているのにこの展開…本巻は色々アッテ(ぶっちゃけ其処が核心の部分なのですが、敢えてふせる。いや、ふせざる追えない💧)共和国の人員撤退作戦(分かり易く言えば民族大移動→滅亡)にシン達が参加。『どうして、自分のことさえ、守れないままでいられたんですか――…!』→誰でもそう思う。物凄く人の汚い部分(これが人の本幹だとさえ思う)をこれでもかっ!と描く本巻。一言で言えば、【狩り場】でしたね…😱 続きを読む…
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芳樹
46戦争を終わらせる光明が見え、ここら反転攻勢!と思っていたけど一夜にして形勢逆転。そして共和国民退避の救援へ向かってみれば、待っていたのは”86"vs"86"の悲劇的構図。本当にこの作品の神<作者>は悪魔だな、と。とはいえ、今回全体を通してシンたち"86"の共和国民への蟠りに一区切りついたことは、彼らにとって一歩前進できたのかなと思いました。そして前巻でシンの過去を掘り下げたエピソードを挟んだからこそ、今回の救援作戦で遭遇した一連の出来事に対し、シンがどういう思いを抱いて行動したかが強く伝わってきました。 続きを読む…
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よっち
38これまでの成果を無にするレギオンの突然の攻勢に人類全てが後退を余儀なくされる中、シンとレーナたちに滅びゆく共和国での絶望的な撤退作戦が命じられる第十一弾。再び足を踏み入れた彼らが目にする、確実な滅びを前にしても変われない共和国の姿。そんな彼らの前に立ちはだかる復讐に燃える亡霊の群れ。動揺を隠せない状況でどうすべきなのか、ギリギリの選択を迫られる中、心無い言葉を投げかけられる彼らのことを思うと何ともやりきれない展開で、だからこそ彼らを思いやってくれる人たちの存在は救いでしたけど、最後のあれは…キツイですね。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2022/02/10
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定価748円(本体680円+税)
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ISBN9784049141498
関連サイト
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公式サイト