むしめづる姫宮さん 3
天文部という居場所を見つけて羽汰の先を進む凪。その背中に追いつこうと美術部に入った羽汰。だが羽汰は自分にとってできる事があるのか自問する。なりたかった自分。今の自分。その距離は、もう絶望的に遠かった。
手代木正太郎
(著)
/
Nagu
(イラスト)
シリーズ:むしめづる姫宮さん(ガガガ文庫)
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あらすじ紹介
醜い自分、気高き自分。その狭間で。
天文部という居場所を見つけ、変わっていく凪。
それを見てもどかしい思いを抱える羽汰は美術部の門を叩く。
だが、自分にとって美術が本当にやりたいことなのか。
自分にできることなんて、この世に一つでもあるのだろうか。
羽汰にはそれが分からない。
かつてなりたかった自分。いつしか失われてしまった自信。今の自分。
もうその距離は、どうしようもなく離れてしまって。
体の色が変わってしまう美術部部長。
とある劇に固執する二人の演劇部員。
そして、どこかへ消えゆく姫宮凪――。
羽汰に憑いたメガネウラは、羽汰の何の想いに引き寄せられたのか。
逃げて、逃げて、逃げたその先に答えなんてものがあるのだろうか。
理想と現実の狭間に揺れる、ヒトと虫の魂がおりなす、とある青春の物語。
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みんなからのレビュー
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アウル
19人と虫の魂がおりなす青春物語の最終巻。高校生という多感な時期と虫の特性をうまく組み合わせていて面白かったんだけどなこの巻で終いか。羽汰が様々な問題に首を突っ込み、関わっていき自身の悩みに苦しむも、周りが上手い事助け舟出してくれて自分なりの答えを導き出せた結末が良かったわ。 続きを読む…
ネタバレあり -
のれん
18面白えぇじゃねぇか! 卑屈であることを嫌悪しそこからあがき続けるけど、できないギャップに「卑屈」という主役の個性が浮き彫りに。 卑屈というのは理想が大きいということで、理想が大きいと言うことは夢を見ているということだ。 現実は広く大きく、上手くいくことの方が少ないが、それでも誰かと比較するでもない自分だけができる事を目指す。 幼なじみとの恋だけで浮かれるのは男のアホさが出ていて好感持てるし、それでいて最後まで恋愛に進むんじゃんなくて、迷い続けることを選んだのは英断であったと思う。(続く) 続きを読む…
ネタバレあり -
ツバサ
14思春期の心の揺らぎを虫の特性で表していて、良い青春物語だった。羽汰が様々な問題と関わっていき、自分の小ささに悩むが先生や凪、瀬川と受け止めてくれる人がいてくれたおかげで迷いながら生きていくのを選択出来て良かったです。素敵な締めくくりでした。 続きを読む…
ネタバレあり -
真白優樹
13天文部で凪が徐々に変わり出し、美術部に再入部した羽汰が悩む中、虫に纏わる新たな事件が巻き起こる今巻。―――陰と陽、かつてと今。変化の狭間で何を選ぶ。 理想はいつも遠くて、だけど自分に出来る事は小さくて。徐々に進路を選ぶ大切な時期が迫ってくる中、羽汰と凪が事件を解決する中で悩み戸惑う巻であり、理想と現実の狭間で揺れ惑いながらそれでも逃げずに何かを心のままに選び取る、青春の疾走という言葉が似合いそうな程に痛烈で切ない巻である。果たして変化を求められる年に二人が選ぶ各々の道とは。 次巻も勿論楽しみである。 続きを読む…
ネタバレあり -
げんごろう
11かつて思い描いていた自分と今の自分。 その狭間で葛藤する羽汰の心情が痛切に伝わってきましたし、彼の決断を素直に応援したいと思えました。 その歩幅は確かに狭いかもしれない。でも間違いなく未来へ続いているはず。彼と凪がこの先どんな変化を遂げたのか。いつか続編も読んでみたいです。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2020/09/18
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定価803円(本体730円+税)
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ISBN9784094518689