あらすじ紹介
宙と青春の物語、連合王国編始動!
――これは人類史に残る偉大なる一歩。連合王国に、その礎を築いた若き二人がいた。
人類史上初をかけた有人宇宙飛行計画で、共和国に惨敗した連合王国。劣勢に立たされた王国議会は、途方もない計画を宣言する。
「我々は、人類を月面へ送り込み、帰還させることを約束する!」
王国南部の宇宙開発都市<ライカ・クレセント>の研究所では、同時にとあるプロジェクトが進んでいた。アーナック・ワン――それは『民族融和と科学技術大国推進』を打ち出し、汚名を払拭するための広報プロジェクトだった。
新人技術者のバート・ファイフィールドは、連合王国初の宇宙飛行士アーロンの弟であることを理由に、その人間代表に選ばれてしまう。そして、吸血鬼の末裔である新血種族代表は、アーロンの飛行を成功に導いた才媛カイエ・スカーレット。
研究所での仕事と、宣伝活動の二足の草鞋。不慣れな日々の中、バートはカイエの秘めたる想いを知っていく。
「――私は月なんて、大嫌い」
華々しい宇宙飛行の裏側には、語られることのない数多の人々の情熱が確かに存在した。宇宙を夢見る技術者の青年と新血種族の才媛が紡ぐ、宙と青春の物語がここに!
【編集担当からのおすすめ情報】
「このライトノベルがすごい!2018」(宝島社刊)文庫部門総合4位! 新作部門3位獲得し、重版出来の注目作です!
みんなからのレビュー
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海猫
782巻までの共和国の話から変わって、舞台は連合王国へ。宇宙開発と吸血鬼、というお題は当然ながら引き継がれている。今回は主人公らが技術者側、ということで対照的な面白さが出ていた。また展開上、シビアに差別や偏見に向かわざるを得ないというのはちょっと重い流れ。しかし状況に立ち向かい、乗り越えていこうとする作劇は爽やかで読後感も清々しい。このシリーズ全体に言えることだけどちょっとアッサリ気味に仕上げてあるのも、軽快で良いと思います。さらなる展開があるのは必至と思うので、4巻目が出るのを楽しみに待ちたい。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
46有人宇宙飛行計画で共和国に惨敗した連合王国。劣勢を覆すべく初の宇宙飛行士の弟で新人技術者のバート、新血種族の才媛カイエを担ぎ上げる第三弾。コンピュータ黎明期において、地道な計算作業で宇宙船開発を陰から支える新血種族の少女たち。そこに放り込まれたバートとカイエの運命の出会いと転機。今回は形こそ違えど新血種族に対する差別が根強く残る連合王国側のエピソードで、兄やカイエへの劣等感を乗り越え少女たちと共に立ち上がるバートの奮闘もまた心に響くものがありました。彼らと出会う展開あるんですよね?続巻に期待しています。 続きを読む…
ネタバレあり -
芳樹
43舞台を有人宇宙飛行で遅れをとった連合王国に移して新章開幕。宇宙飛行士候補生ではなく、彼らを支える『技術者』である、王国初の宇宙飛行士の弟・バートと、彼の飛行を成功に導いた新血種族の才媛・カイエを中心とした『地上の星』に焦点が当てられます。共和国では見られなかったような、王国の人間による新血種族差別の様子には心が痛みます。でもそんな状況を、バートとカイエたち新血種族が力を合わせて乗り越えようとする様にはグッとくるものがありました。次回は王国の彼らが共和国のレフ&イリナと出会うのでしょうか。続きが楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
むっきゅー
33天才エンジニアで吸血姫のカイエと、宇宙飛行士の弟で新人エンジニアのバートが主人公の連合王国編。60年代の公民権運動を彷彿とさせる酷い差別の中、有人飛行の中核を担うコンピュータ室(全員が吸血姫)の成果が全て白人のものにされてしまう理不尽。天才だけどポンコツが魅力のカイエが抱えた闇が悲しすぎる。カイエを支えるために立ち上がるバートも熱いが、バートの兄アーロンがカッコよすぎる。今巻も素晴らしい作品でした。レフとイリナが宇宙飛行士として、そして、吸血姫の人権の象徴としても英雄視されていることに感無量! 続きを読む…
ネタバレあり -
ホシナーたかはし
32嗚呼、良かった!!一年近く待ったかいがありました!共和国(1,2巻)では吸血鬼がいるのに存在を認めない、本巻では種族差別されている、ラノベにあるまじき重すぎる話を展開しているところがすごい!今回は宇宙飛行士ではなく、地上スタッフの話。ロケットもの・種族差別もので手早く?ちょっと気になるようなら、本作シリーズをお勧めします。次、出来れば早めの続編を、出来ればカイエとバートのその後、四人の出会いをお願いします!あと、ゆくゆくは種子島編を! 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2018/02/20
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定価693円(本体630円+税)
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ISBN9784094517200