あらすじ紹介
『境界』の向こうには何かがいる――。
平和な町で猟奇殺人事件が起こった。
遺体の状態を見たベテラン刑事が驚愕するほどの凄惨な事件。それが連続的に発生するようになり事件規模が大きくなっていたある日。
町の高校にどこか作り物めいた美しさを持つ少女・華志摩玲子が転校してくる。彼女は最低限の返答以外はせず、他人を寄せ付けることはなく、不気味さだけが浸透し孤立していった。
常軌を逸しているものの自分に実害がないと判断し、クラスが玲子の存在に慣れ始めたころ。事件の捜査状況が進展をみせないためか、噂が噂を呼び「ホシカリリョウコ」という手足をほしがる都市伝説が犯人なのではと憶測が飛び交うようになる。
教室で生徒たちがその噂話で笑っていると
見ているではないか、
興味を示しているではないか、
あの華志摩玲子が。あまりに不気味な底のしれない漆黒の眼でこちらを見ている――。
しかし、その異様な光景に気づいているのは真田晴海という少女1人だけだった。
果たして奇妙な転校生は町で起こる猟奇殺人事件に関わりがあるのか、あまりに不気味な彼女の行動が恐怖を呼び覚ます。新感覚のフォークロアミステリ。
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みんなからのレビュー
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まりも
52まるで人形のように美しい少女・華志摩玲が転校してきた町で、連続猟奇殺人事件が起きるところから始まる怪異殺人物語。読み始めこそ非常に退屈でしたが、序盤を乗り越えた先に待ち受けるこの作品の持つ独特の魅力に惹きつけられあっという間に読了しちゃいました。精神ゴリゴリ削られるのに、何故か読むのを止めれませんな。残酷で凄惨な展開、魅了的な女性陣と新人さんとは思えぬ仕上がりです。まぁ肝心のミステリーが弱かったり、描写が雑なところもありましたが、こういうゾクッと来る作品は好きやし、次回作も期待したい作家さんやね。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
43北関東にある韻雅町で起こった猟奇殺人事件。犯人が見つからない状況が続く中、町の高校に作り物めいた美しさを持つ少女・華志摩玲子が転校してくる物語。若い女性の四肢が奪われてしまう連続猟奇殺人、謎めいた華志摩さんの際立った異様さといかにも何かありそうな研究所の存在。終盤に大きく転換してゆく物語はなかなか面白かったですが、とても魅力的に描かれていた亜紀の理不尽な退場は残念でしたし、思わせぶりに登場しながら物語にうまく絡めないままだった亜紀の幼馴染・道隆の空回りには、何とかならなかったのか感が少なからずありました。 続きを読む…
ネタバレあり -
アウル
28都市伝説をモチーフにしたサイコミステリー?悪くは無いんだけども別段これといって良いわけでもなかった感じ。幼馴染の道隆が全く持って機能してない、続巻出て話が続くならまだわからいでもないが、この巻だけの判断だと登場する必要ないかな。あと、視点変更が多くて少々読み難かった。これ続くとしたら完璧にタイトル変わるよね、絶対買い逃す自信があるわ。 続きを読む…
ネタバレあり -
水無月冬弥
25#ラノベ 哀しみ成分多めのホラーでした。メインの話は悪くないのですが、続刊前提なのか道隆のシーンが尻切れトンボで、今回の話の中ではまったく動いていないことに軽いフラストレーションがたまりました。 続きを読む…
ネタバレあり -
サエズリ割津
23面白かった。猟奇殺人事件と都市伝説を上手く混ぜたサスペンスもの。このご時世に時代を顧みずこれを新人賞に選ぶガガガ文庫は頭おかしい(褒め言葉)。群像劇というスタイルが猟奇殺人と都市伝説が混ざった事件を追う上で上手いこと機能していると感じた。オチは正直ベタですが手堅くまとめるならベタの方がいいかもと思ったり。とにかく次回作に期待できそう。それからヤマウチシズ先生の美麗なイラストもよかった。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2016/07/20
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定価693円(本体630円+税)
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ISBN9784094516227