あらすじ紹介
"おちずにのるため、じてんしゃそうぎょう。
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。
すでに地球は""妖精さん""のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の""調停官""であるわたしのお仕事。
季節は冬。祖父の趣味サークル「大砲倶楽部」の一員として南に向かったわたしは、「鳥人類コンテスト」の安全対策係として、岬に集まった各チームの機体をチェックすることに。思うに……みなさん、死にそうです。クスノキの里を同類誌のイベント会場にしてしまった友人Yと、白い部屋に密室監禁! さて、どちらが危ない!? ――記録、それは儚い。
【妖精さんたち、すかいはい】
国連協賛の「鳥人類コンテスト」。ライトブラザーズの想定外の飛距離に安全対策係は大ピンチ!? 謎のヒーロー「怪傑」現る!
【妖精さんたちの、さぶかる】
友人Yがクスノキの里にもたらした「同類誌」ブーム。案の定、妖精さんたちも作ってしまった同類誌が密室を生み、主人公たちを閉じこめる。
Key所属の原画家・樋上いたる氏が企画原案を担当したPCゲーム『Rewrite』では、竜騎士07氏、都乃河勇人氏とともにシナリオを担当。『AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~』『灼熱の小早川さん』で業界の話題をさらった田中ロミオの小説デビュー作!"
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みんなからのレビュー
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スズ
67わたしちゃんが墜落・空中分解・爆散する未来しかない欠陥機だらけの鳥人間コンテストの責任者をする事になる話と、里で悪友のYが同人誌の一大ブームを巻き起こす話の2本立て。トラブルが発生した際に責任を取りたくないので、お菓子をお給料代わりに妖精さんを雇い、怪盗コスで妖精さんお手製の秘密道具を駆使して、デンジャラスな欠陥機を密かに修理するわたしちゃんと、国連の仕事を放棄して趣味に爆走し、「腐腐腐」と腐った笑みを浮かべながら発酵食品に舌鼓に打つYに苦笑。学舎で最悪の出会いをした二人の交流が続いている事が嬉しかった。 続きを読む…
ネタバレあり -
HANA
56シリーズ六作目。「妖精さん、すかいはい」と「妖精さんの、さぶかる」の二編を収録。前者は鳥人間コンテストで後者がコミケという現代社会の科学と消費を真っ向から取り上げている。故に妖精さんたちの超科学との相性は抜群。特に前者は衰退期に入ってどんどんいい加減になっていく人類の様子が果てしなくおかしみを誘う。いいなあ、このポストアポカリプスとは思えぬ空気感。後者はコミケの再発見と連載漫画のパロディ。特に後半は読者の人気投票とそれによって迷走する内容へのアンチテーゼっぽくて面白い。やっぱりこの独特の空気、いいなあ。 続きを読む…
ネタバレあり -
Yobata
42妖精さんが主流になった地球で調停官の仕事をするわたしの物語第6弾。今回は「妖精さんたち、すかいはい」「妖精さんたちの、さぶかる」の2編。「すかいはい」は祖父が南地区で参加する“鳥人間コンテスト”の安全対策係にされてしまったわたし。しかし出場チームは不良品ばかりで…という話。設定は完全に琵琶湖の鳥人間コンテストw再び登場したVIP局長に安全対策係の責任を押し付けられ、海には危険生物沢山,救命ボートは穴あき,飛行機はトラブルを抱えまくりで、問題しかない状態でわたしが即妖精さん頼りにしちゃうwこの話は最初から→ 続きを読む…
ネタバレあり -
ぺぱごじら
26『鳥は大空高く…って言うけど、案外地べたを這うように飛ぶよな』と高層ビルの窓で呟いたとある主人公をふと思い出した(笑)。地べたを這うようにでも自力で飛びたい願望は、人類がどんな運命でも変わらないのかな。いずれにせよ、妖精さんを利用して積極的に遊ぶ主人公は楽しそう。後半戦は悪友『Y』が登場。衰退してんだから、産めよ増やせよとはならないのかと思いきや、逆にそんなのにうんざりしてのことか『衰退≒退廃』の一場面なのか(笑)、いつでも流行るものは流行るのか。出版業界に一石を投じる勇気を買いたい(笑)。2013-79 続きを読む…
ネタバレあり -
としなり
21中編2編。「鳥人類コンテスト」の話。会場周辺が見物客で埋め尽くされる。「BL同類誌創刊」の話。即売会に女子2万人が殺到する。‥人類が衰退しているとは思えない話でした。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2012/03/21
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定価628円(本体571円+税)
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ISBN9784094513301