【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はカドカワBOOKSから4月10日に刊行される『若くして引退した銀河帝国元帥は辺境の星でオーヴァーロードと暮らしたい』(著者:瀬尾つかさ/イラスト:菊池政治)です。みなさんの感想も聞かせてください!
幼い新皇帝の摂政に嫌われ追放された銀河帝国元帥のゼンジが、引っ込んだ辺境の惑星でビックリするような出会いをしてトンデモない大活躍をする。どこに行ったって何をされたって自分を活かせる場所があるんだよって、そう励まされるような物語だ。
ゼンジが出会ったのは人類を超越するオーヴァーロード(高次元生命体)のホルン。本当は竜のような姿だけど、一族の幼竜が密猟者に捕まりそうになっていたのをゼンジが助けたことで、女の子の姿になってゼンジの家にお礼を言いに現れる。
ゼンジを重用した前の皇帝と友達だったエルフのリタがずっとかわらない美女の姿で訪ねて来たり、ホルンやリタや妹のメイシェラと海水浴に行った先で幼女の姿をしたAIからパパと呼ばれて抱きつかれたりとモテモテなのが羨ましい。追放された悲壮さなんてまるで感じさせないゼンジからは、「人間到る処青山あり(じんかんいたるところせいざんあり)」という古い言葉が浮かんでくる。

メイシェラにホルンやリタ、そしてアオイと名づけたAIも入れて楽しく過ごす辺境スローライフ・ストーリー。そんな内容でもきっと面白くなったけど、若くして元帥まで上り詰めたくらい有能なゼンジをそれで放っておくのはもったいない! メイシェラの出生にまつわるある秘密が宇宙を揺るがすような事態に発展し、ハラハラさせられる中でゼンジの天才指揮官としての能力が発揮され、そこにホルンたちの力も加わって圧巻のバトルが繰り広げられる。
辺境スローライフからスペースアクションへと広がっていく展開にワクワクさせられる物語。次はどんな出会いがあるのかな? 期待しよう!
文:タニグチリウイチ
ざっくり言うとこんな作品
1)現役時にスライムのようなオーヴァーロードから好かれ、引退後も竜のオーヴァーロードから信頼を得るゼンジの超高いコミュ力。
2)オーヴァーロードのホルンに年をとらないエルフのリタに幼女姿で現れたAIのアオイとゼンジを取り囲む可愛いキャラクターたち!
3)密猟者を相手に剣を振るって戦う強さ、妹のピンチと銀河の存亡に艦隊を率いて挑む能力の高さを見せるゼンジに誰でも惚れ惚れ!
主要キャラ紹介
ゼンジ
若くして元帥となったが権力者に疎まれ引退し妹と辺境に向かう。

メイシェラ
ゼンジの妹だが誕生にははある秘密が......。プリン作りが得意。

ホルン
ゼンジが移住した惑星に暮らす竜のオーヴァーロード。プリン好き。

リターニア
エルフの王女でゼンジが仕えていた陛下の友人。見た目は少女。

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若くして引退した銀河帝国元帥は辺境の星でオーヴァーロードと暮らしたい
著者: 瀬尾つかさ イラスト: 菊池政治
「豪運提督」、竜とエルフと第二の人生はじめます!
銀河帝国で「豪運提督」と呼ばれたゼンジは若くして引退し、高次元知性体《オーヴァーロード》を研究する夢を叶えるため辺境の星へ往く。ゼンジは竜の少女とエルフになつかれ、周りには人外の生命体が増えていく!