【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はMF文庫Jから3月24日に刊行される『ちょっと戦争、勝ってくる』です。みなさんの感想も聞かせてください!
本作の日本は、一言で言うと「戦争が娯楽となった世界」です。想像してみてください、実際のFPSの如く街中を駆けまわり、アーマーを削り……って、もしかしたら凄腕ゲーマーさんなら活躍できるかもって思うかもしれませんね? あっ、エイム下手な私は見ているほうが好きです~!
主人公のフユトは帰国早々、兵士候補として選抜され、なおかつ隊長に抜擢されます。が、彼と組むメンバーたちは勝ち気なリリセに、能天気なヒィナ、ミステリアスなクロエと曲者ぞろいばかり。一筋縄ではいかなそうで、早速大変そうですね……。それでも、戦争の褒賞で「夢」を叶えるために、フユトは前に進まざるをえなくて……背水の陣を余儀なくされるような。そのあたりはやっぱり戦争を扱っているということで、ぴりぴりとした緊張感を感じてしまいました。

それでも、彼ら七班は実力者の集まり。リリセの舞うような機動力から放たれる弾丸は、まさにエースって感じで麗しい! ヒィナも偵察においてはその隠密性と、逃げ足の速さをいかんなく発揮し、クロエも遠隔から空気を読んですぐに接敵に気付くなど、全員が技能に長けてるんです! 派手に魅せるリリセの攻撃も、もちろん煌びやかで目を引くんですが、一見、地味に見えても絶対に「死なない」動きをするヒィナ、クロエの活躍もいぶし銀ですっごくかっこいいんですよ! まさにFPSらしいというか、戦争が主題になっているだけあって、リアリティのある描写にぐっと惹きつけられました。
そんな娯楽の裏では、彼らに向けて牙を剥こうとする何者かの影も見え、ページを繰る手が止まりません。読み終えたあとは、リアルな戦争についても考えさせられるような「深い」作品です!

文:波樹 葉音
ざっくり言うとこんな作品
1)舞台は街中、装備はリアルFPS。主人公・フユトたちが「夢」を掴むために戦争へと身を投じていく様子に手に汗握ること間違いなし!
2)配信に投げ銭、兵士に対するファン行為……。娯楽要素を大きく打ち出した、魅せる戦争の裏側で怪しく渦巻く陰謀が気になっちゃう!
3)勝ち気だったり、陰があったりと癖が強いチームメンバーたち。だからこそ、作戦を通してチームワークがかみ合った瞬間が爽快です!
主要キャラ紹介
▼藤原フユト
欧州から鎖国となった日本に帰国を果たした主人公。帰国早々、兵士候補に選ばれ、癖の強い少女たちとユニットを組むことに。後に引けない戦争へと身を投じていく。

▼朝宮リリセ
元凄腕エース。再訓練の際にフユトと合流。飛び回りながら敵を打ち抜く、派手な戦闘が魅力的。勝ち気な性格も相まって、ファンも多い。

▼古賀ヒィナ
偵察役。のんびりとしていて、癒し系。その一方、逃げ足の速さや隠密性能が高く、偵察向き。いざという時は接近戦までこなせる、万能さを持ち合わせる。

▼今川クロエ
一人で百人の生徒を狙撃で倒した記録を持つ、敏腕スナイパー。物静かでどこかミステリアスな雰囲気を併せ持つ。撃つことも待つこともできる、うまい狙撃手。

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ちょっと戦争、勝ってくる
著者: 鏡遊 イラスト: イセ川 ヤスタカ
FPSルールでガチ戦争!? エイムと立ち回りを極めて国を獲れ!
「戦争って楽しい!」スクールシティでは学生同士が実銃で撃ち合う戦争が娯楽として大人気。でも──戦争を楽しむっておかしいだろ?
娯楽嫌いで労働好きの少年フユトは戦争の兵士に選ばれ、3人の女子とユニット“KIDZ”を結成することに。強気なエースのリリセ・呑気な偵察のヒィナ・謎多き狙撃手のクロエと、クセ強なメンバーを指揮するIGLに就任したフユトはシティの頂点を目指して参戦する。ただし戦争は殺し合いではない。明るく愉快に、時には激しく撃ち合い、リスナーを楽しませるのが彼らの戦争だ。
しかも戦争に勝利することがこの国で自由に生きる唯一の方法!? だったら――ちょっと戦争、勝ってくる!