記念すべき20回目となる今年のMF文庫Jライトノベル新人賞。その受賞3作品が12月25日(水)に発売決定となりました! 今回はこれら3作品をどこよりも早くご紹介いたします。
次代のラノベ界を担う新人作家さんたちのすべてがつまった作品たち……今後続々追加情報が出ますので、楽しみにお待ちください!
最優秀賞受賞作
エンバーミング・マジック 魔法を殺す魔法
著者:茶辛子
イラスト:カラスロ
★ここが読みどころ!
余所行きの言葉で言うなら「キャラが魅力的」「先の展開が気になる」「魔法に関する設定が独特」──本音で言うなら「これで新人……? 面白すぎるんだけど……」
目の前で女の子が車に撥ねられた。その日、初めて僕は禁忌と知りながら一般人に魔法を使った。彼女は助かったが、「破壊」以外の魔法が下手な僕は家入ナギを猫にしてしまった。『魔法憑き』の人間は魔法を使えるようにならないと魔物になってしまう。……このままだと、僕がナギさんを消さなくてはならない。彼女に魔法を使えるようになってもらうため、 師匠の千歌さんにも力を借りて特訓を始める。しかし、ナギさんは魔法が使えるようにならない。迫るタイムリミット、何かを隠す師匠、どこかちぐはぐなナギさん。そして僕、斬桐シズキの空白の過去。現代の魔法使いと少女の生き方を描く、退廃的ジュブナイルファンタジー開幕!
優秀賞受賞作
巡る冬の果てで、君の名前を呼び続けた
著:鹿毛おどり
イラスト:chooco
★ここが読みどころ!
魔王討伐後の「後日譚」を描くロードムービー的作品。旅路の果てにこれでもかと繰り広げられる壮大な展開の結末に誰もが涙する!
勇者によって魔王は討ち倒され、この世界から魔王の脅威はなくなった──だが世界は平穏を手にすることはできなかった。決戦時の強大な魔力の余波が、人類を侵し滅びをもたらしてしまったのである。
世界の平和と人々の命を守るために尽くした勇者一行の一人・魔法師エルメもその例に漏れず、大切な人を失い、自らの死期もそう遠くないことを悟った。
孤独となり自身の存在意義と未来を見失った彼女は、がむしゃらに王都から飛び出した先で、アンデッドの少年と出会う。
不思議な彼に勇気を貰い、余命わずかな少女と不死の少年は、終わりゆく世界を巡って、幸せな思い出と生きた証を後世に残すことを目指す旅に出る──
佳作受賞作
妹は呪われし人形姫 人間を恐れる兄は、妹の呪いを解くため立ち上がる
著:雨谷夏木
イラスト:にもし
★ここが読みどころ!
人間不信な兄と、悪魔に身体を人形にされた妹。心と身体、お互い欠けた部分を抱えた兄妹が見せる絆が、終盤ドラマを生み出します!
人形には悪魔や呪いが潜むと忌避される世界。
人形と意思疎通できる少年ジンは、両親を殺されてから人間が苦手になってしまう。
「もう兄さん、人形だけじゃなく私にも構ってよ」
周囲から気味悪がられる中、共に暮らす妹アインだけはジンに優しかった。
ある日、ジンは人形に潜む悪魔と契約し『両親の蘇生』を試みる。家族が戻ればもう迷惑をかけずにすむ──しかし願いは叶わず、その上悪魔は代償としてアインの身体を半分人形に変えて逃げ去ってしまう。
「まあ悪くないかも。兄さんと久々に喋れるし?」
変わらず笑ってくれるアインのためジンは悪魔を追うため立ちあがる!
心と身体、お互いの欠落を、愛と絆で乗り越える物語。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
12月20日にはこれら新人賞受賞作品の特設サイトもオープンする予定です。そちらもお楽しみに!