【レビュー】鉄オタが異世界転生したら、自分だけの鉄道を作る夢を叶えて、異世界に輸送革命を起こしちゃいました!?

異世界鉄道

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はドラゴンノベルスから8月5日に刊行される『異世界鉄道 元鉄オタが鉱山持ち領主の三男に生まれた場合』です。みなさんの感想も聞かせてください!


 鉄分多め、いやむしろこの小説は鉄でできているといって過言ではないと思います!
 ストーリーのほとんどが鉄道敷設についてのあれやこれやで占められた、これは鉄オタの"ため"の作品というよりは、鉄オタ"による"作品じゃないでしょうか。オレの考えた鉄道開拓、どうよ? というオーラが出ています!

 半端じゃない量の鉄知識が盛り込まれていて、むしろ鉄オタに対する挑戦状かというくらい。私は鉄オタじゃないので、ちょっと何言ってるのかわからないですね、ってなるような文言が多々出てきました。最初はちょっと身構えてしまったんですが、ご丁寧に各話の後に用語解説がついていたのでとっても親切。しかも解説の文章まで鉄道への愛が詰まってます! 読み終わった頃には何ならちょっと鉄道に興味が湧いてきてました。


 本作は異世界転生ものなんですが、この異世界がまた鉄道を作るために最適な世界なんですよね。科学と化石燃料がない代わりに魔法とゴーレムがあって、土属性魔法で工期がめちゃめちゃ短縮できる! トロッコでもケーブルカーでも思いついたら長くても数か月でできちゃう。もちろん小説なんで、貴族社会のあれやこれやで順調じゃない、山あり谷ありの(鉄道だけに)つまずきもあるんですが、それはスパイス程度。鉄道事業の拡張、そしてまた拡張。
 自分の好きなことがこんなに理想的な環境で実行できたら、さぞかし気持ちいいだろうなぁ。さらに作中でローラという隣接領のご令嬢ヒロインが出てくるのですが、可愛くって賢くっておまけに鉄道に理解があります! そこらへんも理想郷って感じがして、正に鉄オタの鉄オタによる鉄オタのための作品といった感じ。でも大丈夫、鉄道オタクでない人間が読んでも面白かったということを私が保証します!!

文:勝木弘喜

ざっくり言うとこんな作品

1)鉄オタが異世界で究極のオタ活をする本作。魔法の力を使って自らの手で理想の鉄道を作り上げるという、まさにオタクの夢を叶えます!

2)作り上げる鉄道は本格派。現実世界の鉄道知識が随所に入って「異世界で鉄道を走らせるなら」というテーマに真正面から向き合った怪作です。

3)魔法でどんな土壌でも開拓できるフェリーデ王国は鉄道敷設に理想的な環境。主人公は貴族という身分で、お抱えの工員も優秀。鉄道に理解のあるヒロインまで揃って完璧な布陣!

主要キャラ紹介

リチャード
異世界に転生した元鉄オタ。自分だけの鉄道を作るという夢を異世界で叶えることを決意。


ローラ
リチャードの妹の学友で、隣の領地のご令嬢。鉄道にもリチャードにも興味津々?

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    異世界鉄道 元鉄オタが鉱山持ち領主の三男に生まれた場合

    著者: 於田縫紀   イラスト: ゆーにっと

    動力は魔法で動くゴーレム!? 僕だけの鉄道で異世界を快適に革命!

    異世界に転生した鉄オタのリチャード。
    前世の記憶を取り戻した彼は、自分だけの鉄道を作る夢を異世界で実現することを決意する。
    手始めに運営している鉱山に線路を敷いてゴーレム式のトロッコを導入!
    魔法技術を組み合わせながらケーブルカーや貨物輸送列車を開発すれば、あらゆる輸送効率が急上昇して異世界の運輸革命!?
    列車の外装や駅弁といった鉄道の醍醐味にもこだわって、異世界で自分だけの鉄道が走り出す!

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