【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は8月9日に刊行される『千早ちゃんの評判に深刻なエラー』です。みなさんの感想も聞かせてください!
主人公の兎吹千早ちゃんは、極度のコミュ障でぼっちな女の子。就職活動も失敗続きで、18歳にして早くも人生崖っぷち……ちょっとこのヒロイン、可哀想すぎるかも?——そんな気持ちで読み進めていったらびっくり! この千早ちゃん、実はすごい女の子だということがわかってくるんだよね。
千早ちゃんがようやく手にした職が、「アクタノイド」というロボットの操縦者。このアクタノイドをリモート操作し、新界と呼ばれる異世界の開拓や調査をおこなうことに。物資の輸送や機器の設置といった、平和で楽そうな仕事の依頼を受けるのだけど、なぜか千早ちゃんの行くところトラブル続き! 異世界に生息する巨大生物に襲われたり、新界で暗躍する組織の奇襲を受けたりするのだ。
それでも千早ちゃんは強い! たとえば、イェンバーという鋭い歯を持つ恐竜に追跡されたりするんだけど、わざわざ自分から囮になり手榴弾で敵もろとも自爆するというとんでもない手段を使う! ロボットでの戦闘なんかしたことないのに。ぼっちのヘタレ少女なのに。思いきりの良すぎる戦術センスが炸裂する! ついには危険な戦争屋として、新界での権益を狙って暗躍する百戦錬磨の連中をも震え上がらせてしまう展開に驚いたり笑ったり。
見た目はとことん可愛くてかよわい千早ちゃんの斜め向こうの活躍に興奮しながら一気読み! 実は僕もけっこう人見知りでコミュ障なところがあるから、千早ちゃんの無双ぶりがすごくうらやましいんだよなあ。
文:中島泰司
ざっくり言うとこんな作品
・状況に振り回されるままの表情豊かな千早ちゃんがとにかく可愛い!
・各勢力の思惑が入り乱れるなか、何も知らない千早ちゃんがぶっ飛ばす爽快感!
・千早ちゃんの知らぬところで事態がジワジワ悪化していく様子のおかしさ!
主要キャラ紹介
兎吹 千早(うぶき ちはや)
工業高校卒。重度のコミュ症で就職できず、《新界》の開拓に従事することに。
緊張すると「ふひ、ふへ」といった気持ち悪い笑い声が出る(※自覚あり)。
将来の夢は若隠居。
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千早ちゃんの評判に深刻なエラー
著者: 氷純 イラスト: どぅーゆー
根暗な彼女は”爆弾魔”!? 痛快×異世界コメディ登場!
根暗なぼっち少女・千早ちゃん。将来の夢は若隠居。
重度のコミュ症で就職できずにいた彼女はある日、完全リモート勤務という言葉に釣られ人型工作機械《アクタノイド》での異世界開拓に従事することに。
『新界』と呼ばれる異界へのゲートが開いたこの世界では、各国が資源開拓でしのぎを削り合っていたのだ!
何でも一人で解決する(他人に聞けないだけ)千早ちゃんはなるべく安全な仕事をこなしていく! ……はずだった。
「――なんなんだ、あのボマーは!?」
行く先々で天才的な操縦センスと爆発オチで数多の陰謀を退ける彼女は、知らずのうちに戦争屋としてみるみる悪評が広まってしまい――?
「真面目に働いているだけなのに……。うぇ……なんでぇ!?」