Kareno Akira
枯野 瑛
著者:水野 良
原案:安田 均
イラスト:出渕 裕
いまから遡ること三十年ほど前、大勢の少年少女たちが、この作品を通して「ライトノベルとの出会い」を果たしました(当時まだライトノベルという言葉はありませんでしたけど)。当時の日本に、ファンタジー世界のイメージを普及させた立役者のひとつ。そしてもちろん、今なお現役で活躍し続けている、ファンタジー小説の金字塔。
戦記というくらいだから戦って敵を倒す物語──かと思いきや、そこは主眼じゃありません。一言で言ってしまえば、旅の話。様々な場所へ行って、色々な人に会って、生き方や考え方に触れて、共に悩み、戦って、別れる。その繰り返し。主人公であるパーンたちの旅路を読み進めることを通して、読者はロードス島という世界そのものと出会い、親しむことができた。そしてその魅力は、長い時を経た今も、まるで色あせていません。
人と本との出会いをコーディネートする場であるキミラノさんでの紹介に、これ以上ないほどふさわしいタイトルではないでしょうか!
※書影、リンク先では『ロードス島戦記 灰色の魔女 ORIGINAL EDITION』をご紹介させていただいています。(キミラノ編集部)
枯野 瑛 (かれの あきら)
ライトノベル作家。近刊は『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』シリーズ、『終末なにしてますか?もう一度だけ、会えますか?』シリーズなど。最近の悩みは、プロフィールに近刊のタイトルを並べただけで字数が埋まってしまうこと。 |