あらすじ紹介
卯王朝、第十八皇女の月華(ベルカ)。感情が高まるとぐるぐる回る癖がある姫様。 夏の日のどぶ川の畔で、虐げられる民“言愚(ゴング)”である涼孤(ジャンゴ)の剣舞を目撃し自らも剣をとる。はじめは金持ちの道楽でしかなかったが、あるきっかけからまさかの開眼 ―― !? 一方、元都には武人が生死をも賭して真剣試合を行う大比武が近づいていた。頂点まで勝ち上がった者は 「独峰(どっぽう)」 と呼ばれ、そこに至らずとも武技優秀と認められれば相応の軍籍が与えられる。 涼孤の働く講武所の一番弟子・蓮空(デクー)や、一番手講武所の阿鈴(アレイ)など、それぞれの志を抱き出場を決める。 涼孤と月華は武の頂を目指す者たちを巻きこみ、その運命を近づけていく。はたして二人の剣が交わる日はくるのか!?
みんなからのレビュー
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まりも
27再読。武侠物語の第二弾。大比武に参加することを決めた武人たちの姿を描いた話。うぉおおお、たまらん!まだ大比武が始まってすらいないのに、既にこれだけの面白さと熱量に溢れてるとか本当すごすぎる。秋山瑞人の確かな筆力から描かれるバトルシーンは圧巻の一言です。その他に関しても非常に完成度が高く、そりゃこれだけのものを書こうと思ったら数年はかかるわなぁと納得せざるを得ない。物語に飲み込まれそうになるとか早々味わえませんわ。あと1冊で完結ですが、果たしていつ発売されるのか。首を長くして待ってます。 続きを読む…
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shimaosa
16ベルカがとんでもなく強くなって禿が没落。願わくば禿には活躍してもらいたかった。分かれてしまったジャンゴとベルカの縁。二人の今後がどうなるのか気になる。というか次巻はいつ出るのか気になる。 続きを読む…
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YO-HEY@紅蓮ロデオ
16久々の秋山さん。待つだけの価値がある作品があるのはそれだけで幸せなんです。にしても。。。やっぱ癖があるね。そんで強さと醜さと弱さと綺麗さをこんなにチャンプルーにして作品としてはかなり上質に。あ、やっぱ地の文がしっかりしている小説って骨太でいいよね。 続きを読む…
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じお
13★★★★★ 再読。武技の要訣を掴み始めた月華、身に宿し龍は未だ底知れずの涼孤、二つの才は周りをくるくると独楽の如く巻き込んで、知らず知らずに近づいていく、その剣交わる時は来るのか、2巻では終わらなかった中華風ファンタジー第2巻。面白かったです、重厚にして軽快、軽妙にして洒脱、流麗かつ旨みのある文章の読み応えたるや、濃厚な戦闘シーンに圧倒され、物語に秘められた圧と熱量に心躍らされる、間違いなく右に出る者なしといえる面白さ、なのですが残念ながら未完で続刊も絶望的、果たして龍に再び出会える日は来るのでしょうか 続きを読む…
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ヱロ本Gメン
13冗長である。しかしそれも理由があってのこと。時代がかった台詞の向こうに万物流転の生き様を読む。胸を焦がし股座を騒がせた挙句に嗚咽を飲み込む。本書が刊行されたのは2012年。そこから待たされている諸兄の気持ちは月華のそれと同じことではないだろうか。次回、虎は龍に見えることができるのか。大比武出場者の行方は?秋霜烈日、次回「龍の日」まで座して待つは観客の嗜み。にしてもやばいな、こりゃ。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2012/01/10
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定価627円(本体570円+税)
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ISBN9784048862493