あらすじ紹介
金森琴里の自殺を発端に、徐々に悪夢が浸蝕していく海辺の街。だが蒼衣は、ユリと物語の行方が分からぬまま、雪乃を置いて、地元の普通の日常に戻らなくてはいけない。琴里の恋人だった臣と幼馴染みの一真を護るために必死な雪乃。そして悪夢は、雪乃を心配する蒼衣の予想を大きく裏切り、拡散していく──。
みんなからのレビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
45序盤の梢枝さんがあんな凄惨な最期を迎えるまでの心情が生々しすぎる。感情を消化できなかった学生時代だったら吐いていただろうな・・・。特に父親への憎悪や情けなさで喉元までせり上がりそうな黒い感情描写はまさにその通りだ。こんな感情も言語化できるから作家さんって凄い。死んでから漸く、梢枝さんは望みを叶える事が出来たのが救いか。しかし、若人達を死と悔いから救う為に群草さんが下した優しくも凄惨な覚悟も際立ち、苦いのだ。後、金森家へのしっかりした挨拶や祭壇がみすぼらしい事に違和感を覚える雪乃ちゃんに育ちの良さが伺えます 続きを読む…
ネタバレあり -
まりも
45なでしこ後編。この事件における配役もですがまさか同時進行だったという事にも驚きました。読んでいて途中から違和感を感じてはいたけどこの展開は予想できなかった。今回は何と言っても群草さんがかっこよかったです。騎士の中の騎士と言うに相応しい覚悟と決断は見事でした。これから先、一馬がどんな人物になるのかが気になりますね。痛みを伴う救いっていうのがこの作品らしくて好きだな。しかし蒼衣の普通に対する執着心が異常すぎて恐怖を感じますねー。 続きを読む…
ネタバレあり -
坂城 弥生
41なるほどこういう結末か…最悪の悲劇にはならずにすんだのだろうか… 続きを読む…
ネタバレあり -
そのぼん
32こういうパターンもあるのか・・・。一種類だけだと思いきや・・・って感じてした。ひとりの人物の献身で大量の犠牲者は出さずに済んだというところでしょうか。 続きを読む…
ネタバレあり -
Yobata
27梢枝の壮絶な死を迎え、臣はこの事件への復讐を覚悟する。それに呼応した雪乃は泡禍が現れるだろう琴里の家へ常駐することに。そこへやってくる花と犬…二つの話がある「なでしこ」。夢見子が予言したなでしこはどちらを表しているのか…?なでしこ後編。グリム完訳版で描かれる壮大な「なでしこ」と原型となった素朴な「なでしこ」の二つが出てきた下巻。死者を象徴し咲き誇る“花”。死人の血肉を生みだしながら襲ってくる“犬”と泡禍を思わせる異形の数々が発生するもイマイチ噛み合わない今回の事件。真相はなんと二つのなでしこの同時進行に→ 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2008/12/10
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定価605円(本体550円+税)
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ISBN9784048674201