Mama
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『ミミズクと夜の王』 の紅玉いづきが贈る、二つ目の “人喰い物語”。
紅玉いづき (著者) / カラス (イラスト)
シリーズ:MAMA(電撃文庫)

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あらすじ紹介

海沿いの王国・ガーダルシア。 トトと呼ばれるその少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋・サルバドールに生まれた。 しかし、生まれつき魔術の才には恵まれなかった。 ある日トトは、神殿の書庫の奥に迷い込んだ。 扉の奥から呼ばれているような、そんな気がしたから。 果たしてそこには、数百年前に封印されたという<人喰い>の魔物が眠っていた。 トトは魔物の誘いにのった。 魔物はその封印から解き放たれ、トトは耳を失った。 そして、強い強い魔力を手に入れた――。 これは、孤独な<人喰い>の魔物と、彼のママになろうとした少女の儚くも愛しい歪んだ愛の物語。

みんなのデータ

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みんなからのレビュー

  • *すずらん*

    ママ。なんて甘美な響き。私達の本能が呼ぶ言葉。ママが傍に居てくれて愛してくれるなら、それで良い。だけどママはね、貴方が一人で生きていける様にするのがお仕事なのよ。一つの身体の中に命を宿し、それこそ一体となったけど、私達は産み落とされる。別々の身体を持ち、別々に歩んでいかなければならない。それはそう、ママが貴方を産んだ悦びを、愛しい貴方にも知ってもらいたいから。愛しているから、私達は別々になるのよ。いつか貴方が一つの命を宿し、その子と一体になる為。ママ。その言葉は、いつか呼ぶ物ではなく、呼ばれる物になるのよ 続きを読む…

    ネタバレあり
  • ちはや@灯れ松明の火

    寂しさや哀しみに負けそうな心を支える呪文のように、たったひとりだけの特別な人を呼んでみる。落ちこぼれの少女と人喰いの少年、閉じた世界の中、ひとりぼっちのふたり、つないだ手から伝わるぬくもり、半分こ。歪な母子、他には誰もいなくて、他には誰もいらなくて、あなたがそばにいればいい。ふたりだけだった世界、時間と共に少しずつ軋み、小さな隙間から射した光がまぶしくて、涙がにじんだ。いつまで、ふたりきりで、いられるの?大切だけど、大切だから、世界は見果てぬほど広いから。愛おしいその名を呼んでみる。耳に、優しく響いた。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • まりも

    再読。人喰いシリーズの2冊目。海沿いの王国ガーダルシアに住む落ちこぼれの魔術師トトが、数百年前に封印された「人喰いの魔物」の封印を解く事で始まる話。正直作者さんのデビュー作である「ミミズク」と比べるとインパクトには欠けた印象。何と言うか物語の展開はすごく普通なんだけど、愛のスゴさを感じさせるお話でしたね。心に直接響いてくるかのような力強さを感じました。物語の構成がシンプルなので、その分伝わりやすかったのかな。愛に勝るものは無いのかもしれませんね。じんわりと心が温まる素敵な作品でした。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • エンブレムT

    強大な力を持った人喰いの魔物。神殿の奥深くに数百年間封印されていた彼と出会った魔術師の一族の落ちこぼれトト。これは孤独な魔物と1人の少女の出会いの物語。「トトが貴方のママになってあげる」彼らが交わした、歪でいて純粋な、たったひとつの『約束』の物語。個人的には書き下ろしの短編『AND』の方が好きです。家族ではない家族。でも、そこにあるのは確かな温もり。主人公として描かれているのはトトとホーイチ、ダミアンとミレイニア、そしてアベルダインと彼を守ろうとし続けたママ。でも、真の主人公はティーランだと私は思う。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • ひめありす@灯れ松明の火

    ママ、ママと呼ぶ声はこの世界で一番愛情を欲していて寂しがりの声。応えてくれないはずがないと、その声が呼ぶ。だから応えたの。どんな言葉を理解できても、あなたが呼ぶ声には敵わない。並んだ背丈から始まった幼すぎるママと幼い子の物語。縋り合い、依存する事でしか許されなかったアイデンティティ。歪んで、狂って、イビツな親子関係。だけど、そこに確かに愛情は、愛はあったの。包まれた温もりを否定しないで。目が見えなくても、耳が聞こえなくても、この愛は伝わるわ。繋いだ手と肌を通して。あなたがいてくれるから、ママは幸せなのよ。 続きを読む…

    ネタバレあり
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製品情報

  • レーベル
  • 発売日
    2008/02/25
  • 定価
    605円(本体550円+税)
  • ISBN
    9784840241595

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