あらすじ紹介
シティ・ロンドンから、《世界樹》発芽に関するデータを盗み出した錬とフィア。
だがフィアは、目の前で倒れたファンメイを見捨てる事が出来ず、一緒に連れ帰ってしまう。
最初は警戒していたファンメイだったが、フィアや錬、そしてエドと触れあううち、彼らの「青空を取り戻すために《世界樹》を発芽させる」という計画に共感し、協力を申し出る。
だがエドは、三人には明かせない《世界樹》の秘密を知っていた。
一方、ファンメイの行方を必死に捜すヘイズは、恐ろしい事実を知ってしまう……。
みんなからのレビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
36空を支え、地を統べるという世界樹〈ユグドラシル〉を育てたかったはずなのに、結局僕らが育てたのは己の手で刈り取るしかない豆の木だったのだろうか。花の咲く様にじんわりと溢れた笑みも、木の葉擦れみたいに重ね合わせた歌声も、あの温かな木漏れ日の様な食卓も、全部刈り取られて枯れる幻だったのだろうか。人形の心に実った感情、種撒く人になりたいと願い、そして寄る辺を亡くした翼の帰る場所になれた事。間違いなんかない。空を見上げる事を忘れてしまった人達が思い出した空。黒い二対の羽と、流体金属の翼が夢見た、遠い遠い、空の物語。 続きを読む…
ネタバレあり -
のれん
14エドみたいな子供がやっぱり今作の主役だよな。やっぱりセカイ系の系譜なんだろうか。 4巻上巻の冒頭から綴られていた一人の子供の慟哭。母性を求める螺子使いの天使。それを救ったのは死を恐れる人間の少女。 白と黒の対比がベタだけど良い。色んな暗喩が考えられるけど、結局はヘイズが言ったことが全て。 コイツホンマ今作の良心やで。 錬も協力したし、何も解決していないということ含めて、今作においての「ハッピーエンド」だったかと。 いやぁ、本当にめくる頁が重い作品よ。 続きを読む…
ネタバレあり -
まりも
14世界樹後編。最初は人形みたいだったエドが錬たちとの生活していくうちに人間らしい感情を持っていく姿や敵対していたファンメイとフィアが友達になっていく姿を読んでいるとこの子たちは本当に良い子だなと思う。成功率5%と傍から見たら間違った選択なのかもしれなけど間違う事が出来るのが人間でそこから挽回できるのも人間なんですよね。今度は賢人会議の話になるっぽいがいつかヘイズを含めた5人でワイワイやれる日が来ると良いな。次巻も期待してます。 続きを読む…
ネタバレあり -
晦夢
9錬たちはシティ・ロンドンから世界樹に関するデータを盗み出すことに成功する。フィアはファンメイを連れて帰ってきてしまっていた。にしても本当にままならない世界だな。全てを諦めるには希望があるし、だけどそれも上手くいかない。ヘイズがいい大人してたんじゃないの。とは言ってみたもののこれ実年齢は軒並み低いんだなw ヘイズは前回もだけど事実を教える事になり、ファンメイは秘密を知ってしまうことになる。なんというかファンメイが不憫でならない。ファンメイはほんと健気で可愛い。次巻も楽しみ。 続きを読む…
ネタバレあり -
deltazulu
8どちらをとるか。悩ましい問題に人の思いが加わって、それでも空をと思っていたら、まさかこういう形で問題が出てくるなんて……。揺れ動く内心に気づけなかった人たちの後悔と、優しさに打ち明けられなかった少年の思いが痛い。それでも、ヘイズ、あんたのおかげで皆が動けたよ。ちょー格好いい。大人ってのはこうじゃなきゃ。悲しいけれど、悲しすぎない終わり方でよかったです。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2004/01/25
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定価605円(本体550円+税)
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ISBN9784840225762