
獄門撫子此処ニ在リ 4 狐の窓から君を見る
「はざま」を駆ける獄卒カシャリと、「はざま」を探るべく回歴する案内屋ドラセナ。奇妙な二人との縁はやがて、撫子とアマナの不安定な絆に試練を与えて――獄卒と九尾の忘却された因縁が、京都を異形の祭に染める。
伏見七尾
(著)
/
おしおしお
(イラスト)
シリーズ:獄門撫子此処ニ在リ(ガガガ文庫)
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あらすじ紹介
異形の祭が、千年の都を狂乱に染める――。
まどろみから目覚めると、そこは「はざま」だった。
現世とも幽世ともつかぬこの場所には、さまざまなものが眠っている。
久遠の恩讐に沈む館、庚申の夜を蝕む呪縛、潰えた野望の残滓。
そして、忘れてはいけなかった記憶さえ――。
怪しい街に迷い込んだ撫子とアマナは、奇妙な縁に巡り合う。
同窓の女学生達、「はざま」を探る案内屋ドラセナ。
そして、荒れ狂う吹雪のような獄卒カシャリ。
ひょんなことから始まった同年代の友達とのふれあいは、少しずつ撫子の世界を広げていく。
一方、戦いの影響から九尾の記憶に苛まれるアマナは、撫子から遠ざかろうとしていた。
互いを想う心がすれ違うなか、撫子とアマナの不安定な絆を試す怪異が起こる。
「あなたと見る景色、わたしは好き」
「君と同じ景色を見ていたらと、心から思うよ」
絡み合う因縁は、やがて二人のみならず京都までもを異形の祭りへと堕とす。
狂乱に染めあげられた京都を、「化物とヒトとのあわいに揺らぐ少女たちは駆け抜ける――。
うつくしくもおそろしい少女鬼譚、繰り返す縁の第四巻。
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みんなからのレビュー
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よっち
29現世とも幽世ともつかぬ「はざま」でまどろみから目覚めた撫子。怪しい街に迷い込んだ撫子とアマナが奇妙な縁に巡り合う第4弾。久遠の恩讐に沈む館、庚申の夜を蝕む呪縛、潰えた野望の残滓が眠る場所で出会う、撫子と繋がり荒れ狂う吹雪のような獄卒カシャリ。そして同窓の女学生たちや「はざま」を探る案内屋ドラセナ。それらとの出会いが撫子が世界を広げていく一方で、戦いの影響から九尾の記憶に苛まれ撫子から遠ざかろうとするアマナという構図でしたけど、京都の祭りそのものを力に変えて、因縁に決着をつけた結末はなかなか良かったですね。 続きを読む…
ネタバレあり
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のれん
121巻以来の二人の関係にクローズアップされていて、満足です。今どき軽井沢旅行する若カップルなんているか、と思ってたが今作1行で異界いったりするので、舞台が信州だろうが京都だろうが枚方だろうが関係なのでしょうw アマナと撫子お互い妹属性というか、自分の家や血縁に過保護にされているのが印象的。お前なんぞに嫁げさせるかとお互いの家から言われてるの、ジワジワくる。 今回は少し人間関係が広がったことで、お互いの関係を再認識していくのも良かった。ゴチャゴチャしてるけど根幹はブレない展開がクセになりつつあるな。 続きを読む…
ネタバレあり
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ノーマルひこう
3話のボリュームも密度もすごいので大満足。序盤、中盤、終盤、隙がない面白さ。まず良かったのが軽井沢。長野県民が面白過ぎる。お風呂周りのわちゃわちゃも楽しい。お気に入りは温泉に入れないと思って布団に吸い込まれる撫子。淋川邸、屋敷がそうなった経緯の胸クソ悪さ、霊獣との取引、邪魅攻略まで全部味がする。最後の演奏はちょっとトンチ過ぎてそれで邪魅が納得するのはいいのか…? 帰還後もヒダリーと仲良くなったり白羽ちゃんが暴れたり、読みたい話を沢山読ませてくれた。最後の決戦、戦いに弔いの意味を持たせるのがエモい。 続きを読む…
ネタバレあり
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温室
3★★★★面白かったが撫子とアマナ今回も大変だった。休む暇もなく次から次へと怪奇に巻き込まれてて読んでるこっちもなんか辛かった。たまにはゆったりした話も読みたいな。それと今回意外なキャラが再登場したな。まさか彼女がまた出てくるとは思わなかった。それなら母親から解放された彼女もまた登場する可能性があるのかもしれないね。 続きを読む…
ネタバレあり
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ARI
2撫子とアマナがてぇてぇの巻でしたね。 なんか今回、序盤から二人のやり取りがてぇてぇで満ちてただけでなく、今回の一連の事態の中で出会う獄卒と狐を通じて、二人の関係性にフォーカスしていく巻だったから、もう最高としか言えませんと。事態はこれまでにも匹敵するくらい混沌としてて規模も爆発的に広がってるものだったけど、だからこそその中でお互いの想いを剥き出しにする撫子とアマナが愛おしい。アマナのために嘘を口にする撫子、撫子のために本心が出てくるアマナ、ですよ。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2025/06/18
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定価891円(本体810円+税)
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ISBN9784094532470