
探偵気取りと不機嫌な青春
俺は、物語の探偵じゃない――推理が好きで、しかし推理を封印してきた俺がもう一度謎解きに挑んだ。鼓動高鳴る青春群像×推理!
野中春樹
(著)
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うらたあさお
(イラスト)
シリーズ:探偵気取りと不機嫌な青春(講談社ラノベ文庫)
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あらすじ紹介
講談社ラノベ文庫新人賞受賞作!!
身勝手な探偵気取りの行為で、高校生の朝河探は一年前、相手の逆恨みから妹に大怪我を負わせた。以来、朝河は他人の問題に関与することに抵抗感を抱いていた。しかしある日、同級生の青山景が万引きの疑いをかけられる。朝河は青山の何もかもに諦めきった表情に突き動かされて、青山にかけられた冤罪を晴らす。何かと朝河に話しかけてくるようになった青山と関わるうちに、二人の距離は近づき、朝河は青山の過去と母親との確執へ行き着く。青山の母が犯した罪の真相に協力して辿り着き、さらに関係性が前進したその直後、朝河の過去が朝河自身に襲い掛かる――!?
みんなからのレビュー
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芳樹
31探偵気取りで謎を解き、多くの人間を傷つけたことで「報い」を受け、過去を悔やんでいる少年・朝河が、孤高の同級生女子・青山にかけられた冤罪を晴らすため、彼女と関わることから始まる青春物語。朝河や青山のかつての「行い」も、それによって他者から向けられる「悪意」も年相応の未熟さの発露なのだなと思いました。それだけに、独特の関係性をもって過去に向きあい、それを乗り越えていく朝河と青山二人の姿に、青春時代の眩しさを感じました。できることならもう少し、この二人の関係性のその後を見てみたいな。続編があれば嬉しい限りです。 続きを読む…
ネタバレあり
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よっち
27身勝手な探偵気取りで逆恨みを買い、妹に大怪我を負わせた高校生の朝河探。以来周囲に関与することを避けていた彼が、同級生・青山の窮地を目撃する青春ミステリ。万引きの疑いをかけられているのに、何もかもに諦めきった表情を見せる青山の表情に突き動かされて、掛けられたその冤罪を晴らした朝河。そこから2人の少しずつ距離感が変わっていく中で、それぞれが抱える青山の母との確執、朝河の妹のことを知っていく展開で、手段としてはやや拙さも感じたものの、お互いが抱える問題を何とか解決しようとする2人の関係はなかなか良かったですね。 続きを読む…
ネタバレあり
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和尚
25かつて推理をしたことでトラウマとなる過去を持つ主人公。そんな彼が成り行きから知ってしまったクラスの女子の冤罪を推理して晴らしてしまうところから始まる青春推理もの。 朝河と青山の関係性がとても良かったですね。 そして、謎を解くだけではなく謎が人と人の関係性の流れの中にあって解いた後も続いていくその後にもフォーカスされているのも好きでした。 続きを読む…
ネタバレあり
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のれん
18ガガガ文庫の『蛇谷さん』同様、この作者のヒロインは本心とは裏腹の言動が可愛い。清く正しくツンデレというか素直になれない少女感が心地よさすらある。 一方で主人公の正義感に救われて、彼のために尽くす展開はストレートで実に読みやすい。嘘を暴く正義は誰かを傷つけるかもしれないが、それでも真実は騙された人の心を救う一助になる。世間的な変化はないところがミソというべきだろう。学生ミステリとして地に足ついた構成。 ただ全体的にヒロインは重めなのが笑う。仲直りした黒木さんもその執念深さスッと流れたけど普通にヤバいよ。 続きを読む…
ネタバレあり
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ツバサ
15安心して読める青春ミステリ。過去の苦い記憶から逃げる為に自分を殺していた主人公があらぬ容疑にかけられていたクラスメイトを助けることで、互いに関係を育んでいく様子は子気味よく見えた。人は自分のこととなると視野が狭くなるが、理解してくれる人がいるならば大丈夫だ。爽やかな締めくくっていて良かった。続巻があるならば読みたいくらいに主人公とヒロインが気にいってしまいました。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2025/06/02
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定価880円(本体800円+税)
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ISBN9784065385050