あらすじ紹介
「お父様に認められたい一心でわたくしは邪魔者を皆殺しにしたのに……」
『悪の皇女』──ディアガルド帝国、唯一の皇女だったキャンディス・ドル・ディアガルド。
皇帝である父親・ヴァロンタンに愛されるために、気に入らないものをすべて排除していた残虐非道な彼女は、十六歳のころ、突如現れた異母妹のルイーズに全てを奪われ、悲しみと絶望を抱きながら父に首を斬られてしまう──。
しかし、なぜか次に目覚めると、五歳の頃の自分に戻っていて!?
この頃にはワガママの限りを尽くし、既に周囲から怯えられ嫌われ始めていたキャンディスは、このままではまた処刑されてしまう。
だが、まだどのような行動をすれば運命を変えられるかわからないキャンディスは……。
(そうだ、わたくしは今までと反対のことをすればいいのね! そうすれば絶対に死ぬことはないはずよ!)
前世とはすべての行動を真逆にする“真逆作戦”を実行!?
そんなキャンディスの変化に次第に皇帝たちも気付き始めて……!?
目指すは誰も殺さない、『いい皇女さま』!?
真逆の行動で未来を変える、王宮溺愛ファンタジー!
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みんなからのレビュー
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よっち
24皇帝である父親ヴァロンタンに愛されるため、気に入らないものを全て排除してきた残虐非道な皇女キャンディス。突如現れた異母妹ルイーズに全てを奪われ処刑された彼女のやり直しファンタジー。周囲から怯えられ嫌われ始めていた五歳の自分に戻ったキャンディスが、運命を回避するため前世と行動を真逆にする真逆作戦を実行して、だんだんと変わっていく彼女に侍女たちや兄弟たちとの距離感も埋まっていく展開で、皇帝の分かりづらい態度も問題だったのでは…と思わなくもないですが、だいぶ変わってきた境遇がこれからどうなるのか続巻に期待です。 続きを読む…
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サキイカスルメ
15我儘がエスカレートし、父である皇帝に処刑されてしまった皇女が子どもの頃に戻っていたから前回の自分とは真逆の行動をしようと奮闘するファンタジー。面白かった!かなりシリアスに振ったやり直しものと感じました。これ主人公がおかしな方向にいってしまったのお父さんが感情表現下手すぎるのも一因よね…。主人公キャンディスが、今までと正反対の行動を心掛けた結果、少しずつ周りの人との絆が育まれていくのがよかった。弟にメロメロなのも可愛かったし、順調に超絶シスコンに育ちつつある弟くんの成長も楽しみです。イラストも素敵でした! 続きを読む…
ネタバレあり -
ユウ@八戸
12「悪の皇女」として処刑されたキャンディスが、5歳の頃に巻き戻ったので処刑回避のため「いい皇女」を目指す物語1巻。タイトルと表紙に惹かれて買いましたがこれは良い成長もの。皇帝である父に愛されたいがために、我が儘放題で兄弟も手にかけてしまい、愛する父に斬首されてしまった一周目。その頃の感覚が残ってる序盤は、心配になるほど短期でしたが。「いい皇女」を目指したことで本当にいい子になっていく姿がとても愛いですね。可愛がってるのに怖がられまくる皇帝も。不器用すぎませんか。妹が出てくるまでの展開がすごく楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
nishiyan
11父皇帝の愛を得たい一心で兄弟や邪魔者を排除し続けた皇女キャンディス。異母妹ルイーズに全てを奪われて、父の手で処刑されたはずが、気が付くと五歳の頃の自分に戻っていて…というやり直しファンタジー。同じ轍を踏まぬように前回と真逆の行動を取るようになったことで起こった波紋が面白い。ここには葛藤がもちろんあるのだが、毛嫌いしていた異母弟アルチュールらとの交流によって心に変化が見られたのも良き。しかし不器用すぎる父皇帝とのすれ違いは絶望的な感じではあるのだが、簡単に打ち解けないで欲しいと思ったり(笑)。次巻が楽しみ。 続きを読む…
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シノミヤユウ
8家族愛の温かさが沁みた!傍若無人の限りを尽くし、全てを失った前世。処刑回避のための「前世と逆のことをする」という形だけだった行いが、侍女や兄弟と交流する内に他者を慮る真心に溢れていく、主人公の成長に胸が熱くなる。侍女や兄弟が大切な存在になり、その愛情がしかと行動に表れるからこそ、周囲が彼女を慕っていくのが微笑ましい。彼女を中心に家族を想いやる環が形作られていく心地よさは勿論、築かれた親愛で複雑な家庭問題を乗り越える気持ちよさに引き込まれた。慈しみと愛を知った少女が、血に塗れた未来を変革してゆく人間劇です。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/09/17
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784049158755
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
「いい皇女」を目指すけれど…一体何をすればいいの!? 戸惑いながら奔走する様子にクスっと笑えちゃう作品だよ!
でも、キャンディスはそもそも何がいいことかわからないんだ。だから、今までと「正反対」のことをやろうと手探りで行動するんだよ。侍女たちの粗相を見ても怒鳴ることを我慢して、気まぐれで残していた食事も残さず食べたりと、内心の不満をなんとか抑えつけながら頑張るんだ!
すると、前世では母の身分の低さから見下していた弟、アルチュールとの関係も変わっていくよ。最初は彼に優しい素振りを見せながらも、彼女はどこか駒のように扱っていたんだ。でもそのうち、素直に懐いてくれる彼を本当の弟のように愛おしく感じていくんだよ。自分も知らない間に、彼と過ごす時間が楽しみの一つになっていくんだよね。すっかり優しいお姉さんに変わっていて、どこかツンデレな心の声とのギャップがくすっとさせてくれるんだ!
「いい皇女」を目指して、人間味あふれる元悪の皇女が奔走する様子を笑いながら楽しめる物語だよ!
「親の心、子知らず」とはこのこと? 国王の愛情と娘のすれ違いが心を揺さぶります
父は忙しい中でも彼女との時間を作り始めました。ケーキを振る舞い、娘が近況を報告すればじっと耳を傾けるのですよ。寝てしまえばそのままひざの上で寝かせてあげ、柔らかいほっぺを軽くつついてみたりと、その表情はまさしく娘を愛でる父親そのもの! 以前、父に愛されたいという感情が歪んでしまい、凶行に及んだ彼女にとっては願ってもないシチュエーションでしょう!
しかし、今の彼女にとって国王は恐怖の対象…。それもそのはず、処刑の記憶が色濃く残り、粗相をした際には顔を覗き込まれただけで怯えて泣いてしまうほどなのです。呼び出しを受ければ、機嫌を損ねたから殺される! と侍女たちに泣きつく始末。元々、国王は無表情で言葉少ななお方。そんな彼に突然呼び出され、「食え」とケーキを差し出されても子供には恐ろしくあるでしょうねぇ。
はてさて、親の心、子知らずとはいいますが…。このすれ違いの妙が巧みに心を揺さぶってくれるのですよ!