あらすじ紹介
優等生姉と不真面目妹の間でもつれる、恋の三角関係。
私・雨宮結叶は、初恋の人・花房渚に告白し……振られてしまった。
未練に燻る私を見かねて、親しくしていた渚の妹・海望ちゃんからある提案が。
「私がお姉ちゃんへの想いを、忘れさせてあげます」
渚としたかったことを、全部彼女にしていい――と。
瓜二つの妹に大好きな人の影を重ね、渚の格好をした海望ちゃんとデートしたり、
「結叶先輩は、妹みたいに思ってる、大事な友達と……キス、しちゃうんですよね」
溺れるように欲をぶつけたり。
そんな“渚の代わり”として触れ合うなかで、次第に海望ちゃん自身に惹かれていく自分がいて――?
みんなからのレビュー
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芳樹
33初恋の人・花房渚に告白して振られてしまった主人公の雨宮結叶の前に現れた、渚に瓜二つの彼女の妹・海望が「私がお姉ちゃんへの想いを、忘れさせてあげます」と、告げることから始まる三角関係の恋物語。同著者の百合作品「うばわれ」とは打って変わったヒリヒリとした雰囲気に、感情が大いに揺さぶられました。今回は海望に焦点を当てて三人の関係をスタートさせる導入部という感じなので、次回は渚が結叶を振った真意を含め、渚を深く掘り下げて物語の奥行きを広げてもらえたら嬉しく思います。続編が気になる期待の新シリーズです。 続きを読む…
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よっち
29初恋の人・花房渚に告白して振られてしまった雨宮結叶。未練に燻る結叶を見かねて、親しくしていた渚の妹・海望からアプローチされる恋の三角関係。元気がない結叶に渚としたかったことを自分と一緒にしよう提案する海望。相変わらず渚への想いを自覚しながらも、瓜二つの妹に大好きな人の影を重ね、渚の格好をした海望とデートしていく一方、渚や海望の置かれた境遇も知っていく中で少しずつ確実に変わっていく想い。渚も結叶がかけがえのない存在なのは間違いないと思いましたけど、真っ直ぐで迷わない海望の本気が伺えるラストが印象的でしたね。 続きを読む…
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真白優樹
14高校二年生の始まり、ずっと一緒に居た優等生に告白しフラれた少女が、その妹から迫られ始まる物語。―――終われない止まれない、その心に届くまで。燻って、燃え上がって、向き合えなくて。三者三様の思いが繊細な描写の中で描かれる中、二つの思いが絡まり合っていく百合な物語であり、繊細だからこそ美しくまさに耽美的なお話である。未来の約束をお先に、姉を差して抜き去って。果たして決意した妹は、どんな攻勢をかけてくるのか。そして抜き去られた優等生は、自分の思いに向き合う事は出来るのか。 次巻も勿論楽しみである。 続きを読む…
ネタバレあり -
リク@ぼっち党員
12タイトルどっちかというと「あねを好きな人」じゃないか? 好きな相手の妹・海望が、姉に振られたことをきっかけにグイグイと迫って来る。海望が回りくどいアプローチをかけるのに対し、結叶が海望の変化に気づいて直接踏み込んでくるところに、人たらしの才能を見た。まぁ結叶は良い意味で普通な女の子なので、絡め手で行くよりも直接好意をぶつけた方が効果的な気がする。なので海望はかなりいい位置につけたのでは。拗らせたら面倒くさいのは渚の方だと思うので、渚が暴走する前に決着をつけられるか? はたまた渚が全てをひっくり返すのか? 続きを読む…
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leo18
11両想いなはずの想い人に振られ、その妹と関係を持つという背徳系三角関係百合。これはすごく良かった。小悪魔チックに迫る海望や流されながらも惹かれていく結叶などキャラの心情が上手く魅力的に描けている。花房姉妹との今後の関係がどうなるか楽しみ。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2024/08/30
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784041152324
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
ワルイコトを覗き込んでいるような背徳的な気分になっちゃう...♡
高二の女の子・結叶ちゃんは、大親友である渚ちゃんに告白して玉砕しちゃいました…。失恋に苦しむ結叶ちゃんを見かねたのか、「私がお姉ちゃんへの想いを忘れさせてあげます」と言い出したのは、渚ちゃんの妹・海望ちゃん。自分を姉の代わりにしていい、って申し出に、思わず結叶ちゃんは乗ってしまうんです~!
恋を諦められない結叶ちゃんは、渚ちゃんと同じ格好をした海望ちゃんとデートします。カフェでも映画館でも、好きな人の姿をした彼女に結叶ちゃんはドキドキしっぱなし♪ デートの最後、結叶ちゃんの家に着いた二人は密室でキス! それだけにとどまらず、海望ちゃんが結叶ちゃんの服を脱がし始めて…⁉
姉の代わりに妹とえっちなことをしてる罪悪感があるくせ、少し触れあっただけで心臓が爆発しそうな結叶ちゃん。それが初々しくてとっても可愛いですし、彼女を翻弄する海望ちゃんの小悪魔っぷりもたまりません♪ 二人の女の子のワルイコトをこっそり覗いてるような、背徳的な気分にさせられちゃいますよ!
心情描写がたまらない、ちょっとオトナな恋愛小説です!
失恋したとは言え、結叶さんは渚さんと友達同士です。渚さんの家で勉強会をするたび、真剣にペンを走らせる横顔につい見惚れてしまい、胸が苦しくなることも。初恋なんて、そう簡単に忘れられませんよね…。
そんな結叶さんをさらにかき乱すのは、妹の海望さんです。好きな人と同じ外見をして「好きだよ」と囁く、強引な年下の女の子かと思えば、家庭で居場所が無いことを吐露する不安定なところを見せたりして…。色々な面を隠し持つ彼女を、結叶さんはもっと知りたいと思うようになるんです。
後輩を姉の代わりにしている罪悪感。初恋を諦められていないのに、他の人を好きになっていることへの戸惑い。悩むことにあまり慣れていない結叶さんは、そのせいで海望さんや渚さんに踏み込むことに臆病になってしまうんですよ。繊細な心の動きを読んでいると、もっと自分の思うまま行動してもいいのに…と、もどかしくなってしまうんです。
正反対な二人の女の子の間で揺れ動く少女の心情描写にドキドキしちゃう、ちょっぴりオトナな恋愛小説ですよ。