あらすじ紹介
小学生の時からの幼馴染・藤代瑠音(ふじしろ るいん)は、誰だって自然と振り返ってしまうような美人だ。突き抜けるように快活で、いつでもオシャレで、みんなの注目のギャル。そして――自他ともに認めるビッチだ。常にセフレがいて、昨日も駅前でイケメンとイチャついているのを目撃した。
一方の俺こと宮澤恆(みやざわ わたる)といえば学校の日陰者で、今や瑠音とは全然縁もなくなっていたのだが……。
「ねえワタ。私たち、付き合わない?」
俺と君が? いやいや、それ絶対に裏があるじゃん。そう思いつつ、かつての初恋相手である瑠音からの告白をつい受け入れてしまい――。
性に奔放な彼女と過ごす、青くてちょっぴり危険なラブストーリー。
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みんなからのレビュー
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芳樹
39まずダブルヒロインの個性が片やビッチ、片やコミュ障陰キャと逆方向に尖っていることこそが、二人の魅力だと思います。そして、互いに納得していれば「セフレ」になることは「浮気」あたらないのか?恋愛観や倫理観に新たな概念が示されたように感じますね。この小説は一般的な純愛とは全く異なる「愛のかたちを」描いた傑作と思いますが、これを元にした実写映画も観てみたい。エンディングなんてまるでサスペンス映画のラストシーンのよう。暗転したままセリフと効果音だけ流れてそのまま終幕、みたいな。そう考えると続きは無くてもよいのか…? 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
35昔好きだった幼馴染で、自他ともに認めるビッチの藤代瑠音。学校の日陰者で、今や瑠音とは全然縁もなくなっていた宮澤恆が、彼女と付き合い始める青春小説。セフレの彼女からの浮気疑惑を解消したいという斜め上の理由で、初恋相手と付き合い始めた2人。瑠音の話を聞くうちにイメージ先行で偏見もあった瑠音への理解度も上がって、お互いいい関係になっていきそうな予感もあったわけですけど、セフレの彼女が恆の盟友ポジな部活仲間というややこしい状況がなかなか地雷でしたね…不用意な発言で巻き込まれていくカオスな状況には目眩がしました…。 続きを読む…
ネタバレあり -
わたー
30★★★★★これはまた、とびっきりに凄まじい作品が出てきたなと。小学生のころの初恋を拗らせている主人公は、その初恋の相手が白昼堂々と駅前で濃密なキスをしている場面を目撃する。その翌日、没交渉だった彼女から告白される主人公。その理由は、キスをしていた相手とセフレを今後も継続したいからというもので…という導入の作品。ここまでだったらまだ耐えられたが、主人公と仲のいい女友達が、件のセフレ君と付き合っていることが明らかになるという、必要最小限の人数で的確にオトコノコの柔らかい部分をぐちゃぐちゃに掻き回して、 続きを読む…
ネタバレあり -
オセロ
29微妙。ここまで登場人物に感情移入が出来ないというか気持ち悪いと思ったのは初めてかもしれない。そういう意味だと斬新だったかな。 続きを読む…
ネタバレあり -
のれん
25ガガガの『たかが従姉弟との恋』が良かった作者の新作。瑠音と果南というヒロインの非対称性がとても良い。それでいてどちらも恋人とか幼馴染とか自分を固定するラベルを張ることに嫌悪感を感じている。瑠音は自己肯定の高さによってそんなものいらないから揺るがない己を愛して欲しいと思っていて、果南は自己肯定の低さによってそれがなければ生きていけないとは情けないと嘆いている。 どちらも正しいことで、人は演技をしながら人と付き合っているからこそ本当の自分というものを持つことは難しい。(1/3) 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/08/09
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定価748円(本体680円+税)
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ISBN9784049158151