星が果てても君は鳴れ
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星が果てても君は鳴れ

もし永遠の音があるとしたら、それは君の形をしている。
長山 久竜 (著者) / 咲の字。 (イラスト)
シリーズ:星が果てても君は鳴れ(電撃文庫)

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あらすじ紹介

第30回電撃小説大賞《銀賞》受賞作。
魂が震える『音』の物語。

「見つけてあげるわよ。正しい音色の、奏で方」
 他者の影が纏うノイズに侵され、命を絶とうとした俺の前に、突然そいつは現れた。元国民的女優の、星宮未幸。素顔は勝気で、時々猫かぶりで……そして、未来が視える少女。
 俺の自殺を止めるため始められた、奇妙な同棲生活。過去の傷を優しく上書きするような日々には、小気味良い音色が鳴り始めーー
 だけど、俺は何も知らなかったんだ。あいつが走り続けた意味も、その足を止めてしまった理由も、未来に隠したたった一つの悪戯でさえも。
 これは、過去と未来を乗り越える別れの青春譚で、そして、悠久の時を超えても響き続ける愛の物語。

パートナーのおすすめレビュー(宣伝)

  • ”未来が視える”未幸ちゃんが、一輝くんを前向きに明るく支えるよ

    綾乃
    綾乃
    身内の事故死をきっかけに生きている意味を失ってしまった一輝くん。電車に身を投げようとしたところ、未幸ちゃんという子に止められたんだ。実は未来予知ができる彼女は、一輝くんの哀しい選択を予知していたの!

    一輝くんが「生きたい」と思えるようにさせてみせる。彼女はそう言って、期限付きの共同生活を持ちかけるの。始めは乗り気じゃなかった一輝くんだけど、未幸ちゃんの本気の思いを受け止めて、その提案に乗ることにしたんだ。

    一輝くんは体質のこともあって、外出が苦手。そこで、未幸ちゃんは彼に外の環境に慣れてもらおうと動物園やカラオケに誘ってくれるんだよ。一輝くんに楽しい経験をしてもらおうと一生懸命がんばるんだけど、なかなか彼の生きづらさは変わらない…。突然トラウマを思い出したり、世界から嫌われてるっていう負の感情がこみあげてきてしまうの。

    でも、未幸ちゃんは諦めないんだよ! 一輝くんがいくら拒絶しても「生きて欲しい」という思いを真正面からぶつけていくの。生きることにどこまでも前向きな未幸ちゃんの行動が、一輝くんの背中を押してくれたんだ。未幸ちゃんが送り続ける生のメッセージが、どこまでも優しく響いてくる物語なの!
  • 二人の切ない純愛模様に強く胸を打たれる作品です

    つむぎ
    つむぎ
    色あせた古い看板や誰かの横顔、この世の様々なものから音を拾ってしまう体質の一輝さん。それが『ノイズ』となって悩まされていた彼の心の支えは、歌い手『はひゅー』でした。彼女からは一輝さんを苦しめる『ノイズ』は、聞こえなかったんです。

    そうやってイヤホンで周りの音を遮断して生活する一輝さんにとって、新たに力になってくれた存在が未幸さんなんです。未幸さんからも同様に『ノイズ』が聞こえず、彼女の飾らない人柄に一輝さんも、感情を取り戻していくんですよ。素直に気持ちをぶつける一輝さんを見ていると、私も安心できました。

    しかし、共同生活の中で一輝さんは未幸さんの秘密を知ります。なぜ未幸さんは、一輝さんを救う期間に期限をつけたのか…。その真実を知った瞬間に加速するストーリー展開は、思わず息を飲んでしまいました!

    未幸さんの意図を知った一輝さんが、未幸さんとどう向き合っていくべきか苦悩する様子は、切なくて胸をぎゅっと締め付けられるほどです…。未幸さんから送られる全身全霊の生へメッセージと、彼女の真の想いを受け取った一輝さんの決死の選択に、極上の純愛を味わうことができますよ!

みんなのデータ

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みんなからのレビュー

  • オセロ

    始まり方こそ惹かれるものがあったけれど、後は普通の難病モノにボカロ要素を加えた感じ。やりたいことは分かるし綺麗にまとまっていたけど、そこまで惹かれるものは自分にはなかった。周りの評価が高かったから期待値を上げすぎたかな。ハマる人はハマると思うけど。 続きを読む…

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  • よっち

    唯一の肉親を失い夢への希望も絶たれ、他者の影が纏うノイズに侵される状況に命を絶つ覚悟を決めた高校生・月城一輝の前に、元国民的女優の星宮未幸が現れる青春小説。一輝を救った素顔は勝気で、時々猫かぶりで実は未来が視える未幸。一輝の自殺願望を止めるために始まった未幸とその引きこもりの妹・瑠姫奈との奇妙な同居生活。思ってもみなかった繋がりが明らかになってゆく中で、明らかにされてゆく姉妹それぞれの事情があって、今の自分にできることは何かを懸命に考えながら、最後まで真摯に寄り添い続けた結末には強く心を揺さぶられました。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • わたー

    ★★★★★めっちゃ良かった。人工物からノイズが聞こえるという共感覚にも似た能力に苛まれ、自殺しようとしていた主人公。そんな彼の自殺をすんでのところで止めたのは、かつて女優として一世を風靡していたヒロイン。未来が見えると言う彼女と共に、なし崩し的に同棲生活が始まるという物語。本当に新人賞受賞作かと思うぐらい完成度の高い作品だったと思う。読み終わったあと、涙でべしょべしょになりながら、しばし呆然としてしまった。オサレだなと斜に見ていたタイトルが、もうこのタイトルしか考えられないほど作品を端的に表していると 続きを読む…

    ネタバレあり
  • サキイカスルメ

    これで愛と永遠を描いてくるのはずるいじゃないですか…大好きですよ。合成音声と少年少女、生と死と愛の物語。主人公の境遇のあまりの辛さと中盤で発覚するヒロインの抱えていた秘密、自分には合わないかもしれないと思いつつ、続きが気になって読んだら終盤が大好きだった!!主人公、妹ちゃんがヒロインのために全力で彼女を愛すところ、永遠にするやり方、そして未来のことも余すことなく描かれていたのが良かったです。 続きを読む…

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  • のれん

    若者にとって老は遠く死は身近でないからこそ重要なテーマだ。彼らは露骨に死期を知りたがり、死に至る絶望を欲している。親が死ぬ過去と病で死ぬ未来に挟まれて、若者は自分の痕跡と愛を音にして残す。 ロックパンクという言葉は古臭くなってしまったが、刹那的な快楽を音楽に込める青春は変わらない。 キャラの特性がそのまま彼らの欲していた(物語で獲得する)テーマの説明になっている直球さはよく言えば熱く、悪く言えば捻りがない。 今でも勢いのあるこういう作風は若者に人気だろう。逆に言えば老死が近づいたオッサンにはちと眩しい。 続きを読む…

    ネタバレあり
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製品情報

  • レーベル
  • 発売日
    2024/08/09
  • 定価
    770円(本体700円+税)
  • ISBN
    9784049155266

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