
あらすじ紹介
講談社ラノベ文庫新人賞《優秀賞》受賞作
就職して二年目のサラリーマン佐藤康介。ある日、自分のアパートに帰ってくると、知らない女子高生がやってきた。
「あたしの名前は河嶋黒葉。康介の同僚の河嶋涼葉はあたしの姉よ」
会社の同僚の妹だという黒葉は、猫になってしまったと康介に告げる。そして、黒葉のことを人間だと認識できるのは康介だけらしい。
「大人だったらこれくらいパパっと解決できるでしょう?」
「できるか!」
「えー、この人使えないんですけど」
サラリーマンと猫になってしまったJKの奇妙で騒がしい同居生活が始まる――。
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みんなからのレビュー
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オセロ
31話を破綻させない為のご都合主義はありつつも、黒葉が他人から猫に見える呪いの理由や康介だけが黒葉のことを人として観測出来る理由はしっかりしていて。そんな中で行方不明になった黒葉を康介が匿っているんじゃないかと疑う涼葉が証拠を集めていって康介を追い詰めていくも、男慣れしてない所為で緊張感があるようなないような展開は微笑ましく、3人の関係がどうなるのか続きが楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり
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よっち
27就職して二年目のサラリーマン佐藤康介。ある日、自分のアパートに帰ってきた彼が、見知らぬ女子高生・河嶋黒葉と遭遇して突然始まる同居生活。同僚・河嶋涼葉の妹と名乗る黒葉から、猫に呪われて康介以外には黒猫にしか見えない事情を明かされ、仕方なく始まった同居生活。家出状態の妹を心配する涼葉もフォローしながら、猫神の呪いを解くために一緒に試行錯誤する展開で、ドキドキが空回りする同棲生活も描きながら、そもそもの原因自体も行き違いのようなものでしたけど、複雑な事情を抱える姉妹のために覚悟を決める康介がカッコ良かったです。 続きを読む…
ネタバレあり
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真白優樹
15社会人二年目、同僚の女性と助け合いながら頑張る青年が猫になってしまったと語る同僚の妹に絡まれ始まる物語。―――その二人の為に何を出す、そこに何の意味を込める? 今時のJKらしい妹に振り回されつつ彼女に起きた事態の原因を探っていく物語であり、ちょっと不思議な日々の中に独特の温かさがある物語である。解決のために失われてしまったものがある、それでも残ったものがある。覚えている限り続けられる。その思いを胸に改めて始める二人の関係。その先にきっと、希望が待っていると信じて。 うん、面白かった。 続きを読む…
ネタバレあり
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椎名
13女性と猫には優しくするように、という母親の奇妙な言いつけを守って生きてきた主人公が、ある日猫の呪いをかけられたJKと遭遇する。一時期からよく見るようになった社会人とJKものだが、頼れる存在が「自分の姿が人間として見える相手」に限定されてしまう状況だからこそこの同居生活もすんなり納得できる。主人公のように加護を持った人間は他にもいそうだが、偶然それを知ることも難しい。主人公も日記のような形で何か残していれば……と思ってしまう結末ではあったものの、それでも前向きで気持ちの良い読後感だった。 続きを読む…
ネタバレあり
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てぃーも
12読後に改めて読返してみると、JKとサラリーマンの歳の差、両片想い的な…、解呪に必要な贄、記憶を代償に…、猫神様のご都合主義的な権能、列挙し出すと何とも陳腐に思えてしまうが、読み始めると早く次のページが読みたい感が滾り、何ともサッパリ清涼感のある読後感。作中作品の「あな恋」コンセプトで「二通りの完結を見せる」とありましたが、この作品でも見てみたい気が…。 最後に読み込みが甘くて気付かなかったのか不明ですが、河嶋瑞葉も、佐藤康介も、佐藤祈里(旧姓:香坂)も代償の記憶を復元出来なかったのに、何故に河嶋黒葉だけ? 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/08/02
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定価880円(本体800円+税)
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ISBN9784065366394
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
講談社ラノベ文庫新人賞《優秀賞》受賞作は、サラリーマンと猫になっちゃった女子高生の共同生活を描いた物語!
他に頼れる人もいない中、二人の共同生活が始まるんだ。でも黒葉ちゃんは康介さんに家事をお願いされても「超面倒くさい」なんて言っちゃうの。年上の人にも遠慮しない黒葉ちゃんだけど、それだけ康介さんに気を許しているってことなのかもね。
そんなイマドキ女子高校生の黒葉ちゃんは、実は家事がとっても得意! お料理を作るだけじゃなくて、康介さんの帰宅時間にあわせてお風呂を沸かしてくれたり、気配り上手さんなんだよ。このおもてなしには、康介さんもとっても喜んでくれたの。仕事の疲れも吹き飛んじゃうよね!
年の差があっても関係が対等な二人は、日常会話も息ピッタリ。学校の成績や宿題のことでいじりあったりしてて、とっても楽しそうなんだ~。呪いを解かなきゃいけないとはいえ、この共同生活をずっと眺めていたくなっちゃった!
黒葉さんにとって外には危険がいっぱい! この「猫の呪い」の原因って…?
そこで二人は外に出る際、腕を組んで歩くことにします。そうすると他の人には、康介さんが猫を抱いているように見えるらしく、黒葉さんも安心して外出できるんですよ。身体を密着させる必要があるのは、お互い不本意なようですが…。それでケンカしちゃう様子もまるで本当の兄妹みたいで、なんだか微笑ましいんです。
安全に移動する方法を見つけてからは、電車に乗って呪いの有効範囲を確かめたり、呪いに関係する人物を調べたりと本格的な調査を始めていきます。そして、黒葉さんの呪いが猫の神様・バステトと関係することを突き止めたふたり…。
康介さんには何故、呪いが効かなかったのか? 猫の呪いと黒葉さんの関係性とは…? 物語の謎が少しずつ明かされていくストーリー展開はもちろん、呪いの先にある彼らの関係の行く末も気になって、夢中にさせられる一冊でした!
Enji先生の描く、女子高生の黒葉さんと猫な黒葉さんの演出もとっても素敵なので、ぜひ注目ですよ!