夏を待つぼくらと、宇宙飛行士の白骨死体
「僕らの青春は奪われたんだ!」二◯二三年七月、緊急事態宣言も明け日常を取り戻しつつある僕らは、受験前の思い出づくりで旧校舎に忍び込む。物置部屋の扉を開けると、そこにいたのは宇宙服を着た白骨死体だった。
篠谷巧
(著)
/
さけハラス
(イラスト)
シリーズ:夏を待つぼくら(ガガガ文庫)
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あらすじ紹介
旧校舎で見たのは、宇宙服を着た死体だった
「僕らの青春は奪われたんだ!」二◯二三年七月、緊急事態宣言も明け日常を取り戻しつつあった僕らは、受験勉強が本格化する前の思い出づくりとして深夜の旧校舎に忍び込んだ。好奇心と背徳感に胸を高鳴らせ、物置部屋の古びた扉を開ける。するとそこには、宇宙服を着た白骨死体が鎮座していた! 果たしてその死体は本物なのか? なぜ宇宙服を着ているのか? 幼馴染四人は、その死体を“チャーリー”と名付け、高校最後の夏をかけて奇妙な謎の真相に挑む。第18回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作。
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みんなからのレビュー
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よっち
32緊急事態宣言から日常を取り戻しつつある中、受験勉強が本格化する前の思い出作りに深夜の旧校舎に忍び込んだ幸田理久と幼馴染たちが、宇宙服を着た白骨死体を発見する青春ミステリ。疎遠になっていた幼馴染たちが旧校舎で見つけた死体は本物なのか、なぜ宇宙服を着ていたのか。他校に進学した乃子も巻き込んで高校最後の夏をかけて奇妙な謎の真相に挑む幼馴染の4人。宇宙服や残された暗号を手がかりに、調査は思わぬ展開へと繋がりましたけど、同時に浮き彫りになってゆくきっかけを大切にしたい幼馴染たちの切なる想いとその結末が印象的でした。 続きを読む…
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のれん
23【酷評】『スタンド・バイ・ミー』『星を継ぐもの』を足そうというコンセプトなのはなんとなくわかる。とてつもなく児童文学っぽい語りやキャラ描写も、青春系に寄せてSFを描きたかったのも理解できる。ただ展開が強引。最初の死体発見からこれは一夏限りの友情路線なのかと思いきや仮想世界だの、別次元の宇宙人だのSF語りが濃くなる。このSF考察はかなり妄想に近いのだが少数とネットでエコーチェンバーしていく下地はあったので、掘り下げれば阿部公房『人間そっくり』のような怪奇譚に曲げていくこともできたかもしれない。(1/2) 続きを読む…
ネタバレあり -
彩灯尋
18取り壊される予定の古い学校の物置で見つかった宇宙服を身に着けている白骨死体。この死体は誰なのか、犯人は誰なのか…など、話を進めていくうえでどんどん増えていく謎を探っていくストーリーは青春ミステリーのようでとても面白かった。過去にあったちょっと特殊な事件から疎遠になってしまったみんなの止まっていた青春が一気に動き出す。 続きを読む…
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イシカミハサミ
17夏、青春。 ばっちりなキーワードの作品。 でもタイトル以上のフックはなかったかなー。 この物語を現実の範囲内で収めるためのご都合主義が各所に散りばめられていて、 現代の読書体験においては少し許容量をオーバーしているような、 そんな感覚。 あまりタイムリミットを盛り上がりにつなげられている感じがしなかったから 細部が気になったのかも。 夏にはちょうどいい思い出の量。 続きを読む…
ネタバレあり -
無重力蜜柑
15ガガガ文庫の夏色青春ライトSFシリーズ。ここ数年間、新人賞から定期的に出ている気がする(夏トンとか)。編集部にSF者がいるんだろうか。ラノベがSFから乖離している現状、こういう作品が出続けるのはラノベにもSFにもいいことだ。これらの作品をきっかけに創元や早川のほんを取る高校生がいるだろう。……さて、先達と同じく本作もライト文芸的なノリとSFパロディを組み合わせた作品。タイトルから分かるように引用元はJ.P.ホーガンだ。旧校舎で見つけた「宇宙飛行士の白骨死体」の謎をめぐる高校生たちの青春が描かれる。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/07/18
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定価836円(本体760円+税)
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ISBN9784094531985