あらすじ紹介
山から魔物を狙う男がいた。“狙撃”と呼ばれる凄腕の狙撃魔術師だ。かつて恋人を失い死にたいと絶望していた彼は、突如現れた世界征服を企む異形の生命体と取引し、支配下に降る代わりに、一撃必殺の射撃スキルを手に入れた。しかし同時に「お前が死んだ時はこの世界をもらう」と告げられる。不本意ながらも生きる理由ができた男は、それ以来――死ねなくなった。己をかばって死んだ恋人の故郷を守るため、強大な魔物を仕留め続ける狙撃魔術師の物語。
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みんなからのレビュー
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よっち
24かつて恋人を失い絶望していた凄腕の狙撃魔術師が、突如現れた異形の生命体ヤァータと取引し、一撃必殺の射撃スキルで強大な魔物を仕留め続けるファンタジー。取引して世界を制御化下に置くことをヤァータに保留させた代わりに、不本意ながらも死ねなくなった「狙撃」と呼ばれる狙撃魔術師。雪魔神や黒竜が生み出した異形の魔物といった強大な魔物を、弟子にした天才魔術師リラや仲間たちと協力しながら仕留めていく展開で、彼をサポートするヤァータの異質っぷりが際立っていましたが、リラも無自覚に訳アリな様子で、これからの展開が楽しみです。 続きを読む…
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八岐
10★★★★ ウェブ版大好きだったので書籍版も購入。改めて通しで読んでみると、都市や国を壊滅させるほどの特異モンスターの襲来に、人類側が犠牲を厭わず総力戦で迎え撃ち、切り札である主人公に一撃必殺の弾を撃たせるために死力を尽くす、という構図が怪獣映画かウルトラQを想起させるギリギリの緊迫感とワクワク感が感じられて非常に面白かった。出てくる大物モンスター達がみんな一筋縄ではいかなくて、人側の叡智の結集と想定外からの主人公の土壇場の対応でこれを討伐していくのが、またミッションコンプリートって感じで痺れる 続きを読む…
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あさい
1かつて魔術学園を追い出された劣等生が狙撃魔術師となり、パートナーの女性と出会ったが巨大な敵と戦い失った事で無気力になっていたが、ヤァータに半ば無理やり契約したことで死ぬに死ねなくなってしまった。能力補助のお陰もあり凄腕の狙撃魔術師となった主人公だが、学園を首席で卒業した天才魔術師のリラが師弟関係を申し込んで来る所から物語は動き始める。主人公が狙撃で撃ち抜くのは、かっこいいし魅力。テテミッタのイラストも王女様のイラストあったのも嬉しい。主人公は恋愛の事は考えてないがリラは意識してるよなぁ。続刊希望。 続きを読む…
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ききぞう
0他にはない狙撃専門の魔術師の話です。 話が綺麗にまとまっていて読みやすいです。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/06/05
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784040754222
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
謎の存在ヤァータと、“狙撃”の奇妙な関係に引き込まれる!
ヤァータのサポートによって超人的な腕前になった狙撃の名を聞き及んで、たくさんの人が魔物退治の依頼をしにくるんだ。そのターゲットは赤竜や雪魔人といった強力な魔物たち。彼らとの戦闘は一瞬のミスが命取りになるようなギリギリの綱渡りなんだ。極限の緊張にさらされながら、日々の鍛錬を欠かさず、常に正確無比な仕事をする狙撃。鋼鉄のストイックさが、仕事人って感じでシビレるよ!
命がけの戦闘をサポートしてくれるヤァータは頼もしいと言えば頼もしいけど、常時こっちを監視し続けてくるその姿はどこか不気味だよね…。果たしてヤァータの目的と正体はなんなのだろう? 信頼を築きつつも、どこか緊張感ある二人の奇妙な関係に引き込まれてしまったよ!
世界観を補完する複数の閑話も要チェックですよ。
いつも元気溌剌、狙撃さんを「師匠」と真っ直ぐに慕うリラさんと共に過ごすうち、死なせてしまった恋人への後悔に苛まれ続ける彼の心もだんだんと和らいでいきます。これから先の寿命をやり過ごすだけだと思って生きてきた孤独な狙撃さんが、楽しそうにリラさんと話すのを見ているだけで、こちらまで胸の温かくなるような心地になるんです。
狙撃さんとヤァータ、そしてリラさん達は、旅の中で様々な人々と出会います。亡くなった恋人の妹・メイテルさん、狙撃と一緒に戦うことになる女魔術師・テテミッタさん…。彼らとの交流の中で、狙撃さんの隠された過去や、ヤァータをはじめとしたこの世界の「謎」が少しずつ読者に明かされていきます。全ての登場人物が一人でも欠ければ物語が成立しない、そんな精密な世界観に思い切り引き込まれてしまいました