
あらすじ紹介
ゾンビになっても未来は明るい。人間の時よりも元気な身体になるし、宇宙飛行士(※酸素や新鮮な食料を必要としないゾンビは、宇宙船や月面基地での仕事に適しています)にだってなれる。
ゾンビだって恋をする。バレンタインデーにはクラスの気になるあの子に、ライバルより高級なゴルゴンゾーラ(※ゾンビは新鮮な食品を嫌いますが、発酵食品は人間と同じものを食べられます)をあげたい。
ゾンビ誕生から「歴史完成」に至る、人間とゾンビの宇宙興亡千年史!
※2519年6月20日「新人類憲章」の成立により、長年差別的であるとされてきた「ゾンビ」という呼称は廃止されました。本書では当時の時代背景と本書の資料的意義を考慮し、一部表現をそのまま掲載しています。
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みんなからのレビュー
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ポチ
42ゾンビになった女子高生の話かと思いきや、1000年をかけた人類とゾンビそしてロボットのSFショートショートだった。意外と楽しめました。 続きを読む…
ネタバレあり
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よっち
32「新人類憲章」成立により、長年差別的であるとされてきた「ゾンビ」という呼称は廃止された世界。ゾンビ誕生から「歴史完成」に至る、人間とゾンビの宇宙興亡千年史。冒頭の主人公JKにゾンビの陽性反応出る頃には、すでに全人口の四割を占めるまでになっていて、すっかり整えられたゾンビになってからの生活。過去と未来の様々な人たちのエピソードを積み重ねていきながら、じわじわと新人類がこれまでの人類を侵食していく様子が描かれていて、身体構造が変わり果ててしまっても恋もするし、いろいろと想像の余地をもたせた世界が印象的でした。 続きを読む…
ネタバレあり
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のれん
27興亡史というあらすじは非常にしっくりくる。1000年かけて社会の「ゾンビ」という立場が差別対象から羨望対象へと変わり、政治的立ち位置が逆転していく様が断片的に描かれていくところが面白い。 今作では明確な主人公や敵が登場しないが、そういった劇的な天才を描かず、あくまで時代の動きは人の意思とは違う社会の変化によって起きている。しかしながら個々人の意思は受け継がれ、夢や希望を持たせていく。 ポリティカルフィクションを長大な尺で想像したSF。新しい試みでありつつ普遍的な文章で新鮮だった。 続きを読む…
ネタバレあり
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和尚
20不思議な感覚を得られる、タイトルでの最初の想像に反してホラーでもパニック系でも無い、近未来SF風味の物語でした。 ゾンビというものの存在が確認された世界で滅亡までのゾンビとなった人々の一瞬が様々な時代と視点で切り取られた場面集。 人を襲うわけではなく、空気感染も接触感染もしなければ、理性を失う事もない。寿司や刺身は食べれず、新鮮な水は苦手だが、ゴミは食べられる、宇宙開発にも向いている。 発見から嫌厭、差別、人権、転換点。 能力と引き換えに生命の輪から外れた彼らの、滅びへの歴史。 続きを読む…
ネタバレあり
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活字スキー
20まず読メでタイトルを知って興味を持ち、表紙を見てとりあえず読んでみることに決定。これがデビュー作だという著者はなかなかのSF好き、というか『WORLD WAR Z』が大好きなのかな?第一印象ではもっと「なんかわたし、人間じゃないらしいよ」的な、ゆるいパラノーマルJK日常ものかと思ったら、ずいぶんスケールの大きな人間とゾンビの興亡を巡るオムニバスSFだった。よくコレを電撃で出せたな、というのが一番の感想。おそらくめっちゃ気張って書かれたのだろうなあ。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/05/10
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784049151398