あらすじ紹介
「よう、うな垂れてるその兄ちゃん。何か辛い事あったんか?」
――あの『シャンティ』から生まれた衝撃のダーティ・ファンタジー!
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みんなからのレビュー
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よっち
341920年代、合衆国屈指の大都市ブローケナーク。大切な妹を失い自暴自棄となった少年サンガが、真紅と名乗るマフィアの男と出会うダーティーファンタジー。禁酒法が定着し違法薬シャンティが流通する街で、貧乏ながらも身の丈に合った日々を送っていたサンガを襲った悲劇。妹の復讐に燃えるサンガをなだめて、マフィア白蛇堂の一員とした真紅。そんな日々に馴染んでいくことや、お前には殺せないと評され葛藤するサンガの結末はむしろあっけなかったですけど、彼と共に過ごし淡々として一見掴みどころのない真紅の垣間見える心情が印象的でした。 続きを読む…
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きたさん
16楽曲の持つ妖しさをしっかりと残し、それ以上の容赦無さをさらっと取り入れた世界観が最高に好き!帯には「ダークファンタジー」とあったけれど、禁酒法時代の(おそらく)アメリカを舞台にしていることもあり、ゴリゴリにノワール感を味わえるヤバい作品でした。ラノベレーベルには割と珍しい、参考文献の濃さが作品の完成度を裏付けしているようにも思います。 続きを読む…
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真白優樹
12禁酒法が根付いた合衆国の、悪徳と罪が支配する大都市で、妹を亡くした青年が胡散臭いマフィアの男に出会い、始まる物語。―――平和というのはそこにない、あるのは己の心の中に。 マフィアという裏の世界だからこそ、命がこれでもかと軽いダーティの中、ふと見えるそれぞれの感情がどこか鈍く輝く物語であり、煤けて昏い面白さがある物語である。一つ死んでまた一つ。何も変わらぬように見え、それでもどこか心が軋んで。何も変わらぬように見え、何かが変わるかもしれぬ退屈な平和の日々の行方とは。 次巻も勿論楽しみである。 続きを読む…
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シノミヤユウ
12面白い!犯罪組織がせめぎ合う無秩序の都市。純粋さも持つ少年が胡散臭いお兄さんに翻弄されつつ、街の仄暗い摂理に呑み込まれていく不安感がクセになる。人の死にもドライな世界だからこそ、主人公の執念や葛藤、本心の読めない裏社会の人間たちがふと滲ませる感情がスパイスのように効いていて、淡々としたダーティな世界観と痺れるような心理描写にぐいぐい引き込まれました。表向きは平穏(シャンティ)を保つ街で、個人の平和が刺激的に揺らぐ鮮烈な人間劇です。 続きを読む…
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虚と紅羽
7曲の方のシャンティ好きなので世界観の掘り下げが出来るならと思い。個人的なイメージとはピッタリ。この治安の悪さよいわぁ。後書きで『お兄さんが組織でそこまで偉い人ではないのに驚いた』的な内容があったけど、曲では仲介人・売人なイメージだったから寧ろそこそこ上の立場で驚いた。変わり者みたいだけど。 竜胆の花言葉で有名どころは『勝利』『正義感』それから『悲しむあなたを愛する』に『寂しい愛情』。最後かな。麻痺ってるだけで意外と情が深い、のかも。サンガくんも引きずってるっぽいし。『誠実な人柄』もあったね。花言葉。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2024/06/15
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定価792円(本体720円+税)
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ISBN9784815624149