あらすじ紹介
地獄のような光景が、『ほうかご』に広がる――。
瀬戸イルマには、勇気がない。
臆病がゆえに『ほうかごがかり』になってから、一度も自分の担当している『無名不思議』がいる部屋に足を踏み入れていないイルマ。
「お願い、『ムラサキカガミ』の絵を描いてください!」
そう彼女から代理で『記録』を頼まれた二森啓が返した答えは、あまりにも思いがけないものだった。それが、完全に自分の命にかかわることとわかっているはずなのに――。
『ほうかご』を受け入れて協力し合う者たち、臆病で弱くて卑怯な者、自己犠牲的な者。極限状態に置かれた子供たちが見せる強さと弱さ。
鬼才が放つ、恐怖と絶望が支配する“真夜中のメルヘン”第2巻。
みんなからのレビュー
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眠る山猫屋
68他者依存の強い瀬戸イルマちゃん。まだ五年生の彼女に自力のみで『無名不思議』に対峙しろと言う事が無理だったのか。一度も担当の怪異に向き合えていないイルマは、啓に代打を頼み込む。どんなに危険なのかも解らない怪異から逃げて他人に預けて知らんぷり。わからないでもないが。見上真絢への憧れ(と、誤解)を叫んだ時はちょっと期待したんだけれど・・・。箒使いの菊ちゃん。彼女の凄惨な戦い方。観察に依る弱体化ではなく、祓う事で遠ざけてきた結果。祓う力を持っていたが故に臨界スレスレまで怪異と向き合えなかったというジレンマ(続) 続きを読む…
ネタバレあり -
kou
59いや、『かかり』のメンバー、どんどん死んでいくね(汗)。あまりに救いが無い。しかし、先が気になって読むのが止められない。すでに『かかり』のメンバーが半分以下に・・・。啓と菊は無事に卒業できると良いけど。でも、そこらかしこに死亡フラグを立てているしなぁ。早く続きが読みたい。 続きを読む…
ネタバレあり -
藤月はな(灯れ松明の火)
50「むらさき鏡」担当の臆病なイルマが憧れるのは、理想の女の子を体現したような「真絢」。ところが一巻での真絢の心情を踏まえると、イルマが真絢に抱いた真絢像は余りにも乖離があり過ぎて居た堪れなくなるのだ。だからこそ、「この二人、死後の世界があったとしても再会しない方がいいのでは?」と思ってしまった。そしてイルマは真絢に憧れつつもその理想に近づこうと努力したり、行動を起こしたりしない。「瀬戸イルマ自身が、自分の望みたいものを映すもそれを自分のものとしない”鏡”のようだ」と。それがまさか、伏線になっていたとは・・・ 続きを読む…
ネタバレあり -
オセロ
50このゾクゾクする感じが堪らない! 早くも一人目の犠牲者が出たほうかごがかり。それでもかかりの仕事から逃げだすことは許されない。臆病者のイルマ、啓に強力的な菊、いじめられっ子の留希。それぞれの背景を明らかにしながら子ども達が極限の精神状態で向き合わなければいけない「無名不思議」の恐怖は読者の身からしてもゾッとするようなものばかりでしたけど、この結末はあまりにも衝撃的でした…。 続きを読む…
ネタバレあり -
mihya
39シリーズ2冊目。容赦ない。 瑠希は居なかった子になるだろうが、現実で傷付けられた場合はどうなるんだろ。惺も無名不思議を担当しているはずだと思うんだが、それは? 色々気になるー! 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/02/09
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784049153835