あらすじ紹介
絆と呪縛、ままならない家族の物語。
「ずっと、操の優しいお兄ちゃんでいてね」
槻ノ木汐の妹ーー操は、汐のことを軽蔑している。
昔は、誰よりも慕っていた兄だった。
だがあの日、汐がセーラー服を着ているところを目撃した瞬間に、かつての憧憬は消え去った。
なぜ、そんな姿をしていたのか。原因はなんなのか。兄の変化はいつ訪れたのか。それとも、最初からそうだったのか。
理由を知るため、操は回想する。現在から過去に遡りながら、汐の生涯を辿った。
父の再婚。紙木咲馬との邂逅と別離。最愛の母の死。そして、兄と結んだ約束。
汐の抱える葛藤が見えてくるにつれ、槻ノ木家に刻まれた悲哀も明らかになっていくーー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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みんなからのレビュー
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オセロ
38兄として慕っていたからこそ汐の変化を受け入れられない操の視点から語られる家族の物語。大切だった母親との死別、そこに現れた父親の再婚相手、そして慕っていた兄の突然の変化。思春期真っ只中の操にとっては受け入れ難いことばかりで、家族という特別な関係の問題を軽々しく他人に相談出来る訳もなく。信じられるのは自分だけという視野狭窄に陥った操の成長と家族の新たな絆が生まれる展開はグッとくる。 そして最終巻となる次巻でどんな結末を迎えるのか楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
33昔は、誰よりも兄を慕っていた槻ノ木汐の妹・操。今は汐を軽蔑する彼女の視点から絆と呪縛、ままならない家族の過去から今が語られる第四弾。汐がセーラー服を着ているところを目撃した瞬間に、消え去ったかつての憧憬。なぜこんなことになってしまったのか。操の視点で過去に遡りながら辿る汐の生涯。母を亡くして二人で支え合ってきて、父親の再婚で確実に変わってゆく生活。そんな状況であんな変化があったら簡単には認められないのも分かるような気がしますね。いろいろありましたけど最後の決断でどうなるのか、次巻の最終巻を期待しています。 続きを読む…
ネタバレあり -
星野流人
29表紙の通り、汐の妹、操の物語。前半パートでは汐と操がどう生きてきたのか、これまでの槻ノ木家家の物語がじっくりと描かれています。操が、女の子として生きている今の汐を受け入れられない理由、それに至る道筋が丁寧に描かれていて良かったです。そして継母である雪さんのことを受け入れられない理由も。後半では操の家出から端を発して、流れるように物語が動き出します。なんというかこのシリーズは思わぬところから解決への流れが生まれていき、それに身を預けて読み進めるのがとても気持ちいいです。 続きを読む…
ネタバレあり -
ひぬ
22【電子】汐と操の過去編。前半は操視点で話が進んでいき、操の記憶を遡っていく感じでした。操の内心もはっきり分かり、自分の思い通りにいかなくて癇癪を起こす彼女はまだまだ子供だと感じますが、その思考回路も分からなくはないです。ひたすら胸が痛かったですが、最後には彼女も自分の中で折り合いがつけられて良かったです。そしてとんでもない引きで終わりましたが、次巻が最終巻。どう着地するんですかね…汐には幸せになって欲しいな… 続きを読む…
ネタバレあり -
真白優樹
14冬になり、受験勉強の方に考えがシフトし始める中、操が過去を振り返りつつ汐への思いを回想する今巻。―――変わってしまった貴方でも、家族と言う思い、だけは。 過去を段々と遡り、まだ母親がいた頃、その死等にも触れつつ汐が抱えていたものを操の目から見ていく巻であり、すれ違っていた家族が、操の家出を切っ掛けに向き合っていく、新たな触れ方がある巻である。クリスマスは潰れ新年、そこで告げられる咲馬の思い。果たして新しい季節が迫る中、汐は何を選ぶのか。二人の関係はどこへ落ち着くのか。 次巻も勿論楽しみである。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/12/18
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定価836円(本体760円+税)
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ISBN9784094531398