あらすじ紹介
旧王都アルベイル。この街には景観に馴染まぬ不思議な食堂がある。
通称ツジソバと呼ばれる名代辻そば異世界店では、ヒューマンの店主がソバという珍しい料理を出しているのであった。驚くほど安くて美味いソバの数々、酒場よりも上等で美味い酒、そして王宮の料理すらも凌駕するカレーライスなどが食べられる店である。
ある日突然、旧王城を囲う城壁の一角に現れたツジソバは、瞬く間に旧王都で一番の人気食堂となった。ヒューマンのみならず、エルフ、ビースト、ドワーフ、魔族さえもこの店の美味の虜になっている。
転生者ユキトが営む『名代辻そば異世界店』では、今宵も訪れた人々が美味なるソバに舌鼓を打つ。心の拠り所として、食の癒やしに包まれる場所としてツジソバの物語が幕を開けた――。
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みんなからのレビュー
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あつひめ
26点訳校正完了。他の方の感想を見て店名がもじりなのかぁとわかった。私の住まうところにはそのお店がないのでわからなかった。読んでいるとほんとにそばが食べたくなる。お蕎麦屋さんの出汁の香りが脳内でふわーんと。校正期間中、天ぷらそばとカレーそばを作ってしまった。きつねそばも捨てがたい。甘い油揚げ…。この後の展開も楽しみだけど、そばを食べたくなる物語はお蕎麦屋さんを応援しているようでとてもいい。異世界転生ものはどうも苦手ではあるんだけど楽しませてもらった。近々、甘い油揚げを煮よう。きつねそばのために。 続きを読む…
ネタバレあり -
凜音
7読了 お腹減った。蕎麦食べたい。 週刊連載の漫画を持つ主人:ユキト。 彼は過酷な連載業務に追われ体調を崩してしまう。 過酷な3年間の中で癒しであり愛していた「名代辻そば」で彼はバイトを初め水道橋店の店長になるもトラックに轢かれてしまう…そして、異世界の神様に「名代辻そば」を異世界に召喚できるギフトを貰い、 異世界で美味しいそばで人々を魅了していく世界グルメファンタジー。飯テロ…そばが美味しそうで生唾何度も飲み込んでました。蕎麦食べたい…人に振る舞うほど、レベルが上がり出せる料理も増えていくのも楽しいです。 続きを読む…
ネタバレあり -
菊地
1「異世界に現代グルメを持ち込む」というタイプのグルメもの。 辻そばは富士そばのもじりだとは思うけどそれなりには面白い。 ただ面白いは面白いんだけど普通の「料理店」ではなく「辻そば(富士そば)」という店舗・メニューを絞ってしまった苦しさは随所で感じてしまった。 結局「富士そば」のメニュー数・メニュー傾向を超えたものを出せないから、その限られたメニューの中でドラマや食体験を描かないといけないから早々にネタ切れはしそう。 「辻そば(富士そば)」に限定した利点よりは、欠点の方を強く感じてしまいましたね。 続きを読む…
ネタバレあり -
エリックマ
0おそばが食べたくなる。 訪れる人達のそれぞれの事情も描写されており、続きが楽しみ。 続きを読む…
ネタバレあり -
リイエル
0Web版既読。富士そばに魅せられて、新店舗の店長になるはずだった男が、異世界に転生して異世界人のギフトで富士そばを開店する話。そばを巡る人情ロマンが食欲をそそりつつ哀愁を与えてくれます。これを読むとあなたもすぐに富士そばが食べたくなることうけおい。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/10/25
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784046830067
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
異世界で現代日本の立ち喰いそば屋さん開店!
異世界ではガラス張りの自動扉は一流職人でも作れないし、冷えて澄んだお水は王様でもなかなか飲めないもの。さらに、蕎麦つゆは出汁の概念のない世界では完全に未知のスープ! 大衆食堂といいながら、王侯貴族だって飲み食いしたことのないものがどっさりある『名代辻そば』が、話題のお店になるのは間違いないよね!
普通の人間だけじゃなくエルフもドワーフも魔族だっている世界で、日本じゃありふれた『そば』が、どれだけの人達を魅了するのかワクワクしてきちゃった! ギフトのレベルが上がるとメニューが増えるのも魅力的なの~。カレーライスに天ぷらでしょ、さらにはコロッケに大人だったらビールも飲めるよね! そして、口直しには定番メニューのカケソバを一杯! 日本情緒あふれるギフトに期待感が高まるの!
臨場感タップリの食レポに思わず食欲を刺激されてしまいます...!
日本の出汁文化は一言では言い表せないほど美味だと思いますが、それがほぼ塩味オンリーな食文化の異世界に突如入りこむなんて、そこの住人の味覚を激しく刺激して然りですよね。無言でズルズルとそばをすすって、つゆまで飲み干す姿が目に浮かぶようです!
そして何より、『名代辻そば』に来店するお客様達は大なり小なり事情を抱えています。心労絶えない大公様や故郷の味に恋焦がれる人々であったり…。そんな彼らが『名代辻そば』の暖簾をくぐり、お蕎麦の温かさに心打たれて、涙すらする人もいるんです。まるで同じ店内に居合わせたかのように、それを見て私も胸がじんと熱くなっちゃいました…。
『名代辻そば』異世界店を舞台に繰り広げられる食の人間ドラマは、きっと今を生きる人たちなら大いに共感できると思いますよ。夜にフラッと立ち食いお蕎麦屋さんに立ち寄って、仕事や勉強の疲れを癒やしてくれるような……。頑張る人の味方の一杯ならぬ、一冊の小説ですね!