あらすじ紹介
「嫌い」な彼女に負けるたび、曝け出されるホントの気持ち――。
吉沢わかばの幼馴染、梅園小牧は完璧である。
品行方正で才色兼備な優等生……というのは表向きで、人を見下す性悪女だ。
私はそんな小牧に勝ちたいあまり、大事なものを賭けてでも勝負を取り付け――結果は私の負け。
そして、「わかばが、自分の意思で、私にキスをして」奪われたのはファーストキス。
尊厳を取り戻すためにまた勝負を挑むものの、小牧が勝ったら私の大事なものを一つ奪うという条件をつけられ――。
デートに添い寝、初恋の人に言いたかった"好き"という言葉まで。
全てを奪っていく小牧が大嫌いなはずなのに。
奪われて、ぽっかりと空いた穴を埋めるように流れ込む、この感情はなんだろう?
【惹き込まれる“沼”度に作家陣、衝撃!!】
みかみてれん 代表作:『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』
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どうしてこんなにも切ないのだろう。
ふたりの少女が『勝負』を繰り返し、相手に自分の存在を刻みつけてやろうと食い下がる。
その先に待つのが、優しい未来ではなかったとしても、それでいいと、彼女たち自身がそう定めてしまっているから。
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仲谷鳰 代表作:『やがて君になる』
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過激で歪ながんじがらめの関係に引きつけられながら、その隙間に見える慈しみや切実さをもっと覗きたくなる。
邪道の顔をして実はこれ、正道の百合小説なのでは!?
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みんなからのレビュー
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カメ吉
62部下のお勧めの借り本でした。色モノかな?と思いましたが想像以上に面白かったです。少女二人の内面的描写が複雑で危うくも切なさもあって見事に引き込まれました。小牧の複雑な心情が強そうで反対に脆そうで表現が難しいけど良かった。わかばも嫌いなのか好きなのか微妙な本音が入り組んで面白かった。良作でした。 続きを読む…
ネタバレあり -
よう🦆
42はなしがいっとおり。退屈 続きを読む…
ネタバレあり -
芳樹
36平凡な女子高生の吉沢わかばと彼女の幼馴染みで才色兼備の完璧な梅園小牧との、歪みながらも純粋な関係を描く青春物語。表面的にはお互いに「嫌い」な関係に見えますが、小牧のわかばに向ける「執着」のような言動に隠された彼女の真の想いと、「嫌い」と言いながらも小牧に勝負を仕掛けて勝とうとするるわかばの言動が、実は「完璧」であることに悩んでいた小牧へ「完璧じゃなくても良いんだよ」という気遣いに溢れていることに、互いへの強い「愛」を感じずにはいられないのです。二人の関係の行く末はいかなるものか。続きを楽しみにしています。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
34品行方正で才色兼備な優等生の幼馴染・梅園小牧。自分になぜか執着してくる彼女に負け続ける負けず嫌いな平凡女子の吉沢わかばが、勝ちたいあまりに大事なものを掛けて勝負してしまう青春小説。負けた代償にファーストキスを奪われ、尊厳を取り戻すために勝負を挑み続けるものの、小牧に条件をつけられ、デートに添い寝、初恋の人に言いたかった"好き"という言葉まで奪われるわかば。忘れられない想いを刻みつけられ、けれど嫌いになれない複雑な想いですれ違う二人が切なかったですけど、明らかになってゆく不器用な想いが伝わって良かったです。 続きを読む…
ネタバレあり -
わたー
22★★★★☆題材は好きだったのだが、如何せん最後まで一本調子でカタルシスを感じなかったのが残念だった。互いに嫌いあっていながら尊厳をかけた勝負をし続け、キスや裸に剥いたりといった過激な行為を繰り返す幼馴染の小牧とわかばを描いた百合作品。基本的にわかば視点で描かれるのだが、それでもわかばに対する小牧の巨大な感情はあからさますぎてなんでこれで彼女の気持ちに気が付かないんだよと次第にわかばにイラついてくる自分がいた。なので、尊厳を奪い続けることでわかばの一番になろうとする小牧の心情は、 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/12/01
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784041144671
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
美少女に言いなりにさせられる背徳感と百合要素満載です
そして、結果はわかばさんの惨敗。小牧さんの言うことをなんでも聞くことになってしまい、大嫌いな相手に初デートも、なんと初めてのキスも奪われて……わかばさんの尊厳はもうぼろぼろです…。
懲りずに何度も勝負を挑む彼女でしたが、憎らしいほどに完璧な小牧さんには敵うはずもなく。かえって、小牧さんのお願い事を叶えないといけなくなるんです。服を脱がされキスマークをつけられ、さらにはお泊りで小牧さんに迫られて…!?
大嫌いだと言いながら、わかばさんに強い執着を見せる小牧さん。一方でわかばさんも、相手に選択を奪われるうちに徐々に思考を束縛されてしまいます。歪んでいると自覚しながら、同時に心地よさも感じるようになっていく感情の振れ幅に、読者の情緒も大きく揺さぶられてしまいます…!
みかみてれん先生、仲谷鳰先生といった百合界の重鎮もお墨付きの一冊は、完璧美少女に言いなりにさせられる背徳感と濃厚な百合の世界を同時に堪能できちゃいますよ!
嫌いなのに離れられない不思議な関係にやきもきしちゃう...♡
でも、他の子がわかばちゃんと仲良くしてると不機嫌になったり、好きなものを覚えていてくれたりもするんだ。嫌い嫌いっていうのは、わかばちゃんを独占したい気持ちを素直に言えない裏返しみたい。気持ちの伝え方が不器用なのかなぁ。だとすると、小牧ちゃんもかわいいなって思っちゃった!
一方で小牧ちゃんを見返したくて勝負を挑み続けるわかばちゃんも、違う意味で彼女が気になって仕方ないんだ。ただ負けず嫌いなだけじゃなくって、勝負に勝つことで完璧な小牧ちゃんに近づきたい気持ちもあるんだよね。
お互いを嫌いあいながら、二人はどちらからも離れられないの。でも、勝負を重ねるうちに、わかばちゃんは昔みたいに仲良しに戻れないかって悩むことになるんだ。嫌いな気持ちと、嫌いになりきれない気持ちの間で揺れるわかばちゃん。小牧ちゃんだって、本心では嫌ってるはずないのにって思ったら、もどかしくってやきもきしちゃった~!
苦いはずなのに少しだけ甘い二人の不思議な関係を、ずっと見守りたくなったよ~