あらすじ紹介
東部戦線は、地獄である。迫りくる敵軍。破滅していく友軍。
まともに食えず飲めず眠れず。
それでも戦争は終わらない。
終わりの先延ばしに過ぎない勝利を求め、ターニャは魔導部隊を率いて戦場を疾駆し、吼える。
我ら帝国軍航空魔導師、と。我に抗いうる敵はなし、と。
そして、ゼートゥーアはついに成し遂げる。
世界の敵の面目躍如たるかな、と。
これは黄昏時に輝く魔導師と、世界の敵たるべく暗躍する老人の物語。
みんなからのレビュー
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つっちー
48今回も、帝国側の綱渡りは何とか成功した感じですが、いよいよもって帝国側の終末感が際立ってきました。いわゆる仮想戦記ともいえる作品なので、群像劇としてみたとき、主要キャラクタで、悲惨な結末を迎えるだろうキャラクタもいることでしょう。その候補となる人物も見えてきた気がします。それにしても、最終盤のゼートゥーアから戦後にまで仕事の保証をされたことにターニャさんは安堵してるが、一読者としては、不穏でしかないのだがなぁ。相手はゼートゥーア閣下だぞ! 続きを読む…
ネタバレあり -
なっぱaaua
42連続刊行の14巻。13~14巻が本当に面白かった。3年も待ったからな。ターニャさん天才。ゼートゥーア大将は老獪。独断専行、越権行為が帝国軍を救う。それは綱渡りであり、二人は未来を分かっている。「我ら帝国軍航空魔導師。我に抗いうる敵はなし」東部の空で繰り返す言葉。帝国軍にとっての唯一の希望。連邦の黎明を打ち負かし、薄氷の勝利を掴む。そして「西方」とな。どうこの終戦させるのかが、物語の中心となるのか。ターニャが未来では歴史に埋もれてしまったのかがよく分かる話でもあった。次巻、来年の発売を期待して待つ。 続きを読む…
ネタバレあり -
鐵太郎
30ある意味でこれは、「独ソ戦で独軍がこう戦ったとすれば」というシミュレーションであり、破滅は避けられないながら壊滅は防げたのではという思考実験なのでしょう。とはいえこれは、名案を考えて独断専行したもののその実行に苦労する幼女と、そもそも帝国軍という組織の中で十指にも入らない地位であるはずの老人が組織する帝国軍がどう終焉を迎え、その先に何があるのかを期待させる物語。新しい仮想戦記とはこういうものになるのかな。 Dum spiro, spero.──生きているかぎり、希望はある── たしかにそうだね。 続きを読む…
ネタバレあり -
らいおねる
17ここで大きな分岐点。一人によって大きく歴史を変えてここからどうなるのか、でも見えてきてるのは戦争の終結。歴史が証明してるようにどう考えても諸々の人も含めた物資量が世界を相手に1国で戦うのは無茶すぎますよね。着地点が俄然気になってきました。次は早い新刊が出ることを望みます。 続きを読む…
ネタバレあり -
RASCAL
15これが最終巻と思って読んだので、、ピュロスの戦いというから魔導士は捨て石になったのかと思いきや、まだ続くみたいですね。そもそも戦争は外交の一手段なのに、戦争に勝つことが目的化して泥沼にはまり込んだ帝国が、その破滅をギリギリのところで回避する。無条件降伏以外の条件で戦争を終わらるには一発殴り返し、相手が痛がっているときに、相手のメンツをつぶさない条件を出すのがいいのかな。幼女戦記というタイトルとは裏腹に、深い戦争小説だと思います。ゼートーゥアがターニャをいかに使って戦争を終わらせるか、次巻に期待です。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/09/29
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定価1320円(本体1200円+税)
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ISBN9784047375956