あらすじ紹介
ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。
みんなからのレビュー
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いなばさくら
14ちょっとだけミステリ寄りの長編ファンタジー。アガサ・クリスティー賞受賞作が結構好きで、第2作の「臼月トウコ…」がめっちゃお好みになり追っかけ宣言したそえだ信さん、新刊が出てるのを知って読みましたが、過去の作品とはかなり異なり謎解き要素はあんまりないのでちょっとがっかり。表紙から察するにジュベナイル系のラノベかな。次は本格ミステリ路線を期待していますって書いてから調べたら、このシリーズが既に第3作まで出てました。まあ思い切り「1」ってなってるし、ストーリーが中途半端で完結とは思えないし当然でしょうけど。 続きを読む…
ネタバレあり -
ユウ@八戸
11生後半年で大人並みの自意識に目覚めたルートルフが、加護と『記憶』をたよりに兄ウォルフと領地救済のため奮闘するファンタジー。ほんわかした表紙とコメディっぽいタイトルだけど、これは良い内政もの。0歳の無力さを痛感しながら家族のために知恵を絞るルートルフ。出産が母の不調の原因のため、最初は敬遠していた弟に懐かれるうちに、秘密を共有することになった兄ウォルフ。狙われているせいで極貧な領地。狼や健気な子守り少女と、脇を固めるキャラも可愛くて好き。お父さんも家族大好きでいいですね。安易な神童展開じゃないとこが楽しい。 続きを読む…
ネタバレあり -
おかめいんこ
2お兄ちゃん頑張れ! 続きを読む…
ネタバレあり -
エリックマ
1大人の記憶を生後6カ月で目覚めたルート。 最初は、内緒にしていたが、領地に問題があると知ると、兄には秘密を打ち明け、2人で領地や家族のために頑張る。 もふもふな狼も出てくるし、イラストも可愛いので、ほのぼの系かと思ったら、兄や父は襲わられるし、ルートは拐われるし、周りは不穏。 2人が、仲良く頑張っているので、良くなるといいな。 続きを読む…
ネタバレあり -
長峰
1赤ん坊の主人公が突然、大人並みの知識を思い出して兄のウォルフとともに領地救済を始める。最初は母親が病弱になった原因の赤ん坊、ルートを拒絶していたけどルートがおこしたある現象で弟を見直し共に頑張る姿が健気‼️✨このお話は基本ほのぼのだけど、領地救済のジャマをしようとする相手がえげつない。それでもオオカミや父親が手配してくれた護衛と共に立ち向かう。 この巻では終わらないけど、先が気になる展開になりそうです。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/09/25
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784046828880
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
赤ん坊ならではの対処方法に注目してほしいの!
でも、天才児ルートルフにかかればなにも心配いらないよ! 調べたいことがあれば、わざとぐずって世話係を行きたい方向へ誘導しちゃう機転のよさ。他にもあまり使い道のなかった光魔法を応用して作物を育ちやすくして、食べられない素材の調理法を編み出しちゃうの! おまけに特産品もできたから、食糧不足も借金問題もどんどん解決できちゃうかも! 大人達は知らないだろうけど、領地のみんなが安心して暮らせるのはルートルフのおかげなの~!
だけど領地のことをいろいろ調べていくと、こんなにたくさん問題が起きるのはただの偶然じゃないみたい? どんな秘密があるのか気になるけど……きっとルートルフなら、どんなことにも立ち向かえるよね!
誰にも思いつかない方法で、次々とトラブルを切り抜けていくルートルフは赤ちゃんながらすごくかっこいいの! 彼の赤ちゃん離れした快進撃にワクワクできる作品だよ!
まるでホームドラマを見ているような優しい読後感です♪
ルートルフさんの代わりに、アイディアを実行に移そうとするウォルフさん。その中にはそれまでの常識を覆すものがあり、周囲の人々を戸惑わせることもあります。それでも面倒くさがらずに弟の話を聞くのは、それで日々の生活が良くなると信じているからです。
たとえばウォルフさんは、ルートルフさんから酵母の作り方を教わり、パン生地に混ぜて焼くように提案しました。領地の人々が他領に売りに出せるほど美味しいパンを焼けるようになったのは、兄弟ふたりの頑張りがあったからなんですよ。子どもながらに自分にできることを精一杯頑張る姿は、健気でひたむきで感動しちゃうんですよね。
大切な家や家族を守るため、折に触れて協力し合う兄弟と、深まっていく絆。心配しつつも彼らに手を貸す大人達。貴族と農民の区別もなくお互いを支え、領地を守り抜く様子は、まるでホームドラマのようで、心が温まりますよ!